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えげつないほどアホな勇者様2

最近魔王様リトライとかの異世界系にまた魅了されました、作者が違うと味が出ていいね!

イセスマとかね

 

本物の方は無視をしておいて、ちゃんとふっかける側の人たちを襲っていったので仕切り直して始めようというらしい。

隣のペアも状況が読み込めたようで意気揚々と始めようとしている。


だが、それを横目で見ていた本物の方が何故だが割って入っ来た。


 そのため俺たちは行くことが出来ず、いちゃもんさんをみるが、もうこうなってはダメだという表情のいちゃもんさんたち、応援を呼ぶフリをしてこちらに向かってきた。


「試験中にこんな騒動が起こってしまって申し訳ない。

こうなってはどうしようもできないので事情を説明して、もう一旦仕切り直しにさせてもらうので少しそこで待っていて欲しい」


………。


「やっぱりそうなってますよね?もうひとチームの方もわけわからない状況でパニックになってるんででこちらから話しておきます」

そう伝えると何故か本物の方たちもこちらに来た。


そして第一声がこれだ。


「次はギルド職員への八つ当たりか?

彼女たち困っているじゃないか?脅かすのもそこまでにしてもらおう」


…‥‥?

 

まってくれ、理解が追いつかない。

何故こちら側にきたのか?しかも主に八千代の方を指差してそんなことを言っている。


これにはさっきまでの話し合いの場も静けさを増し、勇者?以外の誰もが沈黙する。


そしてさっきのアクシデントを伝えようと思っていたもうひとチームは、わけがわからなすぎて困りながら混乱し、慌てて外にかけ出てってしまった。


「いや俺たちは普通に話してただけなんだ。この人たちも悪い人ではないしとにかく話ををきいてくれ」


「いやいやそんなことないだろう。

さっきだって新しく入ってきた新米冒険者がツボを割っただけでしかり、その上パーティーの女の子にまで手を出そうとしていたじゃないか。

そんな彼らの話を聞いて何になるというんだ?だいたい君も隣の女の子を守れていないのに言える立場じゃないよね?

それに君みたいな何もできない空気みたいな奴はさっさとどっか消えた方がいいんじゃない?」


誤解を解く隙間与えてくれず、事もあろうに何故かギルド内にも関わらず警戒態勢に入り、いちゃもんさんたちを攻撃しようと身構える。


それを見たいちゃもんさんたちも負けじと戦闘態勢に入るが、現地のギルド職員がうまく彼らを誘導してくれたらしい。何とかその場はそれで治った。

 

それを恐れて逃げたのだと解釈したのかそっと俺たちのほうに緩い歩きで歩み寄ってこようとする。


「……大丈夫でしたか?こんな可愛い子が脅されてるところをみたら放っておけませんでしたよ。男性職員の方もしっかり守ってあげなくてはいけないのに」

さっきとはうってかわって明らかに人で態度を変えてやがる。


それにこれほど嬉しくない善意は他にあるだろうか?

いや善意といういうには程遠い、ただの迷惑極まりない行動とでも言うべきだろう。


人の話を聞こうともしないしギルド内で勝手に揉め事を起こそうとするし、人によって態度を変えて平気で他人のことを、それも一ミリも悪びれた様子もなく誹謗中傷する奴が本当に勇者なのかと疑いたくなる。


「唐突に失敬でしたね。僕は浅田 透(あさだ とおる)と言います。これからよろしくお願いしますね?」



「いや、こちらこそ、俺は暦坂凪人でこっちは佐藤八千代って言います。

だけど普通にお話し合いしてただけだから大丈夫でしたよ?多分俺の色気に惑わされてきたのでしょうね」


そう彼らにお茶目っけで返してみると、俺が見た中で過去一引いた顔で見られスルーされる。


「あなたにはいってないんですよ。

何故こんな可愛い子を助けようともせず横で立ち尽くしてたんですか?同じ男としてあり得ませんね。えぇ話になりませんよ。

そんな根性なしは話しかけないでさっさとどっかいってくれませんか?私は彼女に話があるんです」


そのまま俺を無視し八千代に話しかける彼はきっと俺と同じ転送者に違いない。

だって服にポ○モンのバッチをつけているのだもの。


明らかにルックスは負けてはいないにしろ、何故だか俺の方が後ろめたく見られてしまう。


 そんな中、律儀に挨拶をする八千代は逆にすごい。


俺から遠ざかるように少し離れたところで話をしていて、“僕と一緒に”だったり、“日本から来たのでしたら彼なんかより僕と”だったりと勧誘の声が聞こえてくる。

いやわざと聞かせてくるの間違いであろう。

 

八千代は俺をみるなり、少し止まり、いいですよ答えて否定していたが馬鹿な浅田は了承のいいですよと勘違いをして

パーティに勝手に加えようとしていた。


「待ってくれ、俺は彼女がいないとダメなんだ、だからまずはちゃんと話さしてないか?」


「……はい?話すも何も彼女自ら答えを出してくれたのにそうやって邪魔するんですか?」


 そう言いながらも彼は八千代をかばう形で俺の前に立って出た。


「いや頼むよ、普通に元の世界に戻れないし八千代がいないとこっちだってきついんだよ。

それにさっきのいいですよは否定のいいですよだったろ」


そして彼女を一度振り返って見るやいなや、

「彼女も嫌がってるしいい加減にしてくれません?それにちゃんといいですって言ってましたから、それに僕も本気を出すの嫌なんですよ本当に邪魔です、そろそろ消えてくれませんか?」と言い放った。


いや八千代さんあんたに対して嫌な顔しているんですよ?しかも本気出すって建物の中なのに考えなしかよ。


「いやわかった、そこまで言うなら勝負しようか。

俺が負けたら潔く諦める、だけど勝ったら八千代と話ぐらいさせたくれないかな?

俺の一番のパートナーなんだよ。お前にはただの女の子のように見えそうかもしれないけどさ」


「嫌です。さっきも言いましたよね?

あと女の子は世界の神秘です。

そんなのも知らないなんて話にならない、もう我慢の限界なので死んでもらいましょうか」


「それにこのちっちゃくて可愛い八千代さんは、これから僕のパーティの一員として昼も夜もたっぷり頑張ってもらいますから、この世界に連れてきてくれてありがとうございました、さようなら」


 そう話したゲス勇者、もといクズ、アホ、ゴミ、ムッツリスケベな浅田 透 は、ロードローラーと共にギルドの裏方に沈んでいった。


ロリコン野郎が調子乗るからだ。

あいつがちっちゃいといった瞬間、八千代の顔がニヤニヤ顔から狂気の怒り顔に変わってた。これは三回は確定だろうに。


「もうやめた方がいんじゃないか?確実に四回は死に戻りしてるぞ?八千代はちっちゃくない。

ほら、そのくらいの身長はザラにいるはずだぞ」


「あぁ……そうですよね少しやりすぎましたかね。

でもちっちゃいなんてはしたない言葉を使うお人のパーティに入る気はありませんし、もとより入る気なんてさらさらありませんでしたし。

さっさと出てってください」


そう言いながら八千代は最後に蹴り飛ばし、浅田をミンチにした。


蘇生した浅田は化け物を見るかのように後ずさり、パーティの女の子達はちびりそうになりながらも必死に我慢しながら、浅田諸の後を追いかけて外に駆け出していった。

彼らのやられていた場所を見ると一本の綺麗な剣があり、後日その残していった聖剣を売ったがかなりの値がつくものらしい、ありがたくお小遣い代として質屋に渡しに行った。


しばらくして戻ってきたいちゃもんさんたちからは、本来は再度試験だが綺麗に帰してくれたためこの上なく助かったと言われ、涙ながらに冒険者に顔の利く紙と、合格賞をなんとかもらい、無事に波乱の実技試験は終わった。



試験を終えてギルドで打ち上げをしようとしたいた時ふとさっきのことが気になった。


「なんですぐ誤解してくれなかったの?八千代が一言言ってくれたら面倒も避けれていたかもしれないのに」


「だってそうでもしないと凪人さん動きませんし、せっかくの試験にならないじゃないですか。


しかも最近では私を蘇生させるだけの道具にしか見てないように思いましたしね……少しは妬いて欲しかったんです」


「それは俺が少し悪かったな、厄介お嬢様のお陰でそっちまで頭が回らなかったんだ。ごめん」


「いえ、大丈夫ですよ、私を必要といってくれたので嬉しかったですし。

それではここの名物の塩焼き山賊串で手を打ちましょうか」


「えー?聖剣のお金はなんかあった時に残しときたいし、貸しで頼むよボス」


「誰がボスですか!仕方ないですが貸しでいいです。凪人さん分も買ってあげますよ」


そう照れながらも彼女はどこか懐かしい話をしているかのように優しく、聞こえるか聞こえないかの微妙な声でありがとうと言ってくれた。



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