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今日から魔王始めました  作者: くろねこ
2章 秘薬エリクシール
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戦うと言う事の意味

 かのんがルークと戦っていた同瞬。

 セージは広場の一角でロイと向かい合っていた。

 ―― 男同士の華の一騎打ちである。


 「――わが名は守護騎士、ロイ・スタ――」


 セージと向かい合うロイは背筋をピンと伸ばし、片手は胸にあて、キメ顔で剣を相手に突き付け、高らかに名乗りを……、


 「ぐぉぉぉお……」


 ――上げる事は無かった。

 変わりに聞こえてくるのは、トリを〆るような悲痛な叫び声をあげるロイの声だ。


 「――隙だらけだぜ、ロイ!」

 

 其処にあったのは、水月で背後に回り込んだセージが、ロイの背後からのけり上げが、名乗りを上げる守護騎士の股間をどストライクにとらえた光景。


 「ぐぅぅぅ~~、卑怯な……」


 反則攻撃を受けたロイは、彼の脳内にチーンという音と共に激痛が走り、顔には漫画〇郎の画のように凄まじい表情を張り付けながら石畳に倒れ込んでいた。

 ――お互いの決闘の名乗りの前に、相手の急所を蹴り上げると言うルールも何もない外道の光景だ。

 

 「――あ、貴方には、決闘のルールという物は無いのですか?」

 『ヒトを犯せば、アナ3つ』と言います、そんな卑怯な事をすると何時か自分に戻ってきますよ……」

 

 ロイはセージに涙目で抗議しつつ、よろよろとなんとか涙目で立ちあがる。

 ――そして構えを取ろうとした次の瞬間……。


 「お前、エラそうな事抜かすけど、それ言うなら「人を呪わば、穴2つだろ?」、と目を細めセージは短く言うと、ロイのケツを指さし、

 「偉そうなことを抜かす前に、お前のケツに穴が開いているぞ?!」、あきれ顔で言い放った。


 「そ、そんな馬鹿な……!?」

 

  セージの指摘に、ロイは思わず自分のでん部を振り返える。

 

 「な~んてな。 隙あり!」

 ドガッ!


 ロイが振り返った次の瞬間、セージの強烈な左のフックが、油断したロイの死角から彼の側頭部をキレイに捕らえていた。

 予想もしない、不意打ちの一撃。


 「ぐっ!!

 ボクの鎧に、アナなんて開いて無いじゃないですか!」


 ロイは、完全な不意打ちに何も反応できず、目を見開き体をぶるぶるふるわせていた。

 そんな中でもロイは、セージに向かい反論すると、セージは、ロイへ向かいニヤリとした表情を浮かべ、

 

 「いーや、アナならあるぜ。

 ――男のお前でも、元からケツに穴くらい1個は開いているだろ?」、と平然と言い放った。

 「……」


 セージの汚い作戦に、顔をひきつらせ何の言葉の出ないロイ。

 絶句する彼に向かい、セージは更にいやらしい笑みを浮かべながら、


 「エリクシール飲んで女になればもう2個増えるけどな!

 ワレメにあるピンクのビラビラおっぴろげて、中にある2この穴、見たら驚くぜ。

 ――まさにアナ3つ状態だからなぁ」、と下劣な真実を言い放った。


 「なっ!! 」


 卑猥な言葉にロイは、思わず赤面する。


 「ほぉ……」


 セージは彼のその表情の変化から、何かを確信したように、口角を歪め、いやらしい笑みを浮かべる。

 そして、更に下劣な言葉をロイに言い放った。


 「その表情、お前は女を知らないな――オメコした事が無いんだろ?

 アレは凄まじく気持ちいいのになぁ。 お前もシェスを剥いだどさくさでヤればよかったのになぁ、ああ勿体無い」


 「……」


 耳まで真っ赤になり絶句するロイに向かい、セージは更に卑猥な言葉を続けた。


 「因みに、ドサクサで媚薬でヨガっていたアイツを犯ったけど、初物だったぜ。 きれいな色してたな……。

 ――しかもあの鍛えている体だから、食いちぎられそうなくらい締まりも抜群だったなぁ~」


 「え……」


 セージの 「シェスをドサクサで犯した」と、過去の楽しい思い出を語るような外道の言葉に、今度はロイははっきり眉間を寄せた。


 「貴方は、こんな時になんて事をいうんですか!」


 ザシュッ!


 ロイはセージに向かい、感情交じりで薙ぎ払いを放った。


 ――か~ん!


 「きかねえなぁ」

 

 だが、其処にあったのは、ロイの斬撃を受けつつも、顔色一つ変えず平然とするセージの姿だった。

 

 セージは「こんな時だからこそ言うんだよ」、と短く区切り、

 ロイに向かい、「集中を切らせ、肉体(フィジカル)強化(エンチャット)を使ってない、その上刃筋も立たず、魔力の乗らない斬撃など銅鎧の上からじゃ屁でも無いんだよなぁ」、と腕を組み自慢げに言い放った。


 威張り腐るセージの言うとおり、卑怯な作戦勝ちである。

 ロイのほうが付け焼刃のセージより技術では一日の長があるようだが、セージの卑怯な手は純粋なロイには効果はてきめんのようだ。

 前代未聞、空前 たぶん絶後の低レベルの戦闘である。

 ――戦いは、低レベルながらも均衡していた。

 

 その均衡を崩すように、セージはさらなる一手を打つ。


 「やべぇ。 前、ガメたフィリアのブラを落としてた」

 「もうその手にはひっかかりませんよ」


 セージはそう言うと、冷静を取り戻したロイの目の前で、これみよがしにしゃがみ込むと、地面に落ちていた真紅のドハでなレースのブラを拾い上げようとした。

 ――セージのマッチポンプである。


 「ど、どこでそれを!?」


 ロイは、まさか本当にブラが落ちているとは思わず、思わず声を震わせる。


 「オレがコイツを持っているということは、そう言う事だろ?」

 「……」

 「アイツ見た目よりアレ好きなんだよなぁ、いい声で泣くぜ」


 セージはしゃがんだままニヤリと表情を歪めながら、指を組み、ぴこぴこ動かしながら、邪悪に表情をゆがめた。

 ――下劣なジェスチャーである。


 「清楚な彼女に限って そ、そんな事は……」


 ロイは必至で否定するが、セージは小さく邪悪に表情を歪め、更に言葉を継ぐ。


 「そのマサカ、だったりしてな。 

 ――これはあの時のトロフィーだぜ、アイツの甘いミルクのような処女の匂いがまだ残っているかもな。 今から渡すから、お前も嗅ぎたいなら嗅いでみるか?」


 「!!」


ロイはマサカの事態に、思わず目を皿のように見開き、投げ渡され、宙をとぶ緋の物体を穴が開くほど注視する。


 ――どがっ!!!


 「隙あり!」


 セージが取り出した方向にある布にロイの注意が向いた瞬間、彼の脳内に「ちーん!」という仏鈴のような音が響き渡る。


 「くぉぉぉぉ……、」


 刹那。激痛から股間を押さえ、なみだ目で地面を転げ回るロイ。

 起き上がりからのセージの強烈な蹴り上げが彼の股間を捉える。


「ロイ、油断大敵だぜ。

 ――ちなみにコレは、オレが付けさせられていたけどなっ!」


 「ぶっ!!」


 セージの最悪的告白に、ロイのマインドに更に追加のスリップダメージをあたえる。

 ――そして、ロイは戦闘不能に陥った。

 その姿ををセージは、ため息交じりに見据え、


 「お前はちったぁ女を見る目を養えよ。 フィリアはあの体型からいくと着やせするタイプだろうな、多分DかEくらいのサイズじゃねえのか?」


 「そ、そういえば、彼女(フィリア)はそんなに小さくなかった……。

 ――じゃあ、この下着の本当の持ち主は一体……?」


 ロイの疑問にセージは、ちらり、れいなの方を見ながら、


 「……こんな貧乳サイズは、きっとアイツ(れいな)位しか居ないだろ?

 こんな事も有ろうかと、ブラを返さずガメといて良かった」、と、腕を組みエラそうにしめっくくっていた。


「あいつめ、人の恥を晒して……。

 後で半殺し、いや、殺滅してやる…」

 

 セージに恥ずかしい秘密を暴露され、れいなの阿修羅の表情を他所に威張り腐るセージ。


 「あんなのとお仲間とは、お気の毒に……」


 そのカオスの光景をみて、シェリルは戦いの手を止め、哀れみの表情で れいなをみつめていた。


 「君は何処までも卑怯なんですね」


 ロイは、セージに向かい涙ながらに文句を言うが、


 「何とでも言え」

 「何っ?」

 「弱点を突くのは戦術の基本」「勝てば官軍」「卑怯は負け犬の遠吠え」、要は勝てば良いんだよ勝てば。 ――オレは、負けれねえからな!」


 セージは、ルークと戦っている銀髪の天使(かのん)をチラリ見ると、強い目になり、そう言い放った。

 どんな卑怯な手を使っても、かのんの為にどん欲に勝利と言う果実を手に入れると言う覚悟だ。

 ――コレが彼の本心だった。


 セージは自分の持論を言い放つが……、


 「セージ、最低……」

 「恥を知れ!」

 「卑怯者!!」

 「外道!!!」

 「屑!!!!」


 次の瞬間、敵味方、ギャラリーからも外道発言を言い放つセージへの大ブーイングが沸き起こる。

 ――当然の結果である。

 だが、其処には平然とした表情を浮かべるセージがいた。

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