ゴールデンウィーク突入!と姉と煽り運転
遅れてすみません。ブックマークの方、お願いします。
ゴールデンウィーク突入!
突然だが、今日からゴールデンウィークだ。今日から10日間も休みがある。昨日はライブも終わったし、近くで特にやるべきこともないので今日から10日間遊ぼう!明日は12時まで寝よう。そう思っていたのだが、僕は今車を運転し、羽田空港まで来ている。
ちなみに、なぜ僕が車を運転できているかというと、今の日本は15歳から運転免許を取れるようになっていたからである。
まあそんなくだらない話は置いておいて、なぜ羽田空港まで来たのか。それは北海道の大学に行っている姉を迎えに行くためである。今はゴールデンウィークということで姉が数ヶ月ぶりに帰省してくるのである。
しばらく待ち合わせ場所に車を停めていると、姉からもう着いたよというメッセージが来た。ぼくはそれに「黒い車で待ってる。」と送ると、姉らしき人物が近づいてくる。
姉は車のドアを開けると、
「久しぶり〜源。あっ車変えたんだ!」
「うん。ぼくが免許取ったタイミングで父さんが買い換えたんだよ。」
「へえ〜、昔はピンク色のダッサい車だったのに……」
辛辣だな。オイ。
「あれはあれで可愛くていいだろ!」
「可愛い……のか?」
「可愛いんだよ!」
「そうかなあ?私としては軽自動車とかよりもそこら辺を走っている車とかの方がいいと思うんだけど。」
僕はそう自分の意見を述べる姉に、
「うるせえなあッ!世の中は間違っているッ!みんな車がイカついから煽り運転だのッ、速度違反だのッ……イカついことをするんだよッ!」
「イカついこと?パワーワードだなあ……というか喋り方がバトル漫画みたいになってるよ。」
あれ?前の車うざいなあ。抜かせない。と言うかずっと僕の前を走ってくる。
「ああックソッ煽り運転されてるッ!あの車、見た目がイカつい!そう!見た目がイカついからだッ!」
「偏見はやめい!ていうかマジであの車イカついやんか!」
一瞬偏見だと思った姉も前の車の不審さに気づいたようだ。そんな姉に僕は自分の意見は正しかったのだと自慢げに、
「ほらっ!言った通りだろう?みんなイカつい車に乗るから心までイカつくなるんだよ?」
「そんなこと言ってる場合か!もう一台、後ろから煽ってきてない?」
姉の声でバックミラーを見ると後ろの車も僕の車に近づき、たまにクラクションを鳴らしている。
「あっホントだ!こ、これは……囲まれてる⁉︎」
「ま、まさか……これは組織の車⁉︎」
姉が茶番を始めようとするが、今はそんなことをしている場合ではない。
「クソっ後ろに一体、前に一体、逃げられねえのか⁉︎って茶番やってる場合じゃなくね⁉︎これはヤバくね⁉︎僕免許取ってから二週間の若葉マークだぞ?」
「うん……こうなったら……どうする?降りて実力行使する?」
「ヤダよ?これでやーさんだったらどうすんだよ!殺されるぞ⁉︎」
「それじゃあ私が乗ってる人の顔を確認……やーさんだ!間違いねえ!坊主でサングラスかけてる!どうりでおかしいと思った!二車とも黒塗りの高級車だよ!」
はい。淫夢が嫌いな人すみません。姉は中1の頃からニコニコをみているので、淫夢に詳しいんです。
「淫夢厨やめろ!ニコニコ一回やめろ!で、ンアーッ!もうこれはおしまいです!」
「大丈夫だ。弟よ。淫夢の第1章の題名は「極道脅迫!体育部員達の逆襲!」だ!お前が最後に逆襲すればいいさ。ヤクザをアンアン言わせてやりなさい。ああっヤクザ✖️高校生いや、高校生✖️ヤクザか⁉︎」
BL妄想を始める姉に僕はツッコミを入れる。
「婦女子は黙ってろ!俺には今『覚悟』がある!俺ならやれる!」
僕はある覚悟を決めながら、一度道脇に車を停めるのだった。
車からヤクザらしき人が2人それぞれ前、後ろから近づいてきていた。彼らは高校生らしき男女が運転しているのをみて少し煽ってやろうと考えて煽り運転をしていたのだ。彼らはさて、高校生たちはビビってるのかな?と思いながら車の中をのぞいた。だがそこにいたのはビビっている高校生男女ではなく、エロ本を読み漁っている男女二人。
その異様な光景に逆にビビったヤクザ達は「何やってんだお前ェ!」と声をあげる。
僕は窓を少し開けると、
「どんなジャンルが好みですか?寝取り寝取られBSS、純愛、いちゃらぶ、年下、年上。いろんなジャンルがありますよね?」
「いや、なんで純愛よりも寝取り寝取られBSSが先に来てんだよ。」
「そうだそうだ!純愛こそ正義。」
すると、次は姉が始める。
「純愛が好み……ですか……それではBLはどうでしょうか。BLは基本的に純愛ですよ。」
「BLは……」
「ちょっと読ませてくれ。」
「兄貴!?」
「なあ竜崎、俺はな、そこに愛があればもうそれは純愛だと思うんだ。俺は純愛が好きだ。男同士だから駄目?これからの時代、多様性だぞ?」
「兄貴!駄目だ!」
「それじゃあ……さらばだ。」
「兄貴ィ……!くそっどうして……」
僕はそんな子分の方のヤクザに声をかける。
「なあ……ロリの世界に来ないか?」
「!?」
「ロリはいいぞ〜試しにこの本を読んでみろ。」
「しかし!ロリに手を出すのは犯罪なんだ!」
「ロリに手を出すのは犯罪?だがそれはロリで抜かない理由にならない。」
「読んでいいのか?この本を……」
「ああ、俺たち兄弟だろ?」
「あ、兄貴!ロリの兄貴!」
「ん〜なんか不名誉だな……」
その後、僕らは1時間くらい同人誌を読み漁り、仲良くなったのだった…
優しい世界……なのか?
読んで下さりありがとうございます!