宿屋探検~探検&レイアウト~
本日2話目の投稿です。
宿屋が出来たので大興奮の宗太はそのまま宿屋を探検♪
中はどうなってるのかな?
H29/6/30 修正しました。
ようやく落ち着いた宗太は宿屋を確認しようと動き出したようだ。建物を見ながら宗太が言った。
「木造だけど大きいし結構立派だなぁ~。まわりに何もないから余計に目立つな!」
とりあえず外周から見てみようと歩き出した。横に長い建物の中心に入り口があり左右対称に壁がのびていて窓もついていた。
入り口の横には看板をはめる窪みがありそれを見て宗太は言った。
「ここに看板をはめるんだよなぁ~。ゆっくりいい名前を考えて、オープンの時につけよう!」
そのまま建物を正面に見て、時計回りに建物の外側を見てまわり出した。
側面も同じような感じで窓がついていた。
なんてことない壁にさえご機嫌なそうな宗太は、更に裏側にまわる。
裏に回ると手前側に扉がついていた。
それに気付き宗太が言った。
「んっ裏口かな?」
そんな事を言いながら宗太は先に進んでいた。そのままもう片方の側面に着くと、宿屋とは別の小屋が宗太の前に建っていた。
小屋を見つけた宗太が興奮したのか、小屋をキョロキョロと見渡した。
「おぉ~小屋がある! そういえば購入時のお知らせに店主用の小屋プレゼントってあったからこれがそうか!」
早速中を見ようと扉に手をかけるがノブが廻らない。
宗太がえっ? っという様な顔で呟いていた。
「開かない…………」
鍵穴があるので何処かに鍵があるはずだよな――――宿屋の方を確認してみるか!
そのまま宿屋の方を見るとそこにも扉があった。
扉を見つけた宗太が興味津々になっていた。
「へ~こっち側にも勝手口があるんだ。これはこの小屋に行くようの扉なんだろうな!」
そうして1周し終わりいよいよ中を見ようと玄関の扉に手をかけた。ガチャっという音と共に扉を開く宗太。
扉が開き中には外からの光が宿の中へと入っていく。
宗太が手を自分の胸に当てた。ドクンドクンと心臓の音が早く大きくなっているのを感じているのか。
宗太は手を胸から離して笑顔で建物内へと足を進めた。
中を見た宗太は声をあげた。
「おぉ~!」
入り口から入って広い待ち合わせスペースとスペースの奥には受付カウンターがあった。
「ここでお客さんを迎え入れるんだぁ。」
キョロキョロとまわりを見ると玄関の他に扉が左右1枚ずつとカウンターの脇に通路があった。
「とりあえず……入って右の部屋から行こう」
そう言って右の部屋へと足を進めた。
宗太がワクワクしながら扉を開けた。
中に入ると広いスペースがあり、そのまま奥まで行くと左側にカウンターがあった。
「ここが食堂かぁ~」
宗太がカウンターの奥を見るとキッチンスペースになっていた。
ただカウンターや部屋をみた宗太が、少し渋い顔をしだした。
「購入した家具とかがない……」
家具や食器、それに調理道具等がなければ何も出来ない……宗太の顔に不安が出てきた。
「とりあえず他も見てみるか……」
不安はあるが他の場所も確認しない事には始まらないと思い、宗太は歩き出した。そのまま反対側の部屋に進み、扉を開ける宗太。
こちらも広いスペースではあったが、特に食堂の様なスペースはなかった。
「ここが大部屋だなぁ…………やっぱり家具はない」
食堂よりもスペースがあるが、何もないので少し寂しい感じがする。
そのまま受付カウンターの横の通路に進むと、奥は突き当たりになっていた。左右に通路があり正面の壁には左右2箇所ずつ扉がある。宗太は左の奥から見る事にしたのか突き当たりを左に曲がり扉に手をかけた。
扉を開けると扉の先は部屋ではなく宿の外であった。
「ここは裏口なのかな? あっ! 井戸があるな…………これようかな?」
疑問をもった宗太だが、とりあえず何も言わないで部屋を出て次の部屋に向かった。
宗太は次に着き、隣の扉を開けると6畳位の部屋だった。
「これが個室だな!」
しかしここにも家具はなかった…………。
そのまま残り2箇所も個室である事を確認し、受付カウンターへと戻っていく宗太。
「やっぱり何処にも家具や物はなかったなぁ…………」
そう言いながらカウンターに入ると1枚の紙が置いてあった。
《レイアウト用紙》
そう書かれている紙を見ると間取り図が下に書いてあり購入した物のリストが横に書かれている。
下級ベット×11
下級サイドテーブル×11
食堂用テーブル+イスセット(6人用)×2
下級調理道具×1
木製食器セット×12
桶×12
荷物入用バスケット×12
下級レジスター×1
井戸×1
INN看板(旗タイプ)×1
店看板(木製)×1
「もしかしてこの紙をいじれば――――」
そう言いながら宗太が紙に触ってみると、購入したリストの1番上の商品が光出した。
「やっぱり! というの事は……今まで傾向的に……」
宗太はそう言いながら、光っているリストのベットの所に触れると、レイアウト図も点々と光出した。
しかし、明らかに購入数より光が多い。
「これは~……配置出来る位置が光ってるのかな?」
そう言うと宗太は少し考えてから光に触ってみた。
そうするとベットのマークが間取り図に書かれ、リストの内容も変化した。
下級ベット×10 配置済×1
下級サイドテーブル×11
食堂用テーブル+イスセット(6人用)×2
下級調理道具×1
木製食器セット×12
桶×12
荷物入用バスケット×12
下級レジスター×1
井戸×1
INN看板(旗タイプ)×1
店看板(木製)×1
「よしっ! やっぱりそうだったんだ! そうと決まったら早速――――」
宗太は仕組みを理解したと同時に配置を考え始めた宗太。どんどん光に触って配置していく。
「これはこっちで……テーブルはこの向きに設置だな」
宗太がドンドン紙をいじっていると……リストはこうなっていた。
下級ベット×0 配置済×11
下級サイドテーブル×0 配置済×11
食堂用テーブル+イスセット(6人用)×0 配置済×2
下級調理道具×0 配置済×1
木製食器セット×1 配置済×11
桶×1 配置済×11
荷物入用バスケット×1 配置済×11
下級レジスター×0 配置済×1
井戸×0 配置済×1
INN看板(旗タイプ)×1
店看板(木製)×1
上記の内容で確定しますか?
※レイアウトは途中変更可能です。
それを見た宗太が目を光らせていた。
「これはもう……決めちゃうでしょ」
確定の所に触れてみると、レイアウト用紙と部屋が強く光だした。
…………………………
光が徐々に弱くなっていき、そのまま完全に消えると――――目の前にはレジがあった!
「おぉ~! レジだ!」
大興奮でペタペタと触っていると、ふと思い出したのか。不意に呟いた。
「そういえば……貸付金40,000リルムって書いてあったなぁ」
そもそも色々と分からないと困る事が多い事にも気付いた宗太が言った。
「貸付って事は返済しなきゃいけないって事だよね? それに1リルムってどの位の価値なのかと、宿屋の宿泊代とかの相場も知らないと困るよなぁ」
色々と分からない事だらけだけど、実際に魔法によって出てきた物を眺めながら笑顔になる宗太。
「まぁとりあえず他の見ながらゆっくり考えようかな」
そう言って宗太は部屋へと歩いて言った。