俺はあいつに勝ちたい
兄は天才だった。どんなことでもやってしまう!
そんな男でも唯一勝てないやつがいた!
今周りをも巻き込む史上最大の兄弟喧嘩勃発!!
勝つのはどっちだ!!!
まだ季節は春になりかけの3月下旬の夕方6時半の頃、俺は悩んでいた。
勝ちたい。
あいつに勝ちたい。
このままではダメだ。とにかく勝ちたい。
もう、このことを考えて約1年になる。
(((俺の名前は坂上マナブ 歳は17才。
『ただの学生、、、ではない。』
俺は天才だ。
運動もできれば、勉強もできる。
人間関係もめっちゃ良い。
さらに、俺はモテる。去年は約30人からも告白を受けた。
ちなみに全部、断った。理由は全員、好みじゃないからだ。
とにかく、俺は恵まれている。
周りは俺の事を【神を超える存在】とか【500年に一度の天才】とか、あとは【完全無敵の戦車】と呼ばれているらしい。
あだ名をつけられることは、とても光栄だ。自分の価値を高めることになる。
だが、そんな天才な俺にも唯一勝てないやつがいる。
こいつは俺との距離が一番近いやつで 一緒に住んでる。
そう、その者とは、俺のお、
「兄ちゃん、夜ご飯だよ。はよ、降りてこやー」
こいつだ、こいつが俺が唯一どの分野でも勝てない者
坂上ツトム、俺の弟だ。
ツトムは天才じゃない、常に一番でもない。
だが、どうしてか、俺との競い合いになると、こいつは俺をも超える才能で勝ってしまう。
例えば、昨日のことだ、俺がルービックキューブで脳に柔軟性を養っているとき、弟は「僕にもやらせてと」言ってくる。
兄貴として断ることはしない、愛しい弟のためだ。自分の時間ぐらいくれてやる。
だか、俺の優しさとは違って弟は厳しかった。
弟は俺のやりかけのルービックキューブを手に取ると、わずか、30秒で6面を揃えてしまった。
許せない。
許すわけがない。
俺は絶対に勝たなければならない。
兄貴として、そして、天才として、
よし、そろそろ 降りるか。)))
マナブは階段を降りて夕食ができているダイニングに向かった。
「兄ちゃん、遅いよ。はやく食べなよ。」
「マナブ、はやくたべなさい。」
(((母だ。母は俺たち兄弟を自由な環境で育ててくれた。
天才な俺でも尊敬する人はいる。
父と母だ。
母はさっきの通り、自由な環境でのびのび育ててくれた。それがあるから、今の俺がある。
父は俺とツトムのやりたいことをいつも優先的にしてくれた。
こんなことを思うのはダメだと思うが天才は両親でさえ優れている。)))
「今日の夜飯はカレーか、俺の大好物じゃねえか。」
「兄ちゃん、好きなの?カレー?」
「あぁ好きだよカレー」と言いながらカレーを口の中に運ばせる。
「じゃあ兄ちゃんのためにカレークイズを出すね。」と言うとツトムはスプーンを置いた。
「おお、どんな問題でも良いぞ」と言いながらカレーを食べ進める。
「じゃあ第一問、このカレーの中に含まれてるスバイスを一つ答えよ。」
「ツトム、そんなの簡単だよ、ガラムマサラとかだろ?正解だろ?」と言いマナブはドヤ顔をした。
「兄ちゃん、すごいね。当てるなんて」と言いながらツトムは席を立つ「ごちそうさま、てか兄ちゃん食べるの遅くない?カレーが可哀想だよ。」
「可哀、、想、」(((こいつ、まさか、わざとクイズを出してカレーを遅く食べさせてたのか!?なんてやつだ。必ず勝たせる問題かつシンキングタイムの20秒!そして答え合わせの10秒はその間に俺がカレーを食べ終わらせないための時間稼ぎ!!あのやろう!!)))
そしてマナブは誓う、カレーを食べながら、
『絶対に弟に負けない。どんなことでも!!!』
【兄1勝1敗】【弟1勝1敗】
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これからも書いていこうと思います。