プロローグ
ちょっと思いついたので書いてみたかった。
オリジナル投稿は初めてになります。
ペンを走らせる音が響く。
目を瞑り、脳内を駆け巡らせ、記憶を探る。
思い当たるものを片っ端から書き写すも、しっくりこず、書いては消して、消しては書いての繰り返し。
「はい、やめ」
時間制限が来てしまい、ある種の安堵感と、失敗したという絶望の両方を感じながら。
震える手でこの二日間解いてきた問題用紙を取り出し、先生より渡された正解と照らし合わせる。
「あー……」
そう、諦めの混じった声を出した男の解答は。
見事に、目標には遠い及ばない点数で落ち着いた。
***
「なあ彰人、直前模試どうだったよ?」
「は?」
「あ、わり、なんかすまん」
「……見せろ」
「ちょ、それは!」
「……97、ね。悪かったな、返すよ」
「お、おう……じゃあ、またな」
「……また明日」
友人が俺の機嫌を考えてか、他のクラスメイトの元に向かったのを見送ってから。
大きく、ため息をついた。
季節は冬。愛用のマフラーを首に巻いた俺は、一人静かに教室を出る。
高校三年生を対象に行われた直前模試。結果は散々。あと一週間で人生一つ目の大きな選択が決まってしまうとは思えないほどの酷い点数だった。
選択肢を自ら狭めている現状に反吐が出そうだ。
誰とも一緒に帰る気分にならず、一人で歩き、一人で電車に乗り、帰宅する。
「ただいまー」
「おかえりなさい、ご飯、もう少しでできるからね」
「おう、今日は何?」
「おでんよ。あなたの好きな餅巾着も買ってきているわ」
「ありがと……勉強するわ」
「キリが良いところで降りてきなさいよ!」
母親と少しばかり会話した後、二階にある自分の部屋に入る。
部屋に入り、入念に外に音が漏れないように扉を閉め、ようやく一息つく。
「勉強するとか嘘つくの何回目だよ……本番絶対失敗するって」
俺は基本、息をするように嘘をつく。
わざとらしくの方がむしろ無理だ。日常会話でさりげなく嘘を混ぜ込み、会話を成立させている。
自分でも何故こんなに嘘を簡単につくようになってしまったのかは分からない。ただ、気が付けば嘘をつくのが当たり前になってただけだ。
自分の部屋だけが唯一無二の環境。
気持ちよく、自分らしく過ごせるこの場所に一人でいるからか、変なことを考えてしまう。
俺は、どこかで弱音を吐くべきだったのだろうか?
小学校では、真面目に委員会に携われば嫌われ者になっていて、気づかないうちに物がなくなったりした。
中学校では、もらった恋文を勝手に同級生内で回された後、内容を知って後に引けなくなった。テスト用紙をロッカーから出され、周りに点数を言い振り回された。
俺は、どこかで道を間違えたのだろうか?
高校はまともな人間と人付き合いしたいと思い、進学校に進んだはいいが勉強をする意味を見出せなくなった。夢がないのだから何をしたってと思い悩む日々。
「つまんない人生歩んでんなぁ~……俺って」
楽しかったこととか……あったっけ?
「彰人~!ご飯出来たわよ~!」
「あーい」
やめだやめだ、人生なんてなるようにしかならないんだ。
気づけば落ち着くところに落ち着くだろうし。
そんなことを考えつつも、夕食のために部屋の扉を開けた。
「あー、勉強つらい……?」
勉強をしている体だったため、如何にも勉強していました感を出しながら階段を降りるはずだった。
しかし、俺の目の前に広がっていた光景は。
見たこともないような紫色の木だらけの、森だった。
***
夕食を食べに部屋を出たはずだった俺、星野彰人は。
今、現在。
「うがああああああ!!」
「ウギャァ!?」
見たこともないような生命体共と身体一つで生死を分けるような生活をし。
「次の獲物をてめえだぁぁぁぁぁぁ!!」
「ギィ!?ギャアァァァァ!!?」
野性人と化しました。
投稿頻度は未定です。