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あたたかい光に / 深雪
「あたたかい光に」
心が洗われるような気がした
ゆったりと眠りに落ちて
ぬくもりを味わいながら
存在しない太陽を感じて
生きているような気がした
ひっそりと呼吸をして
うんざりしていた日々
全てを忘れていようと
「深雪」
ふかく積もった雪に、足を入れる
そとは静寂である、
そとは雪と星と月に照らされていた、
とおく汽車の音がきこえる
誰かの、声か
つめたい風に乗ってきこえてくる
わたしは歩いている
ひとのいない道を
白い実をつけた木々の間を
ただのまっさらな白へ




