後日談
今回もよんでってくださいお願いします。
ステージ裏に戻るとマネージャーや、花江さん、文ちゃんらが僕らを待っていた。
「よくやった!よくあの場で繋げた!」
そう言うのはマネージャー。
「次は私たちがつなげてくるから!休んでて!」
そう興奮気味に言うのは花江さん。
「流石に失敗はできないからな!次の出番まで休んでな!」
文ちゃんはそういうと花江さんと共にステージへと走っていくのだった。
「いやあ!でもあそこでの機転はすごかったよ!」
そうマネージャーに褒められながら2人とも楽屋に通され、置いてあったテーブルに座り、文ちゃん達のライブ中継を眺める。画面の中では花江さんと文ちゃんが歌を歌っている。
「な〜桜〜さっきはマジで危なかったね〜」
僕が桜に話しかけると桜は少し興奮した口調で、
「あれはマジでビビった!ほんとねえ、固まった瞬間はもう終わったかと思った!」
「ほんとそれな!もう、初めてのライブでこんなことになるとは思わなかった。」
「でもあの状況での機転はやばかったわ!」
「そうそう!10分前の僕を称賛したい!これは称賛してくれてもいいと思う!」
「今夜は宴だね!」
「この後、文ちゃんたちも誘って打ち上げに行こうか。」
「それいいね!」
その後は最後に少し出演して、みんなで打ち上げに行ってから帰った。
痴漢と少女
翌日、僕は昨日の非日常から戻り、いつものように登校するため、電車に乗っている。僕は学校まで電車とバスを乗り継ぎ、1時間ほどかかる。今日も電車に乗って登校しているのだが、今日の電車の中は何か変だ。
現在は小岩を過ぎたところ。今日は電車が遅延していることもあり、かなり混んでいる。いつもは普通に座れるくらい空いているのだが。
吊り革に捕まり、スマホで自分の名前でエゴサしていると、目の前の女子高生が目に入る。うちの学校の制服だ。だがこの女の子の後ろに立つ三十代くらいの大男が気になった。なぜか大男が女子高生の背中に異常すぎるほどくっついている。さらに男の腕がその女の子のスカートの中に入ろうとしている。これはまずい。世にいう痴漢というやつだ。早く止めないと!
そう思った僕は満員の電車の中、大男の腕を掴み、「次の駅で降りろ。」と出せる限りの低い声で言う。
そういった瞬間、車内が少しざわつき、男も少し動揺した様子を見せる。それから女子高生に「痴漢されたよね?」と確認をとってから、しっかりと男の腕を掴む。車内にいる人たちが僕らに好奇をもつ視線が向けられているのがわかる。
しばらくして電車が駅に到着すると、僕は男と女子高生を連れて電車を降りようとする。その時、男が「ああ!放せ!」と叫びながら僕の手を振り解き、逃げようとする。
それを床に押さえつけることで抑える。
そのまま男を押さえつけていると駅員が駆けつけてきて、そのまま駅員室まで連れて行ってくれた。
その後は取り調べ?のようなものを受けて、助けた女の子にはお礼をしたいからと連絡先を交換するのであった。
よんで下さりありがとうございます。