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《ORIGIN TALE ONLINE》  作者: 零零機工斗
第一章:戦争だっ!
15/31

Tale.13

久しぶりの更新です

バトンばっか書いていて、中々書けなかったもので...


ボクの弟の藤矢こと、プレイヤーネーム【夜斗】


漆黒の忍者束を纏う銀色の狼獣人。

様々な暗器を扱うが、誰も彼の主要武器を知らないらしい。

特に使われているのがナイフ、刀、小太刀、手裏剣、クナイ、毒針、拳銃だそうだ。


戦闘時も相手は何時の間にか首を跳ねられたり、胴体を真っ二つに切られたり、針に塗った猛毒で毒殺される。



まさに、暗殺者。



だけど陰に潜んで気づかれずに殺すよりも、正面から現れて一瞬で勝負をつける、と言った方が正しい表現とのこと(本人談)。


純粋に、素早い。

靡く銀色の髪と狼耳が見えたと思うと、既に斬られているそうだ。





そうして付いた二つ名は【銀狼】。








そんな彼は今、【狂銃器士(バーサーカーガンナー)】とも言われる【(アーミー)】のギルドマスター、【コマンド】と交戦していた。




キィィン、キィィンと金属のぶつかり合う音が響き渡る。


一方は両手に幾つものクナイや手裏剣を。

もう一方は片手にアサルトライフル、片手にバズーカを。


双方とも中距離・遠距離武器を所持しているのにも関わらず、近距離で高速戦闘を行っている。



ボクの第一感想



「非常識だ...」



いや、ボクも人のことは言えないのだが




夜斗は片手のクナイで斬撃を繰り出しながら、目で追えない手捌きでもう片手で手裏剣や毒針を飛ばしている。

コマンドはアサルトライフルを乱射しながらバズーカを打撃武器として振り回している。



これが近距離で行われていて、更に二人共それらを全て避けている。



これに誰が驚かないのか、と一瞬思った。



でもトッププレイヤーならこれくらいは常識らしい。

それを知らない人にとっては、やはり遠いとしか考えられない。



自分でも幽かに見えるのがやっとなのに、二人は正確な攻撃や防御のやり取りを成立させている。


ボクはしばらく、その非現実的な戦闘を呆然と見ることしかできなかった。




「はっ、見てる場合じゃない、なんとかしないと!」



ボクはマグナのコックピット内部のディスプレイから目をそらし、インベントリを開いた。


何か、使える物は無いか。



「【銀狼】よ、まだ気づかないのか」


「...何だと?」


「俺はまだ、一つもアクティブスキルを発動していないのだよ。もし身体強化スキルを使えば...この意味が分かるか?」


「な、スキル無しであんな動きを...!?」


「フン、貴様こそ低レベルの身体強化スキルしか使ってないだろうが。余裕そうだぞ」


「っ!やっぱ一筋縄では行かねぇか!」



......うん、二人の痛い会話は聞かなかったことにしよう

というか何で夜斗まで乗っかってるんだよ





「あ、あった。」


見つけた。

インベントリの中、恐らく簡単に奴を倒せるであろう兵器を。


(何でもっと早く使わなかったんだろう...)


今更後悔してもどうしようもない。

とりあえず外に出よう。



「む、させるか!」


「うわっ!?」


コックピットを少しだけ開けた瞬間、ロケット弾が飛んできて爆発した。

幸い、コックピットの開く部分は他のと比べて強度が高いのでダメージは受けずに済んだ。


「ちょっとしか開けてないのに、どんだけ反応が早いんだよ!ってかどうやって気づくんだよ!」


これじゃあ外にも出られない......


いや、待てよ。



「【憑依】」


ボクはMPが少しだけ回復していたので【憑依】スキルを発動させる。

数秒だけでも十分だ。



ボクは精神を足に集中させ、【憑依】を解除した。



「よし、出れた!」


出た先はコックピットではなく、マグナの足元だった。

夜斗達からは陰になっているので見えない筈だ。



【憑依】のもう一つの隠れ効果。


それが、スキルの解除によって任意の箇所から出れることだ。

多分まだ公式には発表されていない。

モンスターだと使い道が少ないが、マグナだったら緊急脱出に使える。




ボクはゆっくりとその場を離れ、【迅速加速(アクセルブースト)】を使って静かに、素早く距離を取る。


建物の陰に辿り着き、ひとまずそこで隠れる。

どうやらコマンドはまだ気づいてない様だ。


ホッと安心の息を吐き、ボクは緊張しながらインベントリを開いた。

取り出したのは大きめな狙撃銃。

全体的に白く、黒いラインに水色の蛍光ラインが入っていてサイバーちっくな色合いだ。

銃口からスコープまで全て自作だ


勿論ただの狙撃銃ではなく、レーザーを使う高性能・高威力の特殊な銃だ。



ネフィムさんに使った銃や、プラズマ大砲だと距離が近すぎる。

確実にコマンドに爆撃、射殺、もしくは撲殺されるだろう。

あの高速移動なら不思議じゃない。




ボクは建物の陰で地面に伏せ、狙撃銃【L(レーザー)S(スナイパー)Rライフル】を構えた。


ネーミングセンスはほっといてくれ




スコープを覗き、照準をコマンドに合わせた。

すると、コマンドに照準の形が変化し、標準の上に赤い文字で『ロックオン』と表示されていた。


「発射ァ!」


ボクは、ゆっくりと引き金を引いた。

すると、赤い光が銃口から放たれ、見事にコマンドの腹を貫いた。



対象(ターゲット)、着弾確認ッ!」



その時のボクの顔は、満面の笑みを堪えている顔だったそうだ


ゲーム内での戦闘に楽しみを見つけていくアス。


※3/30/13:勝手にランキングタグを追加

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