8 戦争
救援する筈の辺境伯軍は滅亡した。領都を占領した敵こちらに向かっている。
8 戦争
王子達は東の辺境伯の救援に向かったのだが、王子達が到着する前に辺境伯軍は滅ぼされ、領城は灰燼に帰した。領城で物資の補給に執着しなかったのはマリエ―ル商会という物資が豊富な商会があると言う情報があったためだ。しかし、マリエ―ル商会に向かったものは誰も帰って来ない。3度派遣したが3度とも全滅だ。仕方なく領都で物資の補給を始めた時、新たな軍が現れた。
東の国の軍勢は十万片や東の辺境伯軍も十万、互角の筈だ。しかし精強さがまるで違う。放牧民の多い東の国は強い。片や農耕民の国であるこの国は弱い。新たな軍勢は20万いるようだが問題ない。迎え打ってやろう。一部の兵に物質補給を続けさせ打って出た。先陣を切った連中が液体を被せられ火矢を射掛けられ燃え上がった。何百人かが焼死した。それより火に驚いた馬が暴れ出した。まだんなく火魔法で馬を狙らわれ統制が取れない。騎馬を主体とする東の国の軍は馬を狙らわられると力が発揮できない。領都に戻ろうとしたが都民が火矢を放ってくる両方から火攻めされ仕方なく迂回して領都の東側に陣を作った。領民に物質を配っているようだ。この国の軍は領都を陣にするようだ。
辺境伯軍の壊滅の知らせが届くと間もなくマリエ―ルが現れた。火矢の用意するようにいう。
「敵の先陣が間もなく来ます。油を掛けるので、火矢を放ってください。」
敵の先陣が現れた。マリエ―ル達は油を掛ける。国軍は火矢を放った。数百の兵が燃え上がった。領都に戻ろうする敵に領民が火矢を射掛ける。空からは火魔法が降り注ぐ。敵は迂回した。走り出した騎馬には追いつけない。
マリエ―ルは領都の東に陣をはった敵を見てルドルフ王子に言った。
「今夜の内に敵の荷駄隊を襲い。荷駄を奪います。
油をかけテントに火をかけます。あらかじめ馬のロ―プは切っておきますので大半は逃げ出すでしょう。王子様は混乱に陥った敵に矢を仕掛け日が登ったら討伐してください。」
まず荷駄隊の荷を奪い馬のロ―プを切る作業だ見張りは魔法で倒し収納する。荷駄隊の見張りが20人、馬の見張りが30人。3人が油をかけ、3人が火をかける。馬に近いテントから燃やすので、馬達は逃げ出す。馬を止めようとして踏み潰されるものもいる。テントを焼かれ逃げ惑う兵士たち。その兵士たちに矢が放たれる。日が登って来ると領都から兵士が来る。先の一戦ではいともたやすく殲滅させた相手が仲間達を切り刻む。あるものは傷付き別のものは死に、逃げ出したものが多い。やっと国境まで来ても橋は燃やされてもうない。
残党狩りを終えて一同は王都に帰る。王子はマリエ―ルに礼を言う。
「きみのお陰で生きて帰ることができる。本当にありがとう。」
マリエ―ルのお陰で勝つことが出来た。感謝しかない。