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第一話 異世界転移のお約束
俺は笑崎悠。
普通の中学生だ。
「剣と魔法と勇者のRPG」というゲームが大好きだ。このゲームが一番好きなことなんだが、その次には唐揚げが好きだな。嫌いなものはしいたけで、友達はまあそれなりの人数いるんだ。
えっ? なんでこんなこと話してるかって?
そりゃあもちろん…ここが異世界だからだな!
…どういうことやねん!?おかしくねーか?だって俺、ゲームしてただけやぞ!どこにでもいるごくごく普通の、ただの中学生なんやぞ!
まあ、これがよく小説で見るような典型的な異世界転移だったらいい。俺は勇者とか、そういった役職だと言うことが確定しているからな。
ただ、見た感じ、日本人だろう人々が軽く万単位でいるんだよなぁ……
つまり俺は、選ばれし人、っていうことでもないわけで。
ただ、ゲームやってる途中に飛ばされたってことは、ゲームの世界に来たってことじゃん!
って思うじゃん?
違うんだなぁ、これが。
はぁ。……異世界転移のお約束、どこですか?
一話ごとは短めにします