表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

1話

白…そう、真っ白。

果てなく続くこの空間に、ポツンと1人、自分が立っていた。

先程、車に轢かれた様な気がする。

となると…


そこまで考えたところで、ふと、目の前に少し透けた板状の物が浮かび上がる。


「ダンジョンを作成してください」


ダンジョン?ダンジョンって言えばRPGだったりなんだりに出てくるあれだろうか?

現状も理解できないがそのダンジョンとやらを作ってみよう。


見た感じ色々設定が弄れそうだ。ここはメジャーな感じで作っていこうかな。


ーーーーーーーーーーーーーーー

ダンジョン作成


タイプ:塔


魔物タイプ:オールシリーズ


属性:火 水 木 地 風


残りPT:10


ダンジョンマスター設定


HP:1000+100(割り振り:10)

MP:500+50(割り振り:5)


STR:10+2(割り振り:2)

DEX:10+5(割り振り:5)

AGI:10+3(割り振り:3)

TEC:10+0(割り振り:0)

VIT:10+5(割り振り:5)

LUK:70+5(割り振り:5)


残りPT:65


スキル


鑑定

属性魔法

自己回復


残りPT:70


決定しますか?


YES/NO

ーーーーーーーーーーーーーーー


こんな感じだろうか?

なんか、PTとか言うのが余りに余った気もするが、今後使えないってことは無いだろうか…

不安になりながらも俺は“YES”の文字に触れる。

次の瞬間、目も開けられないような眩しい光と共に、俺の意識は暗転した。


◇◆◇◆◇


「………いっ…てっ」


呻きながら身体を起こすと、一昔前の西洋かと思う様な石造りの大きな部屋にいることがわかった。

詳しく辺りを見回すと、外に繋がると思われる大扉と、その正面の直線上に青い見事なまでに綺麗な手のひらサイズの宝石が浮かんでいるのがわかった。


外の大扉に手を掛け、引いてみると、先も見えない闇が広がっていた。

それじゃあこちらはと青い宝石に触れると、先程設定した時に現れたのと同じ様な板が現れた。


ーーーーーーーーーーーーーーー

ようこそ、水上様。


ここは、貴方達の元いた世界とは違う世界です。

唐突に言われても、混乱なさることでしょう。

なので、ささやかながらプレゼントを差し上げます。


スキル


ステータス

意思疎通


以上の2つは、必要かと思いましたので用意させていただきました。

それでは、新たな人生をお楽しみください。

ーーーーーーーーーーーーーーー


…どういう事だ?

つまりはあれか?俺はもう死んじまったから新たな世界に転生しました。的な?

ふむ…


落ち着いた頭で、酷く冷静に現状を整理する。

これはあれだ、よく読んでたラノベと同じ状況だ。

…つまり、俺が憧れてた…異世界に?


震える喜びと、信じられないという猜疑心、これからどうして行くべきだろうかという心配が、頭の中で目まぐるしく回り続ける。


そして、1つの答えにたどり着いた。


死にたくないしさっさと順応しよう、と。


そうと決まれば他にすることもないのだと、また青い宝石に触れる。


ーーーーーーーーーーーーーーー

1.部屋を作ろう!

2.魔物を呼び出そう!

3.魔物を配置しよう!

ーーーーーーーーーーーーーーー


クエスト…だろうか?どことなくソーシャルゲームみたいでイマイチ現実味がわかないな…

そう思いながら、1の項目に触れる。


ーーーーーーーーーーーーーーー

1.部屋を作ろう!


先ずは部屋を作ろう!シンプルな物から凝った物まで、よく考えて作ってね!“メニュー”と声に出せばダンジョン作成メニューが開くよ!

ーーーーーーーーーーーーーーー


「…メニュー?」


そう呟くと、これまた透明な板、ウインドウとでも呼ぶべきものが浮かび上がる。


ーーーーーーーーーーーーーーー

ダンジョン作成メニュー


階層作成 (現在3階層)

階層変更

部屋作成

部屋移動

魔物ガチャ

魔物カタログ

魔物配置

ーーーーーーーーーーーーーーー


おお…凄いな、これ。

恐ろしくガチャという文字に惹かれるがクエスト的に直ぐに触れることになるのだと我慢する。

そして、震えた指で部屋作成の文字を押した。


ーーーーーーーーーーーーーーー

部屋作成


部屋タイプ:石造り

設置階層:3階 (固定)

大きさ:中


装飾:なし

罠:なし


決定しますか?


YES/NO

ーーーーーーーーーーーーーーー


YES…っと。


その文字を押した次の瞬間、開けたままにしていた扉の先に部屋ができた。

さらに先を見ると下に降りる階段も見える。おそらく下の階へ続くのだろう。

今回はなかなか弄らなかったが大きい部屋だ。

少なくともさっきの部屋の倍はあるだろう。


さて、続きだ。


早足で部屋に戻り、宝石を触る。


ーーーーーーーーーーーーーーー

クエストクリア!


報酬:10PT

ーーーーーーーーーーーーーーー


お、クエストをクリアすると報酬が出るみたいだ。

見た感じクエストに沿っていくのが妥当かな。


ーーーーーーーーーーーーーーー

2.魔物を呼び出そう!


ガチャをして、魔物を入手しよう!

スポナーは、配置した場所に1〜5体まで書かれた名前の魔物が定期的に出現するよ!卵の方は強力な魔物が1体出現する代わりに、死亡した場合はポイントを支払わないと復活をさせられないんだ!

ーーーーーーーーーーーーーーー


きた!ガチャだ!

浮き足立ちながらメニューを開き、ガチャを押してみる。


ーーーーーーーーーーーーーーー

魔物ガチャ


初回無料10連ガチャ

初回無料卵確定ガチャ

ーーーーーーーーーーーーーーー


お、11回も引けるのか。

よしよし、俺の運を信じるしかないな。

良い奴が来ることを念じながら10連ガチャを押す。


ーーーーーーーーーーーーーーー

初回無料10連ガチャ(整理済み)


1.スライムスポナー(×10)

2.レッドスライムスポナー(×10)

3.ゴブリンスポナー(×10)

4.ハイゴブリンスポナー(×5)

5.ボアスポナー(×10)

6.ラッシュボアスポナー(×3)

7.トレントスポナー(×5)

8.キマイラスポナー(×1)

9.エンペラースライムエッグ(×1)

10.タイラントワームエッグ(×1)

ーーーーーーーーーーーーーーー


………エッグが2つ…?これは…いい方なのだろうか?

ちょっと気づいたが、魔物の見た目が見れないから字で表示されても強そうかわからないな…

まぁ、もう一つの方を回すか。


ーーーーーーーーーーーーーーー

初回無料卵確定ガチャ


1.クインエッグ

ーーーーーーーーーーーーーーー


いやいやいや!?クインって何!?

他のやつなら名前でなんとなくわかるよ?今度これ完璧に固有名詞じゃん!?

これ配置する場所選びにくいなぁ…

まぁいいや、クエスト完了しよ。


ーーーーーーーーーーーーーーー

クエストクリア!


報酬:20PT

ーーーーーーーーーーーーーーー


よし、次行こう。

てかこのPTってなんだろ?貰ってもなんか使い道がわかんないから喜ぶに喜べないぞ…


さて、次のクエストだな。


ーーーーーーーーーーーーーーー

3.魔物を配置しよう!


入手したスポナー、又は卵を設置しよう!

設置する前に部屋の状況を確認したり、改装して部屋をそのモンスターにあった環境にするのも大切だよ!

ーーーーーーーーーーーーーーー


環境…?

まぁいいや、スポナーとかって設置した時に相手に見られるのかな?

もしそうなら隠すべきだろうけど…まぁ、見えないふうになってると信じて設置しようか。


ーーーーーーーーーーーーーーー

魔物配置


設置物:スライムスポナー

場所:3階

詳細▽

ーーーーーーーーーーーーーーー


詳細…?

気になって押してみると、三階層を上から見た図が表示された。

自分とこの部屋も映っている。

取り敢えず、さっき作った部屋の真ん中を押してみるしかないよな。

まだ何も知らずにただ作ってるだけだ。試行錯誤にとことん付き合って行こうじゃないかと決意し、部屋の中心を押す。

すると、空いた扉の先からずるずると這うような音が聞こえる。

振り向いて見てみると、青い、これぞスライム!と言うべき姿の魔物がいた。

恐る恐る近ずき抱き抱えてみると、その少し透けたひんやりとした肌をぶるりと震わせて腕の中に収まった。


「おお…冷たいしなんか可愛いなこれ」


そう呟くと、嬉しそうにスライムがその身を震わせた。

こんなことをしている場合じゃないなと、その場にスライムを戻し、スポナーが見えないことを確認して先程の部屋に戻った。


ーーーーーーーーーーーーーーー

クエストクリア!


報酬:15PT

ーーーーーーーーーーーーーーー


よしよし、順調だな。


ーーーーーーーーーーーーーーー

クエストが更新されました。

ーーーーーーーーーーーーーーー


よし、次はなんだ?


ーーーーーーーーーーーーーーー

4.部屋の環境を変えてみよう!

5.アイテムガチャをしてみよう!

6.アイテムを配置、使用してみよう!

ーーーーーーーーーーーーーーー


おっとぉ?5と6が気になるけど先に4を終わらせなきゃいけないな…

これはまだまだ先が長そうだと、大きく背伸びをしたのであった。


ダンジョンを作る道のりはまだまだ長い………

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ