表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/7

勇者ライオンハート

面白かったらブックマークして下さい。


更新がすぐわかりますし、この作品のポイントになります。


応援よろしくお願いします!

「ゆ・・勇者?・・ライオンハートォ?」

ガバァ!

「うわっなにする!」


「お前も元の世界のじゅうにんかぁあぁあ!!」

オレは喜びのあまり抱きついた。

「うぁぁぁああああああああああ。」

ライオンハートは悲鳴を上げた。


「あらあら。そんなにあわてなくてもいいのよ。おかわりもあるから」

ばあさんは嬉しそうに言った。

「ばあさん!これはめちゃくちゃウマいなっ!」

「僕もこんなに美味しい料理は初めてです。感動しました!」

ばあさんの料理はうまい!特にこのシチューは生まれて初めて食べる味だ!!


ライオンハートもオレと同じように元の世界から転生したという事だ。

だけどオレよりも3日前に先に転生したようで食うや食わずでこの世界を人目を避けて探索していたらしい。

オレは転生して2日目。この時間差はあのダンジョンの存在と関係しているのかもしれない。

ライオンハートも転生した直後は事態を飲み込めていなかったようだがオレと同じように

魔法を試した。だが魔力を使うことが出来ず魔法は使えなかったようだ。

この辺はオレと同じだ。

転生前の記憶はそのままで身につけた体術もそのままのようだ。

ただ戦闘体術の切れや強度は元の世界より数段おちるという事だ。

これはもしかしたら魔力が関係しているのかもしれない。

元の世界ではたいていの生き物は大なり小なり魔力をもっていたからだ。

試しに公園の木を倒そうと正拳突きをしたら拳が砕けそうになったとのこと。

気持ちはわかる。

魔王を倒そうとしにきた勇者らしいがそんなことはどうでもいい。

同郷のものがいるのはそれだけでうれしいもんだ!


「おかわり!!」

「オレもおかわり!!」

「おい僕が先だ!」

ばあさんの前にオレとライオンハートの皿が突き出された。

「ふふふ・・・」

ばあさんの目に光るものがある。

「おい、ばあさん。泣いてんのか?」

「あっあの何か失礼なことでも・・・」

オレたちは皿を突き出したまま止まってしまった。


ばあさんは涙をぬぐいながら

「うれし泣きだよ!こんなにおいしそうに手料理を食べてもらったのが久しぶりだからねっ」

「そうか・・ばあさん一人になって長いんだったな。」

ばあさんは皿を取り上げた。

「40年ぶりだよ!さぁどんどん食べとくれ!あるだけだけどね!」

「おおどんどん食うぞぉ!」「ありったけ持ってきてください!」

「今日はシチューパーティだ!」

おれたちは雄たけびを上げた。


「うう・・・・」

カチャーーン・・・

おれはスプーンを落とした。

ガク。

ライオンハートはスプーンを加えたままテーブルに突っ伏した。

「・・・・無念。」

オレたちの敗北だ・・・

「なーんだい。あんた達。もうギブアップかい?」

「いや、ばあさん・・・あるだけってその鍋何人分だよ。」

ズズーーンとおおきな寸胴鍋が鎮座している。

「50人分ぐらいかね。」

「そりゃ多いわ・・・」

完全敗北だ・・・・


カチャ

「ありがとうございます!」

ばあさんはお茶を出してくれた。

「これは昼間の・・・・」

「そう。ドクダミ茶だよ。」

「んーーーー。」

おれはカップを見ながらあの匂いを思い出した。

「おいしいです!この独特の香りがなんだか懐かしい気持ちにさせてくれます。」

ライオンハートはずいぶん気に入ったようだ。

「うーーーーむ。」

オレももう一度挑戦してみるか。

ズズズ。

「うぇーー」

やっぱむり!


「アレスはやっぱり苦手みたいね。

だけどえーと・・」

「勇者ライオンハートです!」

「あらあらこちらは勇者さんだったね。気に入ったかい?」

「はい。なぜだか懐かしい香りがします!それになんだか力が・・あれ?」

ライオンハートが自分の左手を見つめている。

「ん?どした?」

「いや・・なんだかこの感じが・・おぼえがあるというか・・・」

「感じ?」

ライオンハートが人差し指を出した。

「ライト」

その瞬間ライオンハートの指先に小さな光の玉が現れた。

ガタッ

「お、、おまえそれはっ!」

オレは思わず立ち上がった。

光りはすぐに消えた。

「これは魔法だ・・」

「そうだっ!それは魔法だ!!」

ライオンハートも立ち上がった。

オレたちは大きくうなずいた。

「ばあさん!このお茶は庭の植物を煮だしたものなんだよな!」

「ああ・・・そうだけど。」

「なんと!素晴らしいです!」

「庭の植物いくつかもらってもいいか!?」

「ええ。いいけど・・いまのは・・」

「ああ!魔法だ!」


公演は日が暮れて電気による灯りがともっている。

庭の植物をあらかた見たが18種類あった。とりあえず数本づつ刈り取った。

「アレス。君は悪魔なのに多才なんだな。」

オレは公園の地面に薬草の種類を判定する魔法陣を描いた。

「なんでだ?」

刈り取った植物を判定用の枠の中に一種類づつおいていく。

「君は悪魔であるうえに王子なのに薬草家の職業用魔法を使っている。」

「悪魔はがさつで人を殺す魔法にしか興味がないってか?王子だって自分の才能の限界を

思い知らされたら少しは謙虚になるんだよ。」

「どういうことだい?」

オレはアズラエルとの最初の出会いを想い返した。

ちょうど魔力を変換して魔法として最初に覚える魔法『ライト』を覚えたての頃

あいつはライトを高度に収束させ攻撃に使う『フォトンバースト』で魔王の目を釘付けにしていた。

オレはそれから3年かけてフォトンバーストを身につけたのに。

「オレにはどうしても超えられない壁があったんだ。そいつは当たり前にふるまっているのにオレに

救いようのないダメージを与えていくんだ。何十回もそんな思いをすれば自分の立ち位置を自覚させられるだろ?」

「それで自分の立ち位置を築くために職業魔法を習得して・・・それ治癒魔法の判定も出来る高度な判定魔法陣だろ?」

「ライオンハート。これが治癒魔法判定も含むってのは普通わからないものだぜ。」

「まあ。僕も紆余曲折あったからね。」

「じゃあオレと同じだな。」

「そうみたいだね。」


「神秘の森よ、その魔力を我に示せ」

オレは魔法陣を起動する詠唱をした。

18種類の植物の内、3種類の植物がうっすら緑色に光を帯びた。

オレたちは目を合わせて微笑んだ。

つまり魔力を持つ薬草だってことだ!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ