痴漢から助けたのが美女だった件について
遅刻
やばいやばい。遅刻だ遅刻!僕は必死に走り、教室に入る。教室に入るともう3時間目が終わり、休み時間となっていた。
僕はそのまま自分の机に荷物を置き、ふっと一息つく。すると、隣に座り、本を読んでいた七宮が、
「あ、源くん!今有名人だよ!」
と言いながら自分のケータイを見せてくる。画面には1人の高校生が大男を投げ倒す動画が再生されていた。
「これは?」
「源くん今日痴漢を捕まえたでしょ?」
「なぜそれを……」
「その時の動画がSNSにアップされて今「痴漢を捕まえたイケメン高校生」ってことでトレンドに上がってたのよ。」
思えば周りから視線を感じる気がする。
その時、内田が話しかけてきた。
「お、源。お前有名人だよ!あと、お前が助けた子さあ、」
そう言いながら内田は後ろから1人の女性をだす。
その女性は身長が155センチくらいで、メガネをかけており、髪は肩に少しかかるくらいの長さで毛先は少し曲がっている。そして、服の上からでもわかるくらいスタイルがいい。
その子は僕の方に目を向けると、
「さっきはありがとうございました。私は小鳥遊桃と言います。」
「どういたしまして。僕は海野源といいます。」
一通り自己紹介を終えると、「お礼がしたいからLINE繋いで欲しいです。」と言われ、ラインを繋いだ。
いいことをするのは気持ちいなあ。
だがこの時僕は知らなかった。彼女のヤバさを。