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第26話:「裏切りの代償」

陽子は、信田の死に関する真実を暴露し続ける決意を固めた。流星グループの不正、そしてその裏で動いていた国際的な犯罪組織の存在。それらを明らかにするために、彼女は最後の戦いに挑んでいた。だが、予想だにしなかった形で新たな悲劇が陽子を襲うこととなる。それは、彼女がこれまで共に戦ってきた仲間――YouTuber「真実探求隊」のリーダー、高橋浩一の死だった。


「高橋が……自殺?」


陽子は、警察からその知らせを受けたとき、信じられない思いに駆られた。高橋浩一は、陽子と共に信田の死を暴こうとし、流星グループに対抗するための証拠を集め、真実を広めるために尽力してきた人物だった。しかし、彼が今、命を絶つこととなった。


陽子はすぐに高橋の家へと向かった。彼が残した遺書には、事の真相が記されていた。そこには、高橋が自殺に至るまでの経緯とともに、流星グループから受けていた圧力が詳細に綴られていた。


陽子は遺書を開くと、その内容に目を通した。高橋の字が力なく書かれていたが、その言葉には強い後悔と、家族への謝罪が込められていた。


「陽子さんへ、申し訳ない。私はあなたを裏切ってしまいました。流星グループから家族を人質に取られ、私は何もできなかった。あの時、あなたに全てを話すべきだったが、恐れていた。そして今、私はその恐れから逃れるために、自分の命を絶とうとしています。本当にすみません。」


高橋の遺書はそのように始まり、続けて彼が抱えていた恐怖が明かされていた。流星グループは、高橋の家族を脅し、彼に偽の情報を流すよう強要していたのだ。高橋はその圧力に屈し、陽子に対して偽の証拠を提供したことを悔いていた。しかし、陽子にとって最も衝撃的だったのは、遺書の最後に記された一文だった。


「信田さんの死に関して、あなたが求めていた証拠は、まだ残っている。流星グループの核心に迫る証拠が、私が最後に残したものです。それを手に入れて、あなたが暴露してくれることを願っています。」


その言葉に陽子は心を打たれた。高橋は最後まで、信田の死の真相を暴こうとしていたのだ。だが、その過程で彼がどれほどの恐怖に囚われていたのか、陽子には痛いほど伝わってきた。流星グループの手段は、ただ金銭を求めるだけではなく、家族や愛する人々をも人質に取るような恐ろしいものであった。


陽子は深く息を吐き、高橋の遺書を再び手に取った。その遺書には、高橋が最期に伝えたかったことが込められていた。それは、流星グループに関する決定的な証拠と、彼が今後すべてを暴露することを強く望んでいた証拠だった。


「高橋……あなたの死を無駄にしない。信田の死の真相を暴くために、私は最後まで戦い抜く。」


陽子は遺書を胸に抱き、再び決意を新たにした。高橋が残した証拠を手に入れること、そしてその証拠が流星グループを追い詰めるために役立つことを確信した。彼の死を乗り越え、彼が伝えようとした真実を明らかにしなければならない。


その後、陽子は警察と連携して、流星グループの背後にある証拠を突き止めるために動き出した。しかし、彼女の心の中には深い悲しみと共に、怒りが湧き上がっていた。高橋が犠牲になったその理由、それは流星グループの力に屈したからだ。しかし、陽子はその力に屈するつもりはなかった。信田の死に関わる真実を暴き、流星グループの闇を暴露するために、彼女は引き続き戦い続ける決意を固めた。


数日後、陽子は再び高橋の家を訪れ、その後処理を進めていた。突然、警察から連絡が入り、陽子は一通のメールを受け取った。それは、流星グループに関する新たな証拠を示唆する情報であり、そこには高橋が最後に隠した証拠が含まれていた。


陽子はメールを開くと、そこには流星グループの幹部たちが関与していた新たな不正の証拠と、それに関連する隠し口座の情報が記されていた。それは、流星グループが表向きの事業で得た資金をいかにして不正に動かしていたのかを示すものであり、高橋が最後に暴こうとしていた内容そのものであった。


「これで、全てが明らかになる。」


陽子は静かに言った。彼女の目には、深い決意が宿っていた。高橋の死、そして彼が遺した証拠を無駄にしないために、陽子はついに流星グループを追い詰める最終段階に入った。


その後、陽子は証拠を元にライブ配信を再開した。今回は、信田の死に関わる全ての証拠を公にし、流星グループの幹部たちの不正行為を暴露するための決定的な放送を行うこととなった。陽子は、彼女が手に入れた証拠と高橋が残した遺書を紹介しながら、その内容を解説していった。


「高橋が暴露しようとしていたこと、そして信田が知っていた真実。それを私は今、皆さんにお伝えします。流星グループは、長年にわたって不正行為を行い、何人もの命を奪いました。しかし、今、すべての真実を暴露する時が来ました。」


陽子はその言葉を発し、証拠を示しながら流星グループの悪行を一つずつ暴露していった。その証拠には、流星グループが関与した資金洗浄の詳細な記録、そして信田が知っていた真実が含まれていた。高橋の死が無駄ではなかったことを、陽子は強く信じていた。


「これで終わりだ。」


陽子は最後にそう言い、配信を締めくくった。流星グループに対する最大の反撃が、ついに始まったのであった。

お読みいただきありがとうございます。


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