ぼんやりと夕景
ぼんやりと夕日を眺めてみた
紫色を帯びた薄雲の空を明らめる
薄紅梅の直射日光が身を焦がす
肌が焼けるのは嫌なはずなのに
今だけは不思議と心地よく感じて
心の中に巣くっていた
悲しみや苦しみの糸が焼き切られるような
そんな気がするの
時間が経つにつれて
雲が動いて光の反射角度がずれる
ちょっと変わっただけなのに
一秒前とは全く違った美しさ
こんな当たり前を楽しむ余裕がある
空に怯える必要もないで
地上のことを気にする必要もないで
夕景を眺めていられる世界に感謝を