光と波の記憶 12話
途中でセトとアンヌが合流した一行
海沿いの公園で宴会が始まっている。
「一番 アンヌ ブーメランの技見せます」
そう言うと、
へべれけのアンヌはブーメランを投げつけて的の瓶を見事に命中させた。
アンコールの声が響き渡る。
「じゃ こっちのブーメランも見せます!」
そう言うと 半ズボンを脱ぎだしてハイレグ下着を見せると
少し腰の辺りの下着を上に引き上げ
「はい ブーメラン ぎゃははは!」
げ 下品!!
シグルドにセト、シェスは釘付けになって居る・・・。
ルーシェとレンは固まった。
「あの アンヌさん、セトの教育上・・・」
レンがアンヌを睨んだ。
「悪りぃ
でも セトも喜んでるよな? これが嫌いな男ってヤバいだろ~」
そう言うとセトの頭を腕で掴んで胸に押し付けた。
「ぎゃははは サ~ビスな」
セトは嬉しそうに顔を赤くしている。
「アンヌさん くるし~」
レンは呆れて何も言う気になれないようだ。
「二番 シグルド ゲイやります」
へべれけのシグルドは何かやりそうな気配だ
ぞくっ 嫌な予感がするわね・・・
全員の冷たい視線がシグルドに注がれた。
気にする様子も無く彼は服を脱ぎそうになった。
「汚い物を見せるな シグルド!」
そう言うとアンヌは股間を蹴り上げるとシグルドは悶絶し
「くぉぉぉぉぉ・・・ 」
そう言いながら苦悶の表情を浮かべ転げまわっている。
さらにシェスも追撃を股間に加えると
シグルドは泡を吹きながら、
「シェスお前は悪魔か?」と呻いている。
「レンちゃんがやるなら 話は別だけどさ
汚い物見せるなよ」シェスがさらりと流した。
こうやって みんなで食べる食事初めての感じがするけど
みんなでわいわい騒ぎながら食べるのって美味しいのね。
「じゃ ご期待に沿って 私もやるね」
レンが前に出ると静かに歌いだした。
ルーシェもリュートを伴奏で弾いている。
それは静かで美しく それで居てもの悲しい調べだった。
澄んだ夜空に彼女の歌声が響き渡っている。
「この歌は 鎮魂歌?」ルーシェに尋ねてみた
「亡き友に捧げている歌です、
彼女はこの国に逃げ着く前、
乱暴されそうになった彼女を庇った親友が
近衛兵に面白半分で嬲られて、殺されてるんです。
その友に捧げて居るんでしょうね」
レンの頬に一筋の澪が月明かりに光っている。
「・・・」 何故だろ 粘着質の不安が
あたしにはその兵士を批判することが出来なかった。
「酷い話ですよね、あまりにも辛い記憶なので
彼女はあまりその事を話しませんが、
酒を飲んだ時にぽつりと漏らしたのが、
女の親友でちょうど貴女くらいの年だったとか聞いた記憶があります」
ルーシェは遠い目で海の彼方を見ている。
「だから、変えるの・・・」
ルーシェが呟いた様な気がした。
静かな月明かりの下、
彼女の澄んだ歌声とリュートの調べが響き渡っている。




