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今日から魔王始めました  作者: くろねこ
1章 魔王誕生
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ゴールドドレイク

かのんの首のペンダントが強い光を放ち光を天空に伸ばし、

露天風呂に居る三人がドラゴンに見つかるのは時間の問題に見える。


「かのん あなたは戦女神ヴァルキリー)鋼殻シェルは持ってるわね?」

頷く かのん

「じゃあ その中にローズと隠れて居なさい 

あなた達位なら二人は入れる筈だから」


「シルビアさんはどうするつもりなの? 」



「かのん 良いから聞きなさい、

これは魔竜の試練と言って、

あの竜を倒すことで真の魔王になるための試練で、

失敗した時はその命で償うと言う魔界の風習よ」


厳しい顔のシルビアは続けた。

「もし 契約者が見つからないなら、

無差別に竜は暴れてこの村を焼き尽くすつもりよ。

契約のペンダントを持った娘を殺すまではね」

「かのん 自分が思うより

貴女はとても優しくて、勇敢で強い娘よ

もう少し時間が有れば、

あの竜も倒せる位に強くなれると信じているわ

だから今ここで殺させる訳にはいかないの」


「まってよ シルビアさん

それってまさか あなたが犠牲になるつもりなの?」

かのんが尋ねるとシルビアは何も答えない。


「かのんさん、ママの言うとおり早く 戦女神ヴァルキリー)鋼殻シェルに隠れましょ

急がないと犠牲者が増えちゃうわよ」ローズは涙を浮かべながら話しかけた。


シルビアが かのんの光るネックレスを取ろうとしたその時

かのんは身をよじった

「渡せないわ、人には死ぬなと言って置いて

自分の命だけは捨てちゃうの? 」


「今は、そんな事を言ってる場合じゃ無いの 判る?

このまま迷っていたら、セージもみんな死んじゃうのよ?」

困惑するシルビア


「嫌よ! 

僅かでも みんな助かる可能性が有るならそれに賭けてみたいのよ。

あの竜さんも含めてね 

それも試さないで犠牲を出すなんて私は許さない」

そう言うと かのんはペンダントを頭上に掲げ


「ブルーさん あなたが探している娘は私です!!!」

大声で叫ぶと竜も気がついたようで、かのんの方に一直線に向かってきた。


ドラゴンが上空に来ると夜空を覆い月をすっぽり覆い隠した。

其処には青白い巨躯を持ったドラゴンがかのん達を見下ろしている。

「我に 屈辱の印を刻んだ奴はお前か?」

天を震わせるような声が上空から響きわたった。


「はい 

血によって、あなたと血の契約が結ばれているのは私です」


「かのん何を考えてるの! 殺されるわよ」

シルビアが かのんの前に立ちふさがった。

ローズも何か詠唱をしようと魔力を集中しているのが判る。


「シルビアさん あのブルーさんと話したいの

だからローズと二人で少し離れて何もしないでいてね」


そう言うと かのんはドラゴンの方に静かに歩いて行くと

ドラゴンはかのんの少し前に着陸した。


「ブルーさん あなたとお話がしたいの

見ての通り、こちらは丸腰だから危害は加えないわ」

生まれたままの姿の かのんはブルーに話しかけた。


ブルーは困惑した 

 悪魔竜ドレイクと呼ばれるのは、ブルーの真意では無く

その巨体と火炎を噴く習性から忌み嫌われ 付けられた通り名である。

 ブルーと言う名前で呼ばれたのは久しい。 

ましてやゾット以外に話しかけられる事は皆無であった。

「どうした娘 素直に命を差し出す気にでもなったか?」


「あなたに屈辱の印を刻んでごめんなさい!」

かのんは深々と頭を下げて、

そうして 事の経緯を説明した。


「だが 

我がそなたに屈辱の印を刻まれて居る事に違いはあるまい」


「そうね・・・」かのんは俯いた。

そう言うと かのんは空の 戦女神ヴァルキリー)鋼殻シェルを取り出してキスをすると

淡く 戦女神ヴァルキリー)鋼殻シェルが光を放ち始めた。


「何をやってるの かのんさん

それを奪われたら 血の契約で服従をする事になるのよ」ローズが叫んだ。


気にする様子も無い かのん

「これが私の戦女神ヴァルキリー)鋼殻シェル

ブルー あなたにこれを受け取って貰いたいの」

そう言うと戦女神ヴァルキリー)鋼殻シェルをブルーの前に差し出した。


「どう言うつもりだ?」


「私と血の契約をして欲しいの 

事故とは言え、許されることじゃ無いから

私もあなたと同じ立場にして貰いたいの」


「血の契約で服従をするという事だな?」


「そうよ」


「何を考えてるの かのん!」シルビアが叫んだ。


「良いだろう」

そう言うと 竜はかのんの戦女神ヴァルキリー)鋼殻シェルを爪で受け取り

自分の血を塗りつけると、

血が付いたペンダントが強い光を放ち始め、光が辺りを包み込むと

近くに虚空に怪しい魔方陣が描かれて 

そこから、裸の かのんが現れた。


「これでお互い血の契約で服従同士で

これでやっと対等よね?」 かのんは笑顔で尋ねた。



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