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問答
僕が生きている言葉を発する前に
今死のうとする音をいつもきいている
大声に掻き消されないように
静かな、静かな場所目指して歩いている
弱冠数年の命で
意志だとか価値だとか、
あと何十年とあるならば
僕に時間を。
どうせどうだっていいのなら
何になりたいかなんていいじゃないか
生きていたいか?
夢は何か?
春は好きか?
問答無用
死んでいくのだから
ただの一人として生きていたい
ただそれだけで生きていたい
だからそのために詩をかきたい
それでいいじゃないか
人生何年と重ねない内に失った怒り
噛み締めて嘆いて
かつて何も見えなかった僕にとって
唯一無二の目だったのに。
生きるのには支障がない
そんなもので僕は死んでいく
そんなものに殺されている
誰かの声が聞きたくなくて
以外の声に消されたくなくて
せめて僕の心だけで
どうかいきさせてくれと