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一章〜増量と次〜

寂れた建物から追い出されるように出て一歩目の足に何かを掛けられて転ばされ柔らかい何かに包まれたかと思うと耳の奥が痛くなり、眠気が襲ってきたかと。でも腹立たしくなって怒りで眠気を飛ばして柔らかい何かから離れると今度は全身を鎖で巻かれ頭の部分に何かを引っ掛けて引き摺られ。何度目かの何処かへと連行されていきました。

正直に言いますと。運ばれてる間、鎖と鎖の間に挟まって色んな部分が地味に痛かったです。

何かしたんでしょうか。

何も出来ずに落とされて床に強打してましたけど、まあ間に鎖が在ったので痛み的には微妙でした。


連れられというか運ばれたのは何処かの広い部屋。

そうですね。調度品等から推察してかなり上の人なのだと。

それはかなり上の人物なのだろうと。

それは案の定と言うべきでしょうか。

普通に外しても良いのではっ。と、言いたいです。

待たされても居ないけど直ぐに僕を運ばせた依頼人が入ってきました。

入ってきて途中に居た僕を足蹴りしてから座り心地の良い椅子に腰掛けました。

何も話しませんでした。長い時間。

相手も喋らず。そして僕も何も言わなかったです。

双方が目を見て外さずに続けてました。

そして。

「いや、何か喋れよっ。」

控えていた方がこう言った後で慌てて口を塞いだのですが、何を慌ててるのやら、はて。と疑問符を頭に浮かべて僕の横を強風が吹いたと感じると一緒に控えていた方は先ず後ろに飛ばされ壁に衝突、次いで床に突っ伏すような形で倒れ最後に天井へ浮いて穴を空けて静まりました。

僕は両手を少しずらしから振り返りました。

相手は無表情のまま手を軽く振り返りそのまま差し出して許可の意を伝えてきました。

僕は傾げて竦めて真っ直ぐに相手を見てました。

それがどれ程の時間でしょうか。

背後で微かに何かが落ちる音の後で大きな音が聞こえて、振り返らずに相手を見続けてました。

と。

「ふはっはははははっ。」

相手が突然ですよ。何が面白いのか笑ってきました。

殴り飛ばしたろうかっ。とも考えましたが、相手が相手だけに止めときました。

「くく。私を何と思って黙り続けた。答えよ。」

答えよ。と聞かれたので

「あややや。これは失礼なり。私という下卑た輩相手に貴方さまの様な方のお時間をお使いくださったのです。私は下。そして貴方は上。ですのでこの部屋の支配する権利は貴方様。ゆえに発言の許可が降りるまで口を噤んだまで。」

「そうか。まあ合格か。では次に答えよ。何故この場に連れてこられたか分かっているか。」

黙った。

「くく。答えよ。」

「いえ。見当もつきません。何も言われずに転ばされ何かに包まれるかと思うと全身を拘束されて引き摺られながら運ばれてこの部屋に放り込まれました。」

「む。そう、か。…。」

最後は聞き取れませんでしたね。

「では直ぐに本題に入ろうか。簡単だ。今、調査している事から手を引け。これは絶対の命令だ。」

これには即答したかと。

それは拒絶して拒否した上に否定しました。

想定で相手は怒るかと思ったんですけど。

睨んで。黙って指をひじ掛けで鳴らして空気が重く圧し掛かってきました。

惚けた様な顔をして傾げながら。何か問題でもという空気を出してみました。

と。

相手は深い溜息をして。

「残念ながらお前の生活はこれまでの平和から遠くなるぞ。それでも良いのか。」

口を小さく空けても空気だけを出して表情が一瞬だけ無くなりました。

「む。」

何か言いたそうでしたので上げ続けていた腕を下ろして促しました。

「今の平和が無くなっても良いというのか。」

今度は僕が深い、相手よりも深く長い溜息をしました。

でも直ぐに喋りませんでした。

「答えよ。」

「いいのですか。答えても。これからの答えは全て長くなりますよ。」

「良い話せ。」

そうして僕は全てを答えました。返済のために縦横無尽駆け回り様々な依頼を受けては調査して。重複する部分があるなら見直したり、手を尽くしても進捗が遅くて依頼者等などから度々の叱責とか。

諸々を長時間に渡って話しました。

そうして気付くと相手の表情ほ厳しくなって。立ち上がり部屋を出ていきました。

分からないままに退室の許可を得て部屋を出るとまた。鎖が迫ってきたので全部を避けて掴んで適当に絡めてから静かに置いて逃げました。


逃げてばかりのような違うようで。

それで後、どうなりましかね。

確か。

そうそう。適当と云うか、まぁ実際に適当なんですけど。はは。迷いました。

でも何かの扉の前まで来ると体が引き寄せられて扉に打つかると思っていると勝手に開いて部屋に入ってしまいました。

少し宙に浮いていた状態で更に少し浮き上がって床へ落とされました。

うん。理不尽。

この後、はは。ふははは。検査したら数カ所に罅が入ってましたよ。

内出血もありましたし。

あぁあ。理不尽すぎますねっ。

ふうぅ。

それで部屋には一人不遜な態度で僕を見下していた。

ああ。今は何かと言ったほうが良いのかな。

直ぐに扉は閉まったので中は薄暗く輪郭くらいしか解りませんでした。

ん。ならどうして不遜な態度だと解ったのでしょうか。

可笑しいですね。

まあ詳細に思い出す為ではないので省きましょう。


で、確か。警戒してたかと。

警戒して話さずに見ていました。

下手に動くと問題になりそうだったので。

静観に徹してました。

そうですね。

結果的には正解だったかと。

2回くらい拍手されました。

あれが、拍手なのかは怪しいですけど。

「良いぞ。喋ることを許す。」

黙ってました。まあ。

「どうした。喋ることを許したのだ。喉を震わせ言葉を紡ぎなさい。」

口を軽く開けて見ているようで見ていない視線を向けてました。

暗かったので仕方なしと思いますけど。

「なんだ。つまらぬな。もう良い。出ていくが良い。」

そのまま出ていければ良かったですね。

出ようとして扉に手を触れるかどうかで引き戻される力が働いて床に仰向けに倒れました。 痛みは無かったかと。柔らかい物で衝撃を吸われてましたから。

で不理解なのですよ。

出ていけと言われて出ていこうとしたら引き戻されましたから。

「くく。何を遊んでいる。速く出ていかぬか。」

二通りを考えようとしてやめました。

自然と深く息を吐いて起き上がって扉を蹴り開けました。

「何を怒っているのだ。」

振り向いて何かを言ったと思いますけど直後に横からの衝撃で。

はぁあ。記憶飛んでますね。

意識と無関係に「あふうっ。」という声がでてましたね。

ハズカシィっ。

それで倒されて捲し立てるような言葉を浴びされて乾いた音が響くと首を絞められて半分というか殆ど意識を飛ばした状態で気付くと正座させられて。

下に凹凸の付いた鉄の下敷きと膝には。

い、いやあああああ。

ふ、ふうぅぅぅ。

拷問具でしたね。

人としての尊厳を消すような格好で行われたその拷問。

後で確実に清算しましたよ。

えぇえぇ。清算しましたとも。

だこらこうして普通に行動できてるんですから。

この時を思い出すのは心に響きます。嫌な意味を込めて。

ふふぅぅ。

さて。どんな内容でしたかね。


そうだ。幾つかの案件を押収したであろう資料を含めて全て破棄しろ。

という誰かか聞いたりしたなら憤慨して主犯を生け捕りにして様々な方法で吐き出させていたでしよう。

おあっ。怖いっ。

何かは知りませんけど。

無意味な事だな。と。

だって。

全てはもう提出してましたからね。

なので素直に話しましたよ。

偽りない真実を。

それとこれは明確な違反でなかろうか。と。

アレが今も継続なら危険なのでは。という事を話しましたけど笑われました。それは現状。

双方が打ち消し合って効力が無い。

ははあ。成る程。理解して怒って全てを無用に制裁して扉を壊してそして外へ出るまでに幾つもの赤を浴びてました。

光を浴びながら吠えに近い笑いをしてました。

うん。直ぐに警備に連行され事務所の奥で手続きをして閂が、たくさんある部屋へ押し込められて数日を過ごしました。

部屋に入る前、衣服を渡されて、自分の現状を思い出して、恥ずかしくなり、。、。ぐあはっ。もう何を思い出してんですか。羞恥すぎて溶け無くなりたい。

そうでした。

全裸での拷問から一つの真実を聞いて頭に血が昇って真っ赤になって真っ黒になって勢い突破して外に。

それは何も着ずにだから。

当然に連行されるんでしょう。

それで。

閉じ込められて幾日目に僕は出ることを許されて。でも外じゃなくて上に昇って少し降りてから短い廊下を歩かされて着いたのは大扉の前。

所長がお待ちだ。

と言われて中へ入るよう促されて入りました。

入り切ると扉は閉められて鍵を掛けられて窓一つ無い部屋には天井一面の光源と椅子が2つ。

誰も居なかったです。

でも認識を誤るような力が働いていたのでしょうか。

直ぐに姿を現してくれました。

「ごごごご、ご苦労だだた。」

返事をしておいたかと。

「でで、でではいいいいくつつつかの。し、しし質問にに、こた答えててもららおうか。」

うん。これは記憶違いのような気がしますけど。

本当に最初はこんなだったんですよね。

「どどどどうした。」

「い、いえ。何もないです。」

「そ、そそそそそうかか。ででは。質問だ。」

「は、ははい。」

「一つつ目。」

とまあ沢山の質問に答えていきました。

でも途中で。

「そそれははき君ののクセなののか。」

言っている意図が読めなかったですけど。

「言葉にに詰まるよ様な。」

これに対して僕は。

「いえ、貴方がそんな言い回しをしているので真似していただけです。」

と答えると。

黙ってしまいました。

「んんっ。これは失礼した。そうか大分調子が悪かったので。これで聞き取れるかな。」

あ態ととかじゃ無かったんですね。と心で言いました。

「それでは改めて。」

咳払いをしましたね。

「痣もつ存在を知っているかね。」

即答で首を横に振りました。

「そうか。では二つ目。支店壊滅の事を知っているかな。」

即答して。同じように首を横に振りました。

「ふむ。では次の質問だ。三つ目。上の方々の血縁者が行方不明と成っているが行方を知っているかね。」

3度目の首振りを同じように横で。

「そうか。では、これが最後の質問だ。」

すると手に何かを持って操作する。

「うわっ。」

壁と言わず天井も床も光って何かを映してきました。

それは。

うん。僕の行動でした。

それも面倒な場面ばかり。かは見る人によりけりですよね。

「此処に映っているのは君で間違いないかね。」

否定しても意味がないので肯定の首振りをしました。

「では君の目的を話しなさい。」

と聞かれましたけど、全ては依頼を受けて行動しているだけ。とか何とかを話したかと。

「その依頼が真実なら良いがね。」

疑われてました。

知ってるのは上の存在達でしょうか。

知らんけど。

所長と思われる存在は目を開閉していました。普通にあり得ない速度でした。

「権限の範囲で君の言ってる依頼とやらは見つからないが。上の権限があるなら見れるのかな。」

竦めておきました。

「これでも権限はあるのだが、所有権限で見れないなら仕方ない。少し待ってもらおう。」

あぁ、そうでした。こう言って糸が切れるように崩れて消えて部屋に暫く閉じ込められました。


閑休。


動いたのは体内感覚で1日でしょうか。

全てが切れていたので眠っていたかと。

起動した音で意識を浮上させて目を開けると一人立っていました。

それは本物の所長でした。

どうしてそう思ったのかはわかりません。

ですがそう思えたのです。

でも。それは直ぐに切り飛びして見下しました。

ええ。そう思ったのは何かが原因。

その原因が切り飛ばして目の前の存在が八割似通っていて別物と認識して。

「で、わかりましたか。」

「上の権限を使用し、閲覧したのだが、全て読めなかったが貴様の戯言の幾つかは有った。内容も合っていた。しかし幾つかだ。全ては無かった。」

言い訳もしなかったし、する気も無かった。

全部が本当だから。

「でも在るのは在ったんでしょ。全部ではなくても。」

「そうだ。」

「なら解放してくれますか。」

「条件付きでなら可能だ。」

「その条件を受けたら妨害もなく出られるんですね。」

「そうだ。だが簡単ではない。」

「良いですよ。とは内容を聞くまで受けませんけど。その条件はなんですか。」

「それは。とある調査をして貰いたい。簡単ではないだろうが。引き受けるならこの施設から出る事を許可しよう。勿論、妨害等は全てさせないよう手配はする。」

考える格好をしてましたね。それで目を瞑って熟考している様にも見せました。

「分かりました。ではその依頼。引き受けます。」

「いいのか。」

「断る。という権利は此方に無いでしょ。」

難しい表情をされました。

「何か。」

「そ、そうか。では改めて頼もう。」

「内容等は後でも良いですけど。今でも構いませんよ。」

「では端末を。」

「残念な事に僕の端末は手元に無いので、そうですね。直通をお教えしますのでそちらにお願いします。」

と自分の端末を出さず情報に特化した部署への連絡を教えたのですが、ごねられました。

明らかに僕の端末との個人的な繋がりを狙っていたんでしょう。しかし僕の専用端末はありませんから。仕方ないかと。

その説明を詳細に話しても納得してもらえず、ならばととある方の端末番号を教えました。

その番号を何故知っているのか聞かれましたけど。僕自身も知らないのです。いつの間にか知っていて、教えたまでですから。

まあ存外とやらですか。所長は喜んでましたね。

試しに繋げて貰うと合っていたようでまあ罪悪感なんてものは無いので笑顔で返しておきました。


その後、部屋を出ていって、出口まで何事もなく。

この時、学園での様々に対して諦めかけていました。

結局は現状でもう。擦りきれる笑いしかないですよ。

はあそうだった。

思い出しましたよ。

所長の依頼。

まだ確認してませんでした。

えぇえ。何これ。1件だけじゃ無かったの。

ははは。もうやだ。

誰かに。押しつけたい。

減らない仕事に増え続ける仕事。ああ面倒です。


思考停止しよう。

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