水鏡の洞窟
「こんな所に居たんですか? かのんさん」
かのんが振り向くと、ローズが傍に立っていた。
「こんな私の為に、どうしてこんな所まで来たの?」
かのんがローズに尋ねた。
「決まってるじゃないですか
かのんさんをみんなが心配して探してるのよ
いい加減にしてくださいね。」
ローズが不機嫌そうに答えた。
「まったく、友達になる資格とか 護ってもらう価値無いとか
いい加減にしてくださいよね、 シルビアさん泣いてましたよ。」
かのんはうずくまり 俯いたままローズに尋ねた
「もし 私が人殺しだと言ったらどうするの?」
「ん~
そうだな、みんなを殺さないなら私は平気かな?
昔に何があっても、今のかのんさんは かのんさんだし。
第一 かのんさんはそんな事は出来ない人だから。」
「ちがうの・・・
親友を殺しちゃってるの・・・」
かのんは小声で答えた。
ローズはかのんの隣に座り空を見上げた。
「そう・・・
こんな時、シルビアさんなら、
かのんを大きな胸で抱きしめて
一緒に泣けるんだろうなって思っちゃいます。
でも 私はそんな事は出来ないんです
あはっ 冷たい娘って思っちゃって良いですよ
事実そうだし これからもね」
「でも かのんさんが良ければ
こんな私でも何が有ったくらいは聞けますよ、
聞けば何か解決策は見つかるんじゃないかな?」
「ありがとう ローズ・・・」
かのんは俯いたまま語り始めた。
話し終えると、沈黙を二人を包んだ。
「かのんさん、罪ってどこに有ると思います?」
ローズが尋ねた。
「・・・判らないわ」
「悪い事をしたと思う 自分の心に有るのよ。
そして、その罪の意識に苦しむから、
何かの罰を受けることを心の何処かで望んでいるの。
罪悪感を少しでも軽くするためにね」
ローズが答えた。
「自分の心の中に罪の意識が・・・?
それを償うのはどうしたら良いの?」
かのんが尋ねるとローズは
「その答えは、誰にでも出す事は出来ないのよ
自分で見つけないとね。
でも 手伝うことは出来るわよ、
この洞窟の奥に進んだ先に自分の心を映し出すという
不思議な場所があるわ
そこで答えが見つかるかもね。 」
一体其処は何があるの?
かのんが尋ねると
「一体何がでるのかは、人によって其々らしいけど
私の時は泣き虫な女の子が一人居たし、バジルは泣き虫な男の子
シルビアさんの時は、優しい女の人って聞いたし。
セージは気の強い かのんくらいの女の人を見たと言ってるから
とりあえず 猛獣は出ないと思うわ」
かのんは静かに立ち上がり
「このままじゃ 何も変わらないから
自分の罪の答えが出るか
判らないけど洞窟に挑戦してみるね。
ありがとうローズ」
そう言うと洞窟に進んで行った。




