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それぞれの思い②~リュシアの夜~

宗太とケンカをし、寝室を別けたリュシア。

ミリアに愚痴り、諭されたリュシアが一人空を見ながら考えていた…………。


リュシア視点の話になります。


H29/9/10 修正致しました。

 …………宗太と寝室を別けて3日目の夜になった。


 この3日間はミリアの部屋で寝ていたが、毎夜寝る前にベットでブス~っとした顔をしてミリアに同じような愚痴を言っていた。


「なんであの人はわかってくれないのかなぁ…………確かに人を信用するのはいい事だけど、あの人達とは色々あったんだからもう少し考えてくれてもいいと思うんだよね~。ミリアもそう思わない?」


「はいはい……そうだね~……」


 初日はちゃんと聞いていたミリアだったが、さすがに3日も同じ事を聞いていたらうんざりしてきていたようだ。


「もう~ミリア! お母さんが悩んでいるのになんでそんな気のない返事なのよ!」


 「……………………そりゃぁ毎日聞いてたらいいたくなるよ……」


「何? 聞こえないわよ!」


「もう!! じゃあお母さんはどうしたいの? 私は不満があるならお父さんにちゃんと言えばいいと思うよ!!」


 ミリアの言葉にうっ! となり先程とは違って弱弱々しい感じで答えた。


「だってあの人は謝って来ないし…………仲直りしたいけど私から行くのはどうかと思うし…………」


 その言葉を聞いたミリアがため息をつき、呆れたような顔をして言った。


「はぁ…………お母さんがお父さんに謝ってほしいのはまぁわかるけど、今回はお互い悪くないって思ってるんだからまず謝るとかじゃなくて話し合うべきだと思うよ」


 ミリアの言葉を聞いてぽかーんと口が開いてしまった。


「ミリア…………あなたずいぶん考えるようになったのね」


 ミリアが少し照れたのかちょっと慌てた感じで答えた。


「べっ別にこれくらい考えるよ! 私だってお母さんとお父さんには早く仲直りして欲しいんだからちゃんと話してよね!!」


「うぅ~…………わかったわよ。もう少し待って何も言われなかったら話すわ」


「はぁ…… そこは待たなくていいじゃん!」


 ミリアが呆れつつ怒った。


「明日お母さんが話せないなら私からお父さんに言うからね!」


「うぅ~そんなに急かさないでよ…………わかったわよ。明日の夜に話をしてくるわ…… 」


「約束だからね! じゃあ私は先に寝るね。おやすみなさい」


「…………おやすみ」


 ミリアがそう言ってベットに入り込み、逆にリュシアはベットから起きて椅子に座り、窓の外を見ながら考えていた。


 …………そういえばあの日もこんな綺麗な月が出ていたわね。


 宗太と初めて会った日を思い出していた。

 ふとっクスッと思い出し笑いをした。


「そういえば…………あの時は私が嘘ばっか言ってて全然信用してもらえなかったなぁ……」


 …………ホントにどうしようもない嘘ばっかでしょうがなかったもんなぁ。

 でも、その後ちゃんと話を聞いてくれたし、一回は嘘をついた私を信用して泊めてくれて、更にはここに住まわして仕事までくれたんだもんなぁ…………。


「よく考えると…………私も人の事言えないよね」


 あの人は優しい人だ……。

 あの人が嘘をつけないのも知っている……。

 あの人が私とミリアを信用してくれたから私はここにいれる……。

 あの人の昔の話を聞いて大切な人を守ろうとしている事を知っているのに……。

 あの人が人を信用するのは別に悪い事じゃないのに……。


 …………それなのに私はそれをちゃんと考えずに、ちゃんとした話もせずに否定した。


 エリナさん達の時は特に否定はしなかった。ただ今回は自分が被害にあった事を優先させてしまった。

 その上、ここにいるのはいいけど秘密は言うなと都合のいい事だけを主張した私に対して、あの人は2人の謝罪を受け入れて、話をして信用しようとしている。


「…………悪いのは私じゃない……」


 気付けば頬には目から流れた涙がつたっていた。


 …………自分を棚にあげて怒って、自分の子にさえ話をしなきゃわからないと言われなけきゃ気付けないなんて母親失格ね。

 …………明日…………話に行かなきゃな。


 グスッと音をたてるが、手で涙を拭って外を見ながら立ち上がって言った。


「…………よし! 明日ちゃんと謝ろう!」


 顔は涙がまだ少し目にたまっているが、うっすらと笑みを浮かべていた。


「……早く仲直りしてまた一緒に寝たいな…………今日はとりあえずお水を飲んで明日の為に早く寝ようかな……」


 そう言って部屋を出ると…………宗太が水を飲もうとしていた。


「えっ?」


 宗太もこちらを見てえっ? っとした顔をしている。


 …………なっなんでこのタイミングでいるのよ!?

 どっどうしましょう……明日のつもりでこれからなんて言おうか考えていたのに…………。


 すっかりテンパって何も言えないで時間が過ぎていくのであった。 

お読みいただきましてありがとうございます。

誤字、脱字や何かご指摘があれば優しく教えて貰えると嬉しいです。

後、ブクマや評価、感想やイラスト等もいただける方がいらっしゃいましたら幸いです。

よろしくお願い致します。

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