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一章〜戻る〜

うあっふぅう。

休憩もそろそろ終わりですね。

それにしても手間取るようなものでは無いのですが。

おや、どうですか進んでますか。

はぁまだ時間が掛かるのですか。

なら少し戻ってあの部屋を調べてますよ。

ほら入る前に渡された鍵。あの番号と一致してたので。え。そうですか。まあこれをどう生かすかは誰か次第ですね。

ほら僕も昨日まで詰めすぎた色々を終わらせましたからね。

それでは後で連絡お願いします。


うあっ。と。ふう。部屋には入れましたけど。何もないですね。

まあ休息の(つい)でですから別に問題はありませんけどね。

楽な姿勢で思い出しますか。

ふうぅ続き。


明るいなという感想しか無くてこの時、思ったのはお腹が鳴りそう。というか直後に鳴りました。

誰も居なかったのが幸いか不幸かは別にしてもですけど。

空には何もない一色。

照らされる地面には欠片一つ落ちてませんでした。

「はて、前触れすぎやしませんか。」

僕の言葉は無為にされ、いつの間にか片膝を折って畏まっている人数人に囲まれていました。

「なら行きますよ。拒絶も否定も逃避も無意味なんでしょ。それなら素直に行きますよ。」

と言いましたよね。逃げないし、断らないし。なのに酷いですよね。目隠しされて何かに乗せられ運ばれて。

僕の質問に答えてくれなくて涙が出そうで、んん。出なかったですね。


乗せられ運ばれ担がれ降ろされそして最後に目隠しを取られて眩しさに目を軽く手で遮り慣れてくると、視界に入ったのは久方ぶりとはほど遠い数カ月前に立った。

裁判所。

違うのは傍聴席にも裁判官等がいる席にもそしてそれぞれの席にも誰も居なかったですね。

でも一人いましたよ。

失礼だと思いますけど。

えと、証言台でしたか。

その上に手を腰に当てて見下している人。

それは本当に久しぶりに見た。

名前の知らない裁判長でした。


ああ。初めて島に来た時の騒動のあれこれを何か疲れたように先生方と話してそうして解放されたんでしたか。

忘れましたけど。でも元教員であるのは確かかなぁ。 顔見知りでしたから。

「君が此処に連れてこられた理由を知らないだろう。」

「ええ。はい。そうですね。確かに知りませんよ。で、何の用ですか。」

「前置き無しだ。」

「はい。どうぞ。」

「依頼したい。速やかに解決まで持っていけるなら幸いだが。そこまでを高望みする程傲慢でもない。」

「はぁ。それで、その依頼とは。何でしょうか。」

「事の詳細は後で確認してもらう。簡潔に言うなら。現在進行で異常発生している2つの案件を調べてもらいたい。一つは精神摩耗。一つは悪戯。2つが関係していないだろう事はもう調べで分かっている。が、その其々が先への手掛かりが不足しているので調べて貰いたい。」

うん。こんなので繋がるなんてね。

その2つの事に対してこの地点で覚えている知る限りを話しましたよ。

「ほう。私の知らない情報も少しあるが足りないな。」

「驚かないんですね。」

「調査しているのが君だと聞いていたからね。また進展あったら教えてほしい。」

「わかりました。」

「なんだ。渋ると思っていたが。」

「渋って僕に益がないでしょ。もう、色々と諦めの境地。みたいな状況なんですよ。」

「そうか。では頼んだ。」

頷いて縄を巻かれて引きづり出されて外に出るなり遠心力全開で飛ばされました。

イラッときましたよ。


飛ばされた先には硬い地面。

勿論、受け身なんて取れないのでそのままに全身を打ち付けて酷い状態で即入院です。

嫌々。

衝撃吸収する何かをあるものでしょう。何もないから怪我してて理不尽。

しかも治療費全てを自己負担。

あああ。心が壊れていく音が聞こえてました。


そうだ。

疑問が一つ。

周りには誰も居なかったのに誰が病院まで運ぶか連絡してくれたのでしょうか

裁判長はあの事の原因だから助けるなんてのは無いでしょうか。誰なんですかね。


治療され目覚めるまで壮大な夢を見ていたような。

内容は思い出せませんけど。

起きたら全身から尋常な汗が出ていて体調を崩してました。

お陰かどうかは別として延長しましたよ。

1日の費用が高いので退院する時に見せられた領収書の金額を見て現実逃避する所でした。

支払いましたけど。

現金一括。

そう。

一括です。

支払って。病院を出て少し歩いて片膝着いて片膝着いて両手を着いて地面を見ながら声を大にして叫んだ。と、思いますけど。その辺りは朧げというか記憶。飛んでますね何故か。

金額が原因の一つでしょう。

気分が良くなって帰ろうとして。

暗くなりました。


気づいたら何処かの部屋の壁に縫い付けるような状況でした。

縫い付けるような。というのは見えなかったから。壁と知ったのはズレた目隠しで状況が見えたから。

でもそれだけです。

その後へ暫く何もなくてお腹が空いた時に気配を感じました。

それが誰かは後で知りますよ。

まあ顔見知りでしたよ。


あの時以来でしたかね。はあ。

そうだ。それと別の依頼を強制受理させられましたね。

普通に悪意と遊意を込めて書かれてました。

はあ今は終わってますけど。疲れましたよね。その辺りは省きますけど。

さて。その後がまた面倒な事この上ない。誰の差し金なのか未だに不明なのが気分悪いです。

七番目の宝石を探して所定の場所に置いて帰るという判らない依頼が誰か知りませんけど受理してました。

これも終わらせましたけど。

何か大きな意識が意地でも止めさせようとしてました。

完遂して報酬もありましたので受け取って殆どを吸い上げられて手元にはうあっ。やっぱり怒りが込み上げてきます。

戦後処理の一環とは言っても酷いですよね。

少しでも減るなら良いですけど。


その後も幾つかの依頼を受理してこなしつつ僕は面倒で拒否できない依頼を受けることとなったのです。


ある日の事。というより現在から見て七ヶ月くらい前に出会った人物。と思います。だって声も加工していたので正体は分かりませんが。雰囲気だけですけど。全身を空間ごと縫い付ける感覚を記憶してます。

「君の存在は近い内に消える。もし覆したければこの場所に行くがいい。」

と確か、こんな感じだったかな。

感情もなくてでも何かを変えたくてそんなことを言ってきたんだと思います。でも僕は消えませんよ。もし消えるならどう消えるのかな。ふふ。


悲嘆。

自分が悲しみに暮れる事はありませんよ。

する時間もありませんでしたから。

ええ。舞い込む依頼の数は莫大。それらの大小は関係ないですから大変でした。

僕に取捨選択という権利はありませんでしたからね。

全てを。という事はありませんけど。

中には高額な依頼もありまして。でも受けませんでした。

正確に記述したら受けられませんでした。

依頼内容は全てが島の外でしたので。

それも離れるのが短時間じゃなくて長期。それも年単位。

普通に無理ですよ。

だの。にいぃ。

誰かが一つ受けてました。

それも年単位なんて生易しい。

人としての寿命を軽く超える単位でした。

ふふ。悪意というか無茶振りですよね。

出来ないと理解してしてか知らないてますけど。

もう拒否したいのに受理してるし。成否関係なく振り込まれてるし。うん。悪戯だよね。

こわれ。

んうっ。

ふあっ。時間てすか。

え。上からの指示で戻ってこいて。

はあ。

何を言っているんですかアナタは。

普通に此処までの道を戻るのに来た時より短時間とか無理ですよ。

この施設の設定は来る時より戻る時が何が何でも意地で返す気はないというのを感じますから。はぁそれは解決しているのですか。何を言うのかと。え。速く帰らないと遅延金が発生する。嫌々。だからはは。爆発してくださいっ。

胸が荒れますよ。

では行きますか。

いきなり。

素直と言われても別に拒絶しませんよ。まあ無意味なら力という言葉で交渉しまけど。で戻れますか。

そうですか。行きますよ。

おおあ。そうでした。一時の感情で複数を破滅に追いやって永遠に近い下僕にしたんでした。

ん。何かが記憶を改竄しまして記録さえ改変して。思い出しました。

そうですね。。では戻るというのは辞めます。

だから辞める説明を色々と短くします。

いえ、第一にその話は何処から来たんですか。

はあ。依頼元。それが例のなら可笑しいでしょう。

だって。現在地が何処か理解してますか。

そうですよ。なのであり得ない。

何かが妨害したいからその様な文面で送って来たのでしょう。

その何かをこの場で聞かれても困りますよ。普通に知りませんから。

思い当たる事もありませんよ。証明する物がありませんから。

はあ。では見せて下さい。その依頼元からの情報とかを。

ふむむ。依頼元の署名もありますね。直筆と言いますが現在、筆跡なんてのは一番信用出来ないでしょう。目の前でなら理解できますけど。さて。発信元も調べるには時間が必要ですね。でもこの宛名は。うん。偽物ですかね。

ですが確定させる材料もありませんね。

それでも戻りませんよ。時間もありませんよね。

え、どうにかして時間の確保が出来たと。それ、本当ですか。

嘘ではないですよね。

むむ。そうです。か。わかりましたでは一旦戻りましょう。

このまま入っても色々と拾い切れなきので。

ん。ええ。個人的な事ですから気にしないで下さい。では、戻る準備は出来てますか。少し掛かるのですか。では終わりましたら呼んでください。行きますので。


ふむ。ふむふむ。ふむ。

妨害かなぁ。それ程に近づけたくない何か。では無いでしょう。うん。まあまだ終わらないので僕としては都合の良いことではあるのですが。

仕掛けを幾つか。

作動しないに越したことはありませんけど。施しますか。ね。

これで発端に逆妨害できたら面白いっですけどね。


はぁ。現実問題。

何が始まりなんでしょうか。

いやいや。自問自答で答えが出るなら苦労はないです。

でも目の前には大きな問題という現実が。

しかしですね。簡単に事を運ぼうとか。考えてませんし、考えてしまったら最悪の結果になるでしょう。

ん。何故。そう思うのでしょうか。

もしかしたら最後の景色に填める欠片がまだ足りないのでしょうか。 なれば探して填めましょう。

現在も散らばる欠片を一つも取りこぼさずに。

お、終わりましたが。それじゃ戻りますか。

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