化け物と烙印
森の奥深くでの戦闘が終わった。
リオはチート能力を解放し、カイルとミアの裏切りを阻止した。二人に致命傷を与えることなく、剣と魔法を叩き伏せた。
「これ以上やめろ……!」リオは必死に叫ぶ。彼の心にはまだ、友だちだと思っていた二人への未練と、命を奪えない優しさがあった。
しかし、森から村へ戻った途端、状況は一変する。
村人たちはリオの姿を見て、恐怖と疑念の目を向けた。
「リオ……あれは……!」
「化け物じゃ……ないか!」
誰も裏切ったのはカイルとミアだとは気づかない。
村長は険しい顔でリオに言った。
「……お前は村にとって危険だ。力を持ちすぎている。仲間を倒さずとも、化け物と見なされるべきだ。」
リオは抗議した。
「違う、俺は……俺は守っただけだ!裏切ったのはカイルとミアだ!」
だが、村人の恐怖は理屈に耳を貸さない。
噂はたちまち広がった。「リオは暴走した」「あの力は人ではない」「化け物だ」と。子どもたちも近づかず、商人は道を変え、友人たちも距離を置いた。
村長は決断した。
「お前は村を離れろ。刻印を押す。これ以上、村の人間と交わることを許さん。」
リオの腕に刻まれたのは、古の力を示す紋章――“化け物”の烙印。
それは、裏切った二人ではなく、力を持ちすぎた少年に対する恐怖の象徴だった。
リオは血の滲む手を見つめ、胸に重い決意を抱いた。
「……絶対に許さない……」
こうしてリオは、村から追放され、化け物として扱われる孤独な道を歩き出す。
力を持つ者が恐れられ、孤独に戦う世界で、リオは誰と出会い、何を守るのか――。




