表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/19

一章〜島外依頼〜

ふっあぁあ。疲れました。

何も考えずに来た道を戻るだけのはずです。

なので暇ではありませんけど、時間を有効に使って思い出しましょうか。


何から何処まで思い出したでしょうか。

えああ。

そうでした。

そうだったんですよね。

多数ある依頼の中で大変な事態というより面倒。でもありませんでしたね。それでも何事か押し付けて楽しようとしたのでしょうか。結果的には微妙な差で全てを。

誰とは知りませんけど。


さてその面倒。何が面倒だったかは忘れましたけど。その辺りも思い出せるかな少しくらいは。

そうですね、それは《島の外からの依頼》という形を取ってたんですよね。

この事は最後くらいで知りました。でも依頼主。それが誰なのかは分からないのです今現在でも。

島の外からの依頼。通常とかなら受理なんて不可能ですし、その前に申請すら無理なはずなんです。でも申請が通って受理されてました。

誰が受けたのはまあこの際ですから置いといて。

その事に至った事の始まりは一つの依頼。その出どころを探していた時でしたかね。

うん。

それまで上から順に依頼を終わらせていたんです。期限が短い順番なのでしょう。と。

そうしてふと表を見て嫌な汗を掻きながら改めて調べるとその順番は受け付けた日付の順番で。

その時点での最短が今日中でした。

それも少し面倒な依頼でした。

それはどうにかその日に終わらせました。


そうだったんですよね。

どおりで達成報酬が少ないなぁと思っていました。ええ。提示されていた金額と受け取った金額に些細な差がありました。

色々な諸経費とかを引いた額なんだろうと自分で納得してました。

今更思い返してみると不自然な部分はありましたよね。

簡単には相手と会えない。とか。依頼内容も簡単に読めて実際には幾つも苦労してましたし。

それにどうしてか殆どというより全部に共通している事は感謝より恨み言が多かったかなと。

それでそれまでの事と表を見て納得して少し安堵しながら再びふと。なら一番期限が長いのは。と期限の項目を長い順番に並べ替えると到底、人一人の人生では終われない依頼を見つけて無意識に疑問と不可解さを現した声が出ていました。

その依頼が島外での仕事でした。

人の生という許容範囲を逸脱したこの依頼は誰が受理したのか。調べたんですが、その欄が空白でした。申請と受領の欄には例外なく表記されるように構築されていた筈です。なので本当に疑問しかなく少し調べようとして止めました。理由は簡単です。そんな時間が無かったからです。

その日の内に終わらせないといけない依頼に急いで取り掛かって無事に本当に大変な思いをして終わらせたのです。

一息つく暇なく。

戻ってから島の外からの依頼を調べて行くと期限が長い割には内容が不明瞭というか曖昧で読んでいて把握できませんでした。

全体像が掴めなかったのです。

お陰で。

さらなる不可解でありましたけど先にすることがありました。

それは依頼。それも直近で短いのが数日。更に数カ月をまとめ。

数日と数カ月の依頼者と交渉して更に報酬は全額免除という破格を付け加えまして。

初めは嫌な視線や隠そうともしない態度でしたけど。

最後には皆さんが好意的に納得してくれました。

結果。

島外依頼を優先させるための期間を設けることに成功しました。

と言う事を事後報告したら。

何故か怒られました。

勝手に順番を入れ替えるな。とか。

勝手な行動をするな。とか

他にも言われましたけど、この無駄に人の人生以上の期間を設定した依頼は逆に興味がありましたので。

誰が受けたかは別として、それと申請したのも別段構わなかったです。

だってさぁ。報酬が莫大法外天文外な借金を返済しても余りあるので。

まあその分。危険を伴うだろうとは。考えましたけど。

でも遅々として準備が進まなかったのは。

後で聞いたのですけど。

とある妨害が。

理由。

そんのも在りませんよ。

在ったとしたら、呆れる理由でしょうね。


では準備過程を思い出しますか。

簡単な準備ではありません。

様々な手配をしていきました。

目的地への調査。足の確保。衣食住の確保。資金の調達。人員の確保。依頼の更なる詳細調査。ですが遅々として全てが進みませんでした。調査を進めていくと妨害したのが誰なのか解ったので秘密裏に追い詰めて妨害理由を聞いてみると最後には呆れた事が分かりましたので提案を一つ。

この事で皆さん反論しようとしてましたけど。ええ。論理も暴論も全て存在しませんし許しませんでした。

在るのは明確な答え。

なので最短にて依頼を終わらせる方向で決まりました。

納得してもらう必要はありませんでした。

事が放置していたら面倒が拗れ捻れて切れて捏ね混ぜられて真実が見えなくなってそうでしたから。

ん。


こうして色々を構築して残り日数が思ったより無くなったので目的通りに事を運ぶ事にしました。


さて。一つ思い出したのが。この《島外依頼》。移動中であっても調べる時間が在りましたので調べてました。

最短にて終わらせると宣言したのでその道筋を調べていたんです。

その過程で一つの依頼ではなくて複数を統合して一つの依頼とされてました。

情報の妨害が無くなった影響だろうと思いますけど、それでも複雑な手続きを経て開示できました。

依頼内容が不鮮明な点がまだありましたけど調査過程で知りえた情報を合わせた答えが複数の統合でした。勿論、何度か角度を変えながら調査しましたよ。

その答え全てが一本の道筋になってました。

誰かを鍛えるための内容でしたね。

その対象が何者か知りませんし知りたくも無いですね。

話が逸れそうなので戻しましょう。

この依頼。一つ一つは大した時間は掛からないでしょう。

ええ。ですがその数が合わさるとなると短期間で全てを終わらせる事なんて無理でした。

なので面倒ですから。

当初の目的と合いましたので最後に繋がる全ての根源を潰すことに決めました。

初手で最後へ向かう。

あはあ。道案内をするという方が一番に驚いてましたけど、方針は決まっていますのでと答えて船の速度を最高速に設定して最短距離を進むようにも再設定して道案内の方には暫く記憶を飛ばしてもらいました。最高速に設定しましたけど遅いので途中から目的地の方向と現在地を計算して皆さんで主目的の地へと吹き飛んで行きましたよ。

道中の町か村かに道案内の方を落としてそのまま飛んでいって停止方法は無く突っ込んで行きました。

全身負傷が普通でしょうが僕を含めた方々は今の世界でも異常な存在でしょうか。

無傷での目的地への到着。

障害に成っていた諸々を破って突っ込んでしまったので砂埃が舞ってました。


少しして砂埃が落ち着くと面白い状況でした。

横たわる数々の人に対して驚きはない警戒心剥き出しの方々。

ふむ。状況を見て納得して。

質問しました。

まあ襲ってきたので大人が対応してましたけど。

再びの質問をして答えてくれたのは全てを掌握していた人。

この場所が何か。

状況も丁寧に教えてくれました。

そして僕達に質問し返してきました。

だから答えました。

「僕達は貴方方を捕縛、それか討伐しに来ました。」と。

直後に大爆笑。

その場の僕達と倒れている方々以外が目の奥に余裕を持っていました。

「ああ納得納得。それでは、これを持って手はず通りにお願いします。」

受け取った方はその場を後にして残りで対処していきました。

何か相手が言ってましたけど。覚えてませんね。

まあ数が思ったより多かったので時間を掛けて数人を捕縛して後は世界からお別れしてもらいました。

たしか。


気が付くと手足を折りに折られた掌握していた方。

そしてその側近だろう方々。

後は処理したと思うので両手で足りる数まで減らしました。

目には適当に作った布で塞いで。

口には何もしませんでした。

どうしてかと言うなら。

色々と余裕の言葉を聞かせてくれましたので。

ふと頭に浮かんだ言葉を掌握していた方の耳元で囁きました。

そんな筈はない。とか言ってましたけど。真実なんて残酷なものです。

それから制圧完了の合図を出してその場を放置。まあ動けないようにしてましたから後は後続に任せて僕達は逃げました。

まあ逃げたというよりその目的を果たしたので出ていったんですけどね。正面から。

入れ違いに集団が入って行きました。

凄い負の感情が漏れてましたよ。引くくらいに。


その後。依頼達成一つと報告して残りを処理していきました。

思ったより速く済んだので結局はそのまま島へと帰ろうとしましたよ。

観光。そんな時間はありませんよ現実的に。と言ったら駄々を捏ねられました。いや、大人が子供の様な事をと。思ったのですが。

まあこの時は随分と多忙だったので短時間だけ過ごすことにして僕は一人で港まで向かいました。興味が無かったので。


問題発生しました。

約束の時間を過ぎても誰一人戻ってこなかった。なので迎えに行こうとして。襲われました。避けましたけど。

残党かな。と思ったのですが襲ってきたのは知らない僕より少し下くらいの年齢だと思われる子供でした。

襲われる理由が無いのになんだろうと質問しようとしたらまた襲ってきたのでその場で両腕を受け止めて膝蹴りして勢いのままに地面へ組み伏せました。

幾つか質問して分かったのは捕縛してもらったこの土地の領主と繋がる方々。

その血縁者だという事。

その子供は身分を偽るために衣服を庶民と同じ様に着て逃れたとか。

そう簡単に逃げられるのかなとか思いましたけど。だから何だろうとも思考えました。

それでどうして僕が襲われるのかを聞いたら全ての元凶がお前だと聞いた。という。

誰に聞いたのか知りませんけど。僕は素直に答えました。

仕事をしたまで。まるで僕が悪人のような言い方は訂正してほしい。と言ったかと。

でも聞く耳もたず。喚いて煩いので持っていた荷物から厚手の布を口に充てがって後ろで縛り手足も同様にして子供から降りました。目は隠しませんでしたよ。

本当は後々の事を考えてました。

面倒になるのでこの場で亡き者。と考えたのですが、更に面倒な事態になるだろうと考えて止めました。

それにしても仕事の一環といえまさか子供に襲われる経験をするとは考えませんでした。

「君が領主に近い人の関係者。というのは理解したけど。筋違い過ぎますね。先にも言いましたけど僕は依頼を受けてこの地まで来たのです。そして簡潔に終わらせるために順番を無視して根幹を根絶やしにしたまで。恨まれる筋合いはありませんよ。ねぇ。少年。名も知らない子供にこんな事をさせたのは誰か。教えて欲しいな。うふふふ。」

目は口より物を語る。でしたか。その時の僕の顔は相当に怖かったのでしょう。

短い声を出して気絶しました。

起こそうとしましたけど何をしても起きなくてまさか。と思い口元に耳を傾けると息をしていたので一安心。でもこのまま放置しても気分が悪いので適当な建物に入れて外の壁に大きな字を書いてその場から離れました。目的以外の面倒は御免ですからね。


仕方なく僕は皆さんを迎えに行きました。

近場から。は面白いので中間へ向かいました。

ええ。そうした方が解決するだろうと考えたのです。

何がとは言えませんけど。


そうしてこの地の中間地点へ到着しかける前に辺りは薄暗くそれでもその場所に人は居ませんけど見えない気配は全周囲から感じてました。

薄暗い理由は歩いたから。急ぎもたいけどまだ少し余裕がありましたから。

なので相手は凄く時間を掛けて仕掛けたのでしょうね。

目的地点に到着して直ぐに大声で叫びました。

叫んで全周囲から命の刈り取りが放たれました。

この瞬間また認識が濁り消えて堕ちて気付くと崩落し燃え盛る建物と武装した人々の倒れてる光景。

赤が溜まりを作ってました。

別の意味で叫んで知らない記憶が呼び起こされました。

目的と場所。

そして全てを把握しました。

この時はその場所の隠れた空間を根こそぎ吹き飛ばし一人目を外に出しました。

くはっ。と苦しそうな息を吐きながら僕を睨んでました。

助けたのに。

上手く着地して僕の方へ走ってくると一発殴られました。

理不尽。

他の方の事を聞くと知らないという答えでした。

ため息をして二手に分かれる案をされましたけど却下して次の目的地まで移動しました。

中間地点の惨状。ですか。

結果は酷いですが助ける理由もありませんから助けません。

無視してこの地点から近い場所へ移動しました。

僕は聖人ではないので。

善行を積んでも意味がないでしょう。


次の地点に到着すると投降してきました。

罠。

とも考えたのですが何もなくて。

目的を素直に返還されました。

肩透かしではありません。これは一つの結果でした。

知らない記憶によると中央での出来事は一種の警告。覆らず覆せず覆らせることも無駄と認識させるためでした。

だからこの先は回収のみです。

そうして捕らえられていた方々を一人ずつ返還してもらいました。

ですが最後に抵抗してきました。

他が腑抜けだの。腰抜けだのと罵ってました。

ああ回収した方々の拘束はそのままなので戦力外でした。

それは最後の地点までには知られていたのでしょう。

だから強気に出ていたのかなと。

しかし。

結果は散々たるものでした。

ええ。

僕達以外は全員が倒れてました。

命までは取ってません。取る理由がありませんでしたので。

さて。こうして島外依頼は一応の完了を持って終わりました。

全員纏めて港まで戻って停泊させていた船に乗って島へと帰りましたよ。

そうでした。

どうして拘束を解かなかった。

と質問されまして。

簡潔に答えました。

「皆さんが相手の駒に成っている可能性を排除できませんでしたので。」

それで納得してくれました。

船に隠していた荷物を出して調べて問題無いことを確認するために薬を皆さんに無理矢理飲ませて飲み込ませました。

薬効は抜群なので効果は出て。

やっぱり仕掛けていました。

苦しんで内容物を全て外へ垂れ流しました。

物理的に仕込んでいた物も別の方法で取り出しました。

一番危険な部位の仕込みも含めて。

「では皆さん到着まで寝てて下さい。後の処理は一人でしておきますので。」

そうして外へと出ました。

疲れか、呆れか。両方かもしれませんね。

身体が限界を超えてました。でも。

「前にも何か夢。で見たような光景ですね。」

高速船の超高速設定をしていた筈なんですけど完全包囲されてました。

警告されました。止まらないと砲撃し沈めると。

僕も警告しました。

これ以上関わるなら一切の慈悲なく海の底へと引きずり込みます。

と。また意識が飛んで気付くと包囲は無くなって乗っていた高速船のみが走り続けていました。

納得して帰ったのでしょうか。そう思うことにしました。

その後、短時間で島へと到着して少ししてから依頼を再開させました。


え、ああ出口に付きましたか。

分かりました。

行きますよ。

本当に疲れました。あり得ないですけど疲れたんですよ。

はぁ。寝たい。

最後にちゃんと寝たのは何時でしたかね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ