屋上で昼休みを過ごしてたら、好きな人から恋愛のアドバイスを貰った。よし!早速実行してくる!
書き始めて4ヶ月!
色んな人に支えられここまで描き続けれました!
これからもよろしくお願いします
昼休みの校内は、みんな楽しそうで、賑やかな声が響き渡ってた。本当に楽しいからなのか、若さから来る無駄に高くなるテンションのせいなのか……まぁ、どっちみち俺には興味無いな。
俺は屋上の真ん中にシートを敷いて寝そべり、ボーッと空を見ながらそんなことを考えてた。春の暖かい日差しと、まだ少しひんやりと感じる風、そして雲一つない空に、俺は心地良さと眠気を感じてた。
昼休みも、まだ40分ぐらいあるな……少し寝ようかな。
そう思い、そっと目を閉じ体の力をゆっくり抜いて静かに眠りにつこうとした。
バァン!
いきなり、屋上の扉が思いっきり開き、俺はビックリして起き上がって扉の方に顔を向けた。そこには、パンと紙パックを抱えた黒髪の女子生徒が居た。
「いないと思ったら、やっぱりここにいた!」
「いたら悪いのかよ? あと少しで気持ちよく寝れそうだったのに茉海のせいで、眠気が冷めたじゃないか!」
俺がそんな文句を言ってもお構い無しに、怒りに満ちた顔で睨みつけながら、俺の方へ歩いてきた。
「あれ程、教室で待っててって和樹に言ったよね?なんで居ないかなぁ?お陰で、両手にパンと飲み物を、抱えたまま学校中探し回ったじゃない!」
「待ってろとは言ってたけど、待つとは言ってないんだけど?それに教室は、うるさくて落ち着かないんだよこの時間」
「うっさい言い訳無用! 時間勿体ないんだから半分シート貸してよ!」
「はぁ? なんで……ってわかったから、痛いから蹴るな!」
そう言って茉海は、俺を足でグイグイ押して、無理やりスペースを作り座り込んだ。
「ったく、制服汚れたらどうしてくれるんだよ!」
「ならこれ、クリーニング代。ありがたく思いなさいよね!」
そう言ってカレーパンとコーヒー牛乳を渡してきた。俺はそれを渋々受け取り、適当にお礼を言った。
「ドウモアリガトウゴザイマス」
「なんか全く心がこもってないんだけど……まぁいいわ、ほら汚れてるか見てあげるからじっとしてて」
そう言って茉海は、俺を足で押した場所を確認して、埃を払ってくれた。一生懸命払ってくれるのは良いんだけど、だんだん力が増していって、最後の方はただ、叩いてるだけに思えた。
「はい! 綺麗になったよ♪」
嬉しそうにそう言って、最後に思いっきりバチン!と、両手で叩かれ流石に俺も声を出してしまった。
「痛った! 少しは加減して叩けよ、このバカ!」
「ひっど! 人が折角綺麗にしてあげたのに!」
「それはありがとな! でも加減ってものがあるだろ」
「男の癖に和樹は痛がり過ぎなの!」
「はぁ?……やべ、時間なくなる早く食べるぞ!」
「時間無いのは誰のせいよ!」
俺と茉海は、ワーワー言いながら急いでパンを食べ急いで教室へ戻った。
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次の日……
「もう!今日もここに居た!」
「え!? 今日は何も聞いてないぞ?」
今日も俺はのんびり屋上で過ごしてたら、茉海がやってきた。流石に今日は、約束してないから、怒ってる理由がわからなかった。
「昨日話したかったのに出来なかったから、教室覗いたら居ないから、屋上に来たのよ」
「なんだよ?話って」
俺は、今日も横に座った茉海に尋ねた。
「それよりコレ……ってあれ?」
茉海が驚くのも無理はない、だって、今日も俺にパンと飲み物を渡そうとしたが、既に俺の横にパンと飲み物が2つ用意されてたからだ。茉海が驚き固まってるのを無視して俺は話しながら、パンと飲み物を1つづつ茉海の前に置いた。
「昨日のお礼だから気にしなくていいから。それより話ってなんだよ?」
「あ、ありがとう。話ってのは……その……」
「無いなら食べて俺は昼寝するんだけど?」
俺は、少し意地悪にそんな事を言ったら、茉海は慌てて、一気に話してきた。
「あるから! 話あるんだから! 和樹はなんで何に対しても、すぐ諦めたり、辞めたりするの? 和樹話すと楽しいんだから、頑張ればすぐ友達とかクラスに馴染むと思うけど?」
どうなら茉海は、俺がいつも1人なのが心配に思ってるらしい。俺的には、別にそんな事思ってないんだけどな。
「少し話したら、合う合わないとか分かるだろ?ダルいとか、面倒ってわかってて無理に仲良くなるつもりもないしな。物事に関しては、ある程度したら限界や何となく理解して飽きるんだよなぁ~」
「そ……それなら恋愛とかはどうなのよ? 流石に高一にでもなってたら、好きな人か気になる人はいるでしょ?」
「恋愛こそ、ダメだろ? 茉海は知ってるか? その人を好きでいられるのは1年らしいぞ? なんか脳からそんな成分が出てくるらしい。つまり、1年後には好きになってないってことだ」
俺はそう説明したら、茉海はものすごく寂しそうな表情をしていた。
「和樹って……本当に人を好きになったことがないのね……」
「だから、今説明しただろ?1年後には無くなるんだって」
「そんな訳わかんない成分が1年で効果無くなるなら、また新しいのを出したらいいだけじゃん!」
「え?……そっか……それもありなのか……」
俺は茉海の言ってることに納得しながら頷き、少し考える素振りをした。
「それでも、分の悪い賭けはしたくないんだよな……告白しても振られるのは、嫌だからな」
「だったら、その人を遠くから見てみたり、話してみたりしたらいいんだよ! そうして少しづつ距離を詰めていけば、少しは脈あるかとか、分かるかもよ?」
茉海は、俺が興味を持ったのが嬉しいのか、顔を赤くしながらも、アドバイスまでしてくれた。流石にここまでして貰ったら、俺も頑張るしかないな。
「茉海サンキューな! ちょっと試してくるわ」
「え?……和樹試すって誰に?」
茉海は俺の言葉に驚き、少し声を震わせながら聞いてきた。俺は立ち上がり、軽く体を叩いて汚れを落とした。
「んじゃ!茉海が今言ったアドバイス実践してくる」
「え?え?ちょ、ちょっと待ってよ!」
俺は茉海の言葉を無視して駆け足で、屋上の扉を開けたまま校内へ入った。
少し階段を降りた俺は、そっと気づかれないように降りてきた階段を登った。
丁度茉海のいた場所からは死角で見えない位置から、そっと屋上の様子を伺った。
茉海は、入口の方を呆然を見つめてた。そして、次第に体を小さく膝を抱え座り始めた。……アレ?もしかして……泣いてる?
遠くで聞こえないが、膝を抱えてた手を何度も瞳を拭い、時折上下に肩を震わせてた。俺は流石にヤバいと思い、慌てて茉海の所へ駆けつけた。
「おい!なんで泣いてんだよ!」
「くすん……え?……なんで和樹がここに居るのよ?」
俺が駆けつけて慌ててるのを見て、状況が理解出来てない茉海は涙を拭うのも忘れて、泣きながら大きく見開いた瞳で俺の方をじっと見つめてきた。俺は、そんな茉海になんて言えばいいか目をキョロキョロさせながら、必死に考えてた。
ドン!
いきなり腹部に鈍い痛みと共に衝撃があった。俺はどうにか踏みとどまり、驚き衝撃のあった腹部を確認したら、さっきまで座り込んでた茉海が、俺の腹部に泣きながら抱きつき顔を埋めてた。
「いきなりどうしたんだよ? 茉海らしくないだろ?」
「うっさいバカ! なんでいきなりこんな事したのよ!」
そう言って、片手で俺の胸元を泣きながら叩き出した。
「いや……茉海が教えてくれた事をしてみようかと……」
俺がそう言ったら、目一杯力を込めて茉海は、俺の胸を叩いてきた。
「バカ!ほんとバカ!なんで遠くからになるのよ!私達もう普通に話したりしてるじゃん! いきなり走り去って行ったから私……私すっごく辛かったんだからね!!」
そう言ってまた俺の腹部に顔を埋め、泣きながら小さな体が小刻みに震えてた。俺は、茉海の肩にそっと手を置いて、茉海を腹部から離した。一瞬茉海は、力を込めて抵抗したが、すぐに諦めたのか、力を抜き離れてくれた。俺は座り込み、茉海と向かい合った。茉海の顔は涙と鼻水でグシャグシャになってて、正直綺麗とは言えなかったが、俺にはとても愛しく見え、決して手放したくないと思った。
「俺……茉海の事が好きだぞ?」
「なんで疑問形で言ってくんのよ……」
「好きだ」
「1年限定で?」
「バカ……新しくしていけばいいんじゃないのか?」
「うん……うん……」
「それで、茉海の答えを聞かせてくれないか?」
俺は、あえて茉海に聞いてみた。だって、態度では伝えてくれても、やっぱ言葉で言って欲しかったからだ。
「バカ!」
そう言って茉海は思いっきり抱きしめてきた。俺も負けないように、好きって気持ちを込め思いっきり抱きしめた。
「バカ!ほんとバカ!どうしようもなくバカ!だけど好き!すっごく好き!どうしようもないほど大好き!」
茉海はそう言ってグシャグシャで真っ赤な顔だけど、眩しい程の笑顔を俺に見せてきてくれた。俺はその笑顔にそっとキスをした。昼休みを終えるチャイムの音が、まるで俺と茉海を祝福してくれてるようにすら感じた。だって俺が、初めて途中で辞めたり、諦めたりせず、大好きな人と結ばれたんだからそう感じても仕方ないだろ?
ただ……その後授業は遅刻し、茉海は目元と鼻が真っ赤になってたままだったから、周りから色々言われたのは、それはそれで今となっては良い思い出だ。




