参謀なしの作戦会議
魔王の村を飛び立ちブルーの背に乗って、ミッドランドまで向かうかのん達、
空を行っても、到着までは随分な時間がかかるようだ。
それまでに、シルビアからミッドランドの事を聞いて、
ローズ救出作戦を話し合うかのん達が居た。
「かのん、これからの作戦どうするの?」不安そうにシルビアは かのんを見ている。
「そだね~。
まずはブルーにミッドランドまで飛んで貰う」
「うんうん」頷く一同。
「それからは?」
「着いてから考えようよ。」
「おぃ・・・。
それ作戦じゃないだろ・・・。」
私は作戦とか戦術ははっきり言って苦手なんだよね。
ウッド先生の話も何時もねてたしね。
こんな時にローズが居たらと思う・・・。
「まずは、町の現状把握からじゃないのかな・・・」
何時も、ローズにくっ付いて居るバジルが不意に口を開いた。
「現状把握?」
「そう・・・。
出来るだけ戦闘を避けてローズの場所まで行く方法を考えようよ。
そうして、陽動作戦とかをやって、相手の注意を他に向けてるうちに助ける」
「陽動と言うと、私が街中で火でも噴きまくれば良いのか?」
ブルーが協力してくれるのはありがたいけど、
其れやると、町が火の海、瓦礫の山になりそうな気がする。
いや、下手をすると世界が灰になるかもしれない・・・。
丁重にお断りしなきゃ・・・。
「街中でやるのは派手すぎるから、上空で威嚇に火を吹く程度で十分じゃない?」
「判った、それで行こう」
「ローズを助けたら、その後はどうするの?」
かのんは首を傾げた。
「少し離れた場所で落ち合ってブルーさんに乗って、早く逃げるのが良いと思うよ。
あのおじさん半端なく強そうだったから・・・」
納得する一同。
「お前、やる時はやるんだなぁ、見直したぜ、バジル」
「えへへ、先生の受け売りなんだけどね。
兵は詭道なりって」バジルは少し嬉しそうにしている。
「かのん、その作戦で良いよね?」
「ええ、私もその作戦で良いと思う。」
(と言うか、私には作戦は何も浮かばないのよね・・・)
何時もは頼りないバジルだけど、
今は凄く頼もしく見える。
本当は私が作戦とか考えたいのだけど、人には得手不得手がねぇ・・・。
「町の事を知ってる人は、シルビアさんだっけ?」
「あたし、何回か行ったことあるから案内は出来るよ」
「じゃ シルビアさん、説明お願いね。」
シルビアはミッドランドの街並み、辺りの地形、
そして罪人の処刑までの期間など細かく話し始めた。
スタンウエイ家が目を光らせてる、ローズの居る極刑になる罪を犯した人が入れられる監獄や、
鬼の騎士と呼ばれるルークの屋敷の場所などを。
「処刑までに、通常は数週間ね・・・」
かのんは複雑な表情を浮かべている。
「そう、王がやる気になった時にだけ、神託裁判が行われるからね。
その裁判が起きない限り処刑は行われないわ」
「その間に救出だな。」
「其処だけは救いね」
「実質は、大臣が取り仕切っているのかもだけどね」
「大臣?」
「そう、大臣ペイモンは黒い噂絶えないからね、
ま、救出には関係ないけど」
バジルは、一生懸命考えている。
今の戦力、手持ちの道具、ローズの囚われている監獄の場所、
そして、最大の障害になると思われるあの三人組達の事・・・。




