表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
同期の美少女vtuberが隣の席にいるんだけど⁉  作者: ミンミンミン
ライブ編
5/16

ライブ当日

今回もよんでってくださいお願いします

「今日のライブ、絶対成功させるぞ〜!」

「お〜!」

円陣から始まった今日はライブ当日。客席には沢山の客が座っている。このライブは動画投稿サイトでも配信されているため、2〜30万人が見ているだろう。緊張する。出演するまでは後5分もない。僕らは一番最初に出ることになっている。僕らはトークと、2曲歌を歌うことになっている。緊張する。

もう時間だ。ステージに行かないと。

僕はそう考えるとステージまで走った。


 ステージに立ち、決められたポーズをしてから10秒ほど、一曲目のイントロが流れ始める。イントロの」音圧がすごい。ステージの上から見ると人がものすごく多いのがわかる。大丈夫。僕はこの1ヶ月間練習したんだ。自分にそう言い聞かせながら歌う。


挿絵(By みてみん)


 一曲目が終わると、トークパートだ。とりあえず台本通りに進めていく。アドリブ入れないでいい。アドリブを入れたら失敗する。


「みなさんこんにちは〜!海野源と、」


「森宮咲です!2人合わせて「げんさく」です!」


観客席からワアアアアアという歓声が上がる。一通り挨拶を終えると、僕は適当に話し始める。

「今日が僕ら初めてのライブなんですよ!思ったよりもお客さんたちが多くてびっくりしてます!森宮はどう?」

それから森宮に話しを振る。トーク何を話していいのかわからないので適当に話を振る。

「私はですね、まさかこんな場所に立つだなんて思いませんでした。昔、個人で配信している方に影響されて始めた配信、そこからこんなすごい場所に立つことになるとは思いませんでした〜!」


「ありがとう!みなさん盛り上がってますか〜!」


挿絵(By みてみん)


そう観客席に聞くと再びワアアアアと歓声が上がる。


「もう、音圧がすごいですね!」


その時だった。観客の反応が変だ。よく聞くと「固まった。」などの声が聞こえる。固まった?どう言うことだ?そう考えていると、耳につけているイヤホンからマネージャーの声で、「映像が固まってしまいました!5分くらいどうにかして場を繋げてください!」といった内容が焦りの混じった声で伝えられる。その内容を伝えられた瞬間、焦りからか全身からブワッと汗が吹き出す。

そ……そういえば昔見た動画でなんか体が固まった!とかいって場を繋げてたのみたことあるな。


「すみませ〜ん映像が固まってしまったみたいです〜あっクソッ体が動かねえ!森宮!大丈夫か⁉︎」


僕が無理矢理桜に話を振ると、先ほどまで固まっていた桜は急に話を振られたことで、焦る。


「わ、私は大丈夫です!えっ、ああっ!動かないですっ!」


「クソッ動けえ!」


「これは……時間を止められてる⁉︎」


これはウケたか⁉︎そう思い、笑い声か歓声か何かが起こることを期待するが、沈黙が流れる。

あっこれ滑ったな。どうしよう。そう言えば昔本で滑った時の対処法を読んだことがあるな。


「いや、ここ笑うところですよ?」


僕は昔本で読んだ通り、真顔で言う。すると、急な真顔が面白かったのか、観客席から笑い声が聞こえた。


「このままトークパートやっていきましょう!みなさんいいですか〜?」


そのまま観客席に問いかけると、観客席から観客達が白く光らせたペンライトを振りながらワーという声で返事をしてくれる。数千人が一気にワーと叫ぶので音圧がすごい。空気がビリビリと振動しているのがわかる。


「まあ、ちょっとトラブルも起きてますが!今回のホワイトフェスタ!略してホトフェス、始めていきましょう!」


「みんな〜トラブルに負けず楽しんで行きましょうね!」


観客もライブペンを振って応援してくれている。絶対にこの場を繋げなくては!僕はそう思い、何か話題を探す。


「それじゃあ……」


「そうそう!源くん運動得意じゃなかった?バク転とかしてよ!」


きっと桜もかなり焦っているのだろう。今映像が固まっていることを忘れているのだろうか。必死で話題を探してくれているのはわかる。


「今絵が動いてないから見せられないけど?」


「あっそうでした!どうしましょう?」


僕のツッコミでさらに桜が動揺してしまう。どうにか話題を探さなくては!

僕位は話題を必死に探そうとする。沈黙の時間が辛い。

だがしかし、僕も焦っているのもあり、あまり頭が回らない。その時僕の目には観客席のペンライトの光が目に入る。僕はこれだ!と思うと、


「まあバク転は後で皆さんに披露しますよ。まあ今回のライブ初めてですから、ペンライトの色とか決めとかない?お互いにイメージカラー白だし、」


「そうですね、それじゃあじゃんけんで買った方が白にしましょう!」

桜!ナイスフォロー!これならなんとかなる。


それから僕らは「最初はグー」という掛け声でじゃんけんを始める。幕張メッセというバカ広い会場でじゃんけんをする2人を見守る数千人の観客。すごい絵面だな。


「あ〜僕の負けか〜」


「私の勝ちですね。これで私のイメージカラーは白ですね!源くんは……紫とかどうですかね。なんか「闇」って感じがしてかっこいいですよ。」


「僕は厨二病じゃないからな!闇とかには憧れてないからね!それじゃあみなさん!紫と白、好きな色に光らせてください!」


観客席が白と紫の光に染まっている。例えるなら人のイルミネーションだ。すごい。見渡す限り紫と白の光。綺麗だ。

僕が観客席の光に気を取られていると、マネージャーから「治りました!時間も押してるのでうたって終わらせてください!」と伝えられる。


「お!動き始めたな。申し訳ないけど時間も押してるから二曲目いくよ!」


「皆さん楽しんでいってください!」


それから曲が始まり、僕は練習した通りしっかりと歌う。歌詞をはっきりと、腹から声を出す。観客席では観客達がペンライトを振ってくれているのが見える。この分なら少しアドリブを入れてもいいのかも知れない。

 それから間奏に入り、また歌うパートが始まるところで一回バク転を決める。その僕の行動を見て桜は突然のことに少し驚いている様子を見せ、観客達は歓声を上げながら激しくペンライトを振る。

よかった!失敗しなかった!大成功だ!

間奏が終わると僕等は最後まで歌い切った。

 歌い切ると、僕等はなんとも言えぬ高揚感を感じながら、「じゃあね〜」と言いながら走り退場するのだった。



読んで下さりありがとうございます。ブックマーク、感想お願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ