『闇の覚醒としての蜃気楼』
『闇の覚醒としての蜃気楼』
㈠
昼夜逆転だった昔を思い出して、そうだ、あの時あの頃は、闇が覚醒していたんだな、と思えば、何が現実とはことなる場所で息をしていたんだろうと、ふと、疑問符が沸き立った。途轍もなく、それは、孤独と共存が入り混じっていた。
㈡
それでも、闇は闇だし、昼間ではない。夜の闇であるからして、何だか不思議な夢の様だったな、と思えば、変わった世界に居たものだ、と回想している。そうだ、あれは蜃気楼だったんだ、そう思えば、納得も行く訳である。
㈢
しかし本当に不思議で、夢と現実も入り混じって、何だか訳が分からなくなっていたのだ。俺は一体、何をしていたのだろう。闇の覚醒としての蜃気楼、そんな自戒経過が、現在は解き放たれて、現実を生きている自分が居るのだけは確かである。