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知った
やってはいけないことに
母は子の目を隠した。
黙っていた。
どれだけ耳を塞いだって、
怒声は聞こえるのに
泣き声は聞こえたのに
さも、世界の異常のように、
僕らだけの秘密で、
僕らだけの罪のように、
年を重ねれば分かることを
人が出来もしなかったことを
必死に大人は隠していた
いつだって人は笑っている
幸か不幸か
他人事みたいに笑っていた
事実いつかは死んでしまう
二千年か四十万年だったか知らないが
普通はほとんど百年も無い
だから隠し事をしたんだ、
触れちゃいけないことにしたんだ。
どっちが偉いかなんて今更聞かないよ
僕らも大人になるから
正義は全員を悪者にするから
一言も言わずに生きていくよ
みんなが墓場まで持って行くから
今も幽霊はそこにいるんだ




