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欲しいもの

作者: kimy

あの頃は一番近くにいる人が私を愛してくれるものではないのでしょうか。

私は一番近くなかったのでしょうか。

一番近いのはやはり体の一部でなければならないのでしょうか。


なぜ私はあの時、目が覚めた時、愛してくれる人たちに捨てられたと思ってしまったのでしょうか。

今でもよくわかりません。


”とうとう捨てられた”


と起きてすぐに思ったのは間違いありません。


毎日毎日言うことを聞かないのがいけないのでしょうか。

毎日毎日口答えをするのがいけないのでしょうか。

毎日毎日目障りなことをしてしまったことがいけないのでしょうか。


目が覚めたら愛してくれる人たちがいなくて私と小さな妹が取り残されていました。

文字も読めるのに手紙も無くてどうしていいのかわかりませんでした。



このあと近所の方々が来てくれて、笑いながら話をしてくれました。

赤ちゃんが生まれるから病院へ行ってしまったと。

私の目と口と頬はずっと硬いままでした。

妹は柔らかくなり、渡されたおにぎりを頬張っていました。


私が柔らかくなったのは近所の方がワンピースを渡してくれた時でした。


「こんな薄いワンピースじゃ、寒いよ。うちのお姉ちゃんの服を着なさい。これなら厚みがあるからあったかいよ」


部屋に置いてあった黒色のワンピースは薄い綿素材でした。

手渡されたリボンのついたキャメル色のワンピースはニット素材でした。



12月の園のクリスマス会は愛する人たちはいませんでした。

だけど私の身体は暖かったのでした。

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