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A/P  作者: 天辻制作委員会
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prologue―side/A

ども「天辻制作委員会」です。

辻柊の方です。

この作品は私と天儀さんの二人で二人の主人公の各視点から描いていきます。

私立風町学園高等部。

この学校には、最強の生徒会内組織がある。


この学校では成績優秀層と不良層が日夜闘争に明け暮れていた。この闘争に巻き込まれ一番の損害を負うのは成績は中間、素行もさして悪くはない中間層である。

 この中間層の生徒を守るために作られた生徒会内組織。その名は――


「風紀特別維持隊」


 西校舎3階の廊下を20人ほどの人影が歩いていた。どの者も髪は色とりどりの色に染め上げられており、Yシャツはだらしなくズボンからはみ出していた。彼らが向かう先には成績優秀層の者たちが集まる教室がある。しかしその教室というのは中間層たちが自習したり、談笑したりしている教室の隣にあるのだ。ということは中間層たちが闘争の巻き添えになることは目に見えていた。

 不意に不良層の少年たちの目の前に一人の少年が現れた。髪の長さは校則ギリギリの長さで吊り上った眼は凛々しく見えなくもないが、その中の瞳の淀みが逆に気怠そうな雰囲気を醸し出している。


「どけよ」


「…」


先頭に立っていた少年がそう唸る。しかし目の前の少年は答えようともしない。


「…お前、舐めてんのか?ああ?」


「…れ…」


「ああん?」


「…帰れ…」


その声はまだ幼さを残していたが声色は絶対零度の響きを持っていた。


「ふざけてんじゃねぇよっっっっ!!!!」


突然、激高した少年が目の前の少年に襲いかかる。その右手にはいつも間にか尻ポケットから取り出していた折り畳みナイフが握られている。


「ふっ…」


その直線的な攻撃を少年は左に受け流し、相手が目の前を通り過ぎる瞬間右足を相手の両足に引っ掛け、転倒させる。


「テメェ…誰だ…」


倒された少年が唸る。


「…横澤流加(よこさわるか)


そう流加が答えを発したときには、もうすでに二人の生徒がナイフを片手に襲いかかって来ていた。その攻撃を、流加は真上によけることで回避、突き出された二人の腕の上に乗り、着地の勢いで一気にへし折る。そこから左足で踏み込みつつ二人の顔面に右足を回転させながら叩き込む。その二名が意識を失う頃には、もうすでに流加は本陣へと足を進めていた。


「…っ」


あまりの速さに息を呑む面々。慌ててナイフを取出し次々と雄叫びをあげながら、少年たちは流加に突進していく。その切っ先が流加に触れるか否かの寸前、彼らの目の前から流加が消えた。厭、消えたのではない。流加はその歩みを壁に向かわせ壁へと跳躍、着地したのだ。あり得ない光景に唖然としながらも再び流加に凶刃を向かわせる。その直線的な動きを流加はいとも簡単に避け、次々にその顔面へと右膝を沈めて行った。

指示を出していたであろう中央部へと流加が切り込むのにそう時間は掛からなかった。

しかし、


「こっから先は通さねぇぞ!!!」


突如として、身長が2mほどあろうかと言う巨漢が流加の目の前に立ちはだかった。


「…これは少々キツそうだッ」


流加はその身長――150cm――とは思えないほどの跳躍を見せ、空中で左足を突出し鳩尾に叩き込む。と、同時に鳩尾への衝撃を利用して真上へと上昇右足を顔面に突きこむ。あまりの激痛に悶絶し屈みこもうとする男の両肩を両手で押し、中枢部へと降り立つ。首領と思しき少年が両脇に控えていた少年に目配せする。少年たちは今までの者たちが持っていた折り畳みナイフよりも鋭いコンバットナイフを取出し、流加に突きこむ。しかし直撃する直前、流加は一歩前に踏み出し、わずかに逸れたナイフを横目にそれを掴んでいた腕を二人同時に肘の部分で脱臼させた――片手でである。首領の少年が攻撃を行動に移そうとするがその前に目の前にまで流加が迫りその腰に提げられていた黒い筒状のもの――警棒を手に取り伸長、首に添えた。


「Checkmate」



どうでしたか?

天儀さんの方のプロローグもご期待ください!!

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