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         7 告白

 王子の出征宣言。国民が殺されるのに黙って居られない性格なのは理解している。

         7 告白



 東の国との戦争景気か売上が伸びている。保存食料を始め、台車や幌馬車、後ナイフや毛布など普段あまり売れないものが売れる。特に東の地域で顕著だ。そんな中勉強会があった。マリエ―ルも遅れて参加した。王子が話しているところだ。

「マリエ―ル良かった。直接きみに伝えられて幸運だよ。私は明後日出兵する。志願兵だ。生きて戻ったらまた勉強会をしよう。次は復興支援だからきみの出番もあるぞ。くらい顔をしないでくれ。私はきみ達のために出征するのだから。明るく送り出しておくれ。」

王子はこの勉強会の意義、検討して来た事と成果、

それから未解決の問題を上げた。そして、

「また会えると約束しよう。死なないように最大限努力する。私の最愛の友人達。」

別れを惜しんだが馬車を待たせてあるので仕方無く帰った。国民が殺されるのを黙って見過ごす事ができない王子であることはマリエ―ルにも判った。帰宅してしばらく経つと王子からの伝言だ。

「明日10時、公園の入口で待っているから来て欲しい。」

とのこと。配達してくれた人に了解を伝えた。

 約束の時間の少し前に着くと王子はすでに来ていた。少し歩こうという王子の提案に素直に従って一緒に歩いた。少し森のようなところがありそこに入って側近達を遠ざけた。

「昨晩両親に告げた。私はマリエ―ルと婚約すると。」

王子はまじまじと私を見た。

「始めて会って好感を持った。会えば会うほどきみが好きになった。まだ私達は愛を語るには幼いのかも知れない。でも今しかない。結婚して欲しい。きみのためなら死ねる。」

予感はした。昨日王子が私を見る目が何時もと違った。恋する男性のものだった。流石に断り辛い。相手は死地に向かう身だ。自然消滅する可能性が高い。所詮12歳だ。男性の事を結婚相手として見たことがない。王子は優しい理知的な人だと思っているが、愛しているわけではない。でも国王が了承しているなら仕方ない。

「判りました。お受けします。でも生きて帰って来てくださいよ。結婚する前から未亡人なんてシャレにもなりませんから。」

王子は今まで見せた最高の笑顔を見せた。

「約束する。」

王子は翌日出征した。私は王子の婚約者となり王城にも一部屋貰った。一応王妃教育が始まったがマリエ―ル商会の会長であること。戦況が思うに任せないことから教育とは名ばかり。ただ王妃の愚痴を聞く程度だ。制度からすれば、ルドルフが死んだ場合王位継承権を相続するそうだ。私が女王陛下になる。それは嫌だ。私は国王に話して、王子の守護にあたることになった。

 婚約が進む。婚約者になると王子が死ぬと王位継承権を引き継ぐらしい。それは嫌だ。

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