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砂漠と鋼とおっさんと  作者: ゴエモン
終わる終わる詐欺 大人って汚いよね編
88/262

新宿東口戦線異常有り!

新宿って駅が地下街でいくつ繋がってるのかな?って思ったので数えると


新宿

新宿西口

新宿三丁目

西武新宿

都庁前


五つと、思ったほど大した事ない。

もっと、山手線一周するくらい地下で繋げちゃえ!

とか無茶苦茶な事を考える作者でした。



でも、実は新宿駅だけで、JR、京王、小田急、大江戸、丸の内、とホームが全部違うのでそれ含めると

九つ!


そりゃ迷宮になるわ。


それでは本編です。

 新宿東口地下通路は新宿から新宿三丁目駅までつながっており、デパートの伊勢丹地下は十字路になっている。その十字路手前では重厚な隔壁が閉められ、ドラム缶や瓦礫でバリケードが築かれている。通路最奥から地上に出ると新宿御苑は目と鼻の先であり、そこから発生しているプラントノイドが持つ種バルカンやパイナップル榴弾の攻撃であろうか、分厚い隔壁は歪みあとどれ程もつか油断のならない状況であった。

 その前では武装した正規兵と少年兵が、右往左往している。



 「よう、イセタン!元気か!」


 ジャイロキャノピーで駆け付けた錫乃介は、年少組リーダーのイセタンに声をかけた。


 「なんで呑気何ですか……元気じゃないですよ。もう隔壁が破られようとしていますよ」


 そう愚痴る最中にも榴弾の爆発音が聞こえる。



 「何で山下さんがいない時に……」


 「代わりに俺が来たからもう安心しろ」


 「え……錫乃介?」


 「え、じゃねーよ。え、じゃ。それからなんで俺は呼び捨てなんだよ」


 「だって、強そうに見えない……」


 「俺は強くねーけどよ、あんな筋肉ゴリラティラノザウルスと一緒にすんなよ。俺はよえぇけど、このジャイロキャノピーは強いんだよ!」


 と、バンッとリボルヴァーカノンが乗っかるリアボックスを叩く。


 「でも、コイツももう穴だらけで風防もヒビだらけじゃないか」


 「ホントそれな、早く直してやりたいわ。それはいいから少し下がってろ、隔壁破られた瞬間にこのリボルヴァーカノンぶっ放すから」


 「大丈夫かなぁ」


 「ちょっとその前に確認したい事があってな」


 「確認?」


 「ああ、ブレーカー落としても照明が消えなくてな」


 「そうなんだよ。何で電気消さないのか不思議だったんだ」


 「消さないんじゃなくて、消えないんだ。もしかしたらと思ってな」



 そう言って錫乃介は通路の壁にある一畳程の金属製の扉の元に行き、おもむろに開けると中を確認する。中には様々な太い塩化ビニールの高圧線ケーブルがならんでいる。錫乃介が開けたのはそれらを管理するための扉だ。


 

 見た目ケーブルには異常無い……


 錫乃介はマチェットを抜くとケーブルを一気に切断した。本来ならば高電圧のケーブルには触れただけでも感電の恐れがあるくらい危険なものだが、錫乃介には全く感電した様子は無い。それどころかケーブルを切断したにも関わらず、照明には一切の陰りやチラつきすらない。


 「明かりが……消えない?」


 側にいたイセタンが呟く。

 

 だと思ったぜ。


 “危ない事しますね〜もっと確認のしようがあるでしょうが”


 そうは言ってられないでしょ、アレ。


 錫乃介が指差す先の隔壁は今まさに破られようとしていた。



 爆薬を手早く天井と壁の隙間から顔を覗かせる太い根に設置すると、距離をとって自動拳銃シグザウエルp320を引き抜き狙いをつける。

 


 「隔壁破られます!」

 「錫乃介!」

 正規兵の声とイセタンが叫ぶ


 一つの銃声と二つの爆発音がそれらをかき消すと共に、地下街の照明は一斉に落ちた。


 その直後爆風と鋼鉄の隔壁が倒れる轟音と地響きがした。



 辺りは瞬間的に静寂に包まれる。


 錫乃介だけは止まる事なく即座にジャイロキャノピーに乗り込み、ライトをつけ進行方向を確認すると、ブローニングM2032重機関銃で狙いを定める事なくプラントノイドに向かって弾をばら撒き始めた。


 

 「へいへいへいへい!プラントノイドも明かりが無ければただの的。少年マンガで破壊される植木鉢ですかー?ほら、兵隊の皆さん反撃開始ですよ!」


 

 錫乃介の一喝で気を取り戻した兵士達は各々ハンドライトとAKを構えて射撃を始める。

 伊勢丹前地下十字路にみっしりと詰まっていたプラントノイド達は狙う必要もなく、ただ撃てば当たる状況であったため、暗闇の中ただ一方向だけを只管に兵達は撃ち続けた。



 

 「撃ち方やめーーーい!」


 錫乃介の号令によってピタリと止む銃声。どれほどの時間撃ち続けただろうか?とても長い間だったかのように感じるが、実際はほんの数分といったところだろう。ジャイロキャノピーのライトや、兵士達の手持ちのライトで戦況を確認する。

 ただでさえ暗闇で更に硝煙が立ち込み視界は悪いが、先程まで倒れた隔壁から進行しようとしてきた軍団は一掃されているようだ。



 「錫乃介、凄いじゃないか!なんでケーブルがおかしくなってるってわかったんだ?」


 「まぁ色々あって、この新宿は外だけじゃなく、地下も既に植物達に支配されてたんじゃないか?って思ってな。そしたら案の定、いつの間にやら電気ケーブルが植物の根っこになってたってわけよ。それだけじゃない、既に地下街は植物達に情報が筒抜けだったんだ」


 

 錫乃介は思う。あのエレベーターは動作確認をまともにしていなかった。ということは地下街の電気設備もロクにしてなかったに違いない。ブレーカーの点検を怠っていなければ、今回の件は防げたのだ。


 これは、サロットルに課題一つだな。設備保守点検は大事な仕事だよっと。

 


 「よし、正規兵はゆっくり前へ進むぞ。イセタンはそこにいろ」


 「わかった」


 進捗に進捗に暗闇の中を足元を確認しながら進み、十字路の中心付近に出る。

 十字路中心部には、新宿三丁目ホームに続く自動改札がある為、それを避けて進むとまだ、通路にはみっちりと後続のプラントノイド達がいる。苔人間だけではなく、全身が鞭のようなものや、頭にパイナップルが生えた猿のような化け物も居た。しかしそれらも皆動きを止めている。


 

 「よぉし、もう一度一斉射撃いくぞ。撃てぇ〜ええええっ⁉︎」


 

 錫乃介が射撃の号令をかけようとしたその刹那、照明がバチバチいったかと思うと、再び地下街の照明が復旧したのだ。



 「えええええ!もう、配線復帰したの⁉︎電気工事士より優秀だな!おい!」


 錫乃介のツッコミも虚しく、プラントノイド達は再び稼働を始める。

 錫乃介も相手に撃たす間を与えずに、リボルヴァーカノンで群を撃ち抜いていく。プラントノイドは装甲と呼べるものが無く、高火力の銃器には数体まとめて吹き飛んで行くので効率よく倒せるものの、数が多く三方面から続々と後続がやってきている。



 「全員、弾幕張りながら後退!次の隔壁まで下がるぞ」


 錫乃介の号令と共に、正規兵少年兵共に後退して行く。


 

 

 新宿紀伊國屋地下出口B8付近に着くと、ゴオンゴオンと重厚な音を立て巨大な鋼鉄の隔壁が通路を塞ぐ。


 これも時間の問題か、と呟くと錫乃介は監視カメラに顔を向ける。


 「おいエヴァにシェスク、見てたな!こちらはもう抑えられん。住民のUSDビルへの避難は済んでるか!」


 「住民の避難は今終わった。新宿新南口、新宿東口地下通路、両戦線を後退させる。両軍は新宿西口USDビル1Fに集中せよ」


 シェスクの声がスピーカーから流れる。


 「よし来た。んじゃ、いつまでもここに居てもしゃあねぇ。みんな早く西口まで退くぞ!」



 退避しながら錫乃介にも少し焦りが見え始めていた。


 まずいぞ、ブローニングもリボルヴァーカノンももう弾薬がねぇ。次きたら抑えられねえな。

 この街マカロフ弾と7.62㎜弾しかねえんだもん!

 

 “それしか銃器ないんですから、仕方ないですよ”


 ってか、あの筋肉脳筋バカゴリラザウルス遅くね!もう五日目だよ!


 “帰って来なかったりして”


 それって、俺イセタンに撃ち殺されちゃうやつぅ!!!



 錫乃介の命、色んな意味で危うし!

 

最近のマンガでは見ませんが、昭和の少年マンガでは、野球ボールとかで植木鉢を割っちゃって、爺さんに怒られるシーンがよくありました。


あれって、盆栽っぽく描かれていることが多かったんですけど、もしそうだったらとんでもない損害だってことに大人になって知りました。一鉢数十万とかすんの。


こりゃー!ですむ話じゃないんですね。

あの世界のお爺ちゃん達心広いよ。それも相当に。



それではまた次回。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 某海戦FPSでは“ブルズアイ!“の掛け声が何故か“ボンサーイ!“に聞こえる件。 まあじいちゃんの手慰みだろうからせいぜい数万円だろうけど、趣味の物こわされて笑って済まされんですわな。 でも…
[一言] 最近のマンガでは見ませんが、昭和の少年マンガでは、野球ボールとかで植木鉢を割っちゃって、爺さんに怒られるシーンがよくありました。 あれって、盆栽っぽく描かれていることが多かったんですけど、…
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