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繰り返す、きみといつまでも。  作者: うちの生活。


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2064年11月 美穂

「…ごめん。ちょっと具合悪くなってきたから、後にしてくれるか」

「…は?……いや、わかった」


 亮から逃げるようにして部屋を出た。足元から「にゃー」と鳴き声が聞こえた。ユキが扉の前で待っていたかのようにそこにいた。


「⋯一緒に来てくれるか?」


 嫌がる様子はなく「にゃー」と返事?をしてくれたので抱きかかえて自分の部屋に戻った。


 …あのノートを亮に渡したのがいつだったかなんて…本当に覚えていない。日記を書いてたなんて、それが部屋に残ってた事も知らなかった。でも、書いてあった内容から、間違いなく以前の亮が書いたであろう日記。…まだ、私達が夫婦なんだと教えてた頃。少なくても20年以上前のはず。


 …亮の記憶は多分もう戻らない。だったら、せめてずっと一緒にいられたらいい。そう思って、亮のばあちゃんとして何年も過ごしてきたのに。どうしてこのタイミングで?⋯⋯今回は最初から説明しないといけないだろうなぁ。


 クローゼットの奥からダンボール箱を出して、中に入っていたアルバムを広げた。


 これを見るのも久しぶりだな…。見せながら説明すれば、少しは納得してくれるかな?でも、あまりにも現実離れしてるよね。……その説明も、今回が最後になるのかなぁ。


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