ロシアンルーレット
ファントム「叡智さん叡智さん」
叡智「ん? どうしたんだファントム、珍しいね」
ファントム「ロシアンルーレットってやつこの前見たんだ。だからやりたくて」
叡智「ロシアンルーレット? 別に構わないけど」
ファントム「わーい」
するとファントムはジャキ、と銃を取り出した。
叡智「oh………」
ファントム「ロシアンルーレットって弾が入ってる銃を交互に撃って脳みそぶちまけた方が負けなんだよね?」
叡智「そうだね」
ファントム「それじゃあ勝った方が負けた方になんでも一つ頼み事ができるってことでどう?」
叡智「それは、構わないのだけれど………」
ファントム「よし、決まり! それじゃあ私からやるね!」
叡智「いや、あの……」
叡智「………それ『セミオート』なんだけど」
ファントム「あぁ、通りで痛いわけだ」
叡智「まずはその頭から出てる噴水をどうにかしなさい」
ファントム「なんだっけ、『フルオート』でやるんだっけ?」
叡智「『リボルバー』だよ。なんで自分から蜂の巣になろうとしてるんだ」
ファントム「うーん、でもリボルバーってやつは見たことないんだよね」
叡智「本当? じゃあ私の使っていいからさ」
叡智は懐からリボルバー式の銃を取り出す。
叡智「さっきのは半分事故だし無しにしよう。その代わり追加ルールでも入れないか?」
ファントム「何を追加するの?」
叡智「基本的にこのタイプのロシアンルーレットは弾は一発だけ入れるんだけどそれを二連続でやるんだよ」
ファントム「六分の一が三分の一になるってこと?」
叡智「まぁ一見そうなる」
ファントム「面白そうじゃん」
叡智「それじゃあ、私からやるよ」
叡智は銃のレバーを躊躇いなく引く。
カチッ
叡智「………セーフだ。さぁ、貴方の番だ。そのまま撃っても回してから撃ってもいいよ」
ファントム「叡智さん」
叡智「うん?」
ファントム「五分の二と六分の二ってどっちが低いの?」
叡智「六分の二だね」
ファントム「そうなんだ」
それを聞いたファントムはリボルバーをしっかり回して自分の脳髄に向かって弾を放った。
叡智「…………」
ファントム「……いてぇ」
叡智「…幻と遊んできたら」
ファントム「うん」