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神の試練

次の日の朝、ラミは鎧を装備し貰ったばかりのローブを纏った。


腰には剛金属ショートソードがぶら下がっている。


装備と言ってもラミの体は女体で重装備に耐えられない。


父のところに向かったラミだが装備をしてくるようにとしか聞いていなかった。


父は屋敷の宝物庫で待っていた。


「ラミ、鍵はあるか?」


「はい、あります」


ラミは昨日貰った赤混じりの鍵を父に見せた。


「ラミ、それを落とすなよ。」


「分かりました。

ちなみになんで僕が呼ばれたのでしょうか?」


一向に話が見えないと思ったラミは聞いた。


「ラミ、我が家は勇者を数多く排出してきた。

その秘密がこれだ。」


宝物庫の鉄扉がギシギシと音をたて開く。


中は暗闇で見えない。


二人は奥に進んだ。


端の壁に差し掛かった所で父は、ラミに鍵をかざすよう言った。


すると壁の一部が蜃気楼のように揺れる。


「ラミ、これは 試練の扉 という物だ。

神が与える試練の内容でお前の適性が分かる。」


どうやら試練の扉の向こうでクエストに挑む。


それがこの家の習わしだそう。


長男のディンは古龍、次男のライクは迷宮を、それぞれ打破し「勇者の聖剣」、「精霊の笛」


それぞれの素質に応じた宝具《神話級装備》が手に入れることができる仕組みだ。


ちなみにクリアした長男は「勇者」次男は迷宮専門の「攻略者」それぞれの適性職を見つけたらしい。


「ラミ、帰ってこれるのはクリアした者だけだ。行くかいかないかお前が決めろ。」


「挑まない訳がありません。

僕だって世界を周った冒険者の息子ですよ。」


「ラミ...死ぬかもしれないぞ。」


「家族に醜態をさらすぐらいなら死んでも本望です。」


だったらこれを、と言う父はラミに一日遅れの贈り物を渡した。


「ラミ、回復精霊の琥珀コハクだ。

水を中に注げば高回復薬になる。」


(すごい...)


それは、お皿。

鉱物、エメラルドを加工し作ったような見た目だった。


底には人型の妖精であったであろう物が混じっている。


この世界の回復薬は薬草や鉱物からでしか作れず。回復魔法は太古に消失してた。

そのせいで回復薬は大変貴重な物だった。


ラミは躊躇ちゅうちょせず蜃気楼に突っ込んだ。


(初めての冒険か...)


体がどんどん吸い込まれ蒸気になる感覚を覚える。景色が変わり、光が射す。


(この先に試練が!)




(あれ....?)




(止まった!?)


周りは白い空間のままである。



「久しぶりじゃの。」



白い猿、そう神がいた。







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