表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界とつながった世界で生きていく  作者: ゆうごろう
第一章 繋がりの始まり
4/25

第三話 付与魔法と謎の固有能力

本日二話目です

あの騒動のあと、先生が教室に入ってきた。


「お前ら〜言われた事伝えっから一旦席につけ〜」


なんか余裕そうだな。先生も。


「今から説明すんのは魔書と魔法図書館と練習場についてだ。よく聞いとけぇ?」

ふーん…魔書と練習場が気になるな。図書館は…うん。翔が確認してくれるだろ。


「まず魔書のことだが---


先生の話をまとめるとこうだ。まず魔書というのは机の上に乗っているもので、薄いが今自分が必要としている情報をできる限り随時追加して言ってくれる代物らしい。つまり、調べれば調べるほどページ数が増えるそうな。試しに俺の数ある固有能力について調べて見たら、14ページまで増えた。便利だなぁ…魔法って。


次に魔法図書館だ。ここにはあまり行く気はないが、様々な魔法に関する本があるらしい。読めば読むほど魔書に情報が追加されていくのだとか。

魔書は見たり聞いたりした話も保存してくれるらしい。便利。


次に練習場。ここはほぼ無限に広がる空間で、廊下を歩いた先にある第二理科室の後ろにある扉から入れるらしい。好きな場面を設定できるらしく、出来ることは使用者の想像力しだいで無限大!とかいう売り文句が出されそうである。


魔法図書館は要らないが、ぜひとも練習場は見てみたいな。翔を誘っていくかぁ。そんなことを考えていると、上村先生がこっちへよってくる。何事かと思うと…


「八重島はステータスを設定しないのか?もしかして、ステータスプレートがなかったりとか?そうなんだったら神の使徒とか言うアホに貰ってくるが…」


なんてことを言ってくる。いや、神の使徒をアホ呼ばわりて…やるやん。こうちゃん(生徒達が勝手につけたあだ名。言うと怒る)

「いや、もうみんなが来る前にやっちゃったので。」


そう言うと、先生は露骨に引いた顔してそ、「そうか…」って言って離れていった。え??そんな変なことした?俺。ただみんなより早く来て変な奴が説明してた変な奴に変な事して登録しただけなんだが…

充分変だった。



俺は翔がステータスを設定し終わるのを待ち、一緒に練習場へと向かった。


「あ、待ってよ〜剣人〜」


小晴がついてくるんやけど…


「いや、お前はこんでもええぞ?」

「え?普通に酷くない?ちょっと傷ついちゃったな〜慰めて欲しいな〜」

「やった本人に慰めを求めてどうする…」


なんなん?翔は翔で生暖かい視線を向けてくるけどなんなん?


「やっぱり仲いいなぁ、2人とも。」


なんとも言えない納得出来ない空気になりながらも、俺達は練習場へと到着した。


「へぇ、これが練習場?パッと見真っ白い空間よね…」


そう、そこにあったのは…精神と〇の部〇みたいな真っ白い空間が広がっていた…



俺は舐めていた、現実というものを。

俺は、のちのちに後悔することも知らず、自分のステータスが変なことも知らず、翔にステータスを聞いた。聞いてしまった。


「ステータス?うん。いいよ?えっと…確か魔書に可視化可能にするボタンがあるって…お、これかな?」

そう言ってステータスを可視化した。


ーーーーーーーーーー藤崎 翔ーーーーーーーーーーーーー

魔力:1534 総魔力量:4000

物理耐久値:100→200 魔法耐久値:100→300

適正魔法:火魔法 土魔法 木魔法 水魔法 闇魔法

精霊魔法 召喚魔法

固有能力:言語理解 精霊分離 精霊召喚 精霊融合 従魔契約 詠唱破棄 魔力操作Ⅴ 物理耐性Ⅱ 魔法耐性Ⅲ 自動再生Ⅰ カリスマ イメージ補正 魔法生成Ⅰ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


…は?


「なぁ、剣人のも見せてくれよ、気になるし。」

俺は素直に見せてしまった。

ーーーーーーーーー八重島 剣人ーーーーーーーーーーーー

魔力:50 総魔力量:50 

物理耐久値:400→4000 魔法耐久値400→4000

適正魔法:付与魔法 身体能力増加 最大能力値増加

固有能力:言語理解 付与固定Ⅰ 空踏 剣戟強化 隙見 威圧 身体能力増加Ⅰ 魔力操作Ⅰ 物理耐性Ⅹ 魔法耐性Ⅹ 超再生Ⅰ 魔力変換Ⅰ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「へぇ…魔力が少ない変わりに耐性が多くて、身体能力を増加するやつが多いな…この【付与固定】ってなんなんだ?【付与魔法】は使い捨ての無能って聞いたんだが…ん?大丈夫か?顔色が悪いが…」


翔が心配してくる。だが今の俺にはそんな心配も心に刺さる。決して、決して悪いもんじゃないし、むしろ俺にはあっている。合ってるんだけどなぁ…


俺は…もっと魔法らしい魔法が使いたかった!ラノベで読んだみたいな、ビリビリしたりごわぁっ!って感じで炎を出したり!でも!適性がない!わぁ!魔力も少ない!いやぁ!で、でも!まだ希望はある!適性がなくても魔法は使えるらしいし!


「お、なになに〜健人のステータス?って!魔力ひっく!しかも適正魔法ほとんどないじゃない。てか、そ、それよりも…プフっ魔力、操作"Ⅰ"って…ブッ!魔書に書いてたけどそれ胎児レベルじゃない!あはははは!胎児て!胎児って!あんた魔法使えないんじゃないの!?」

「お、おい!小晴!僕も言わないようにしてたのに…そういうのは自分で気づいて絶望する方がそっとしてあげられるだろ!」


心に刺さる。希望もついえた。俺に希望はない。ははっ…なんでだろうなぁ…涙が出てきたよ。


「いやいや、こんなの見て笑わないやついないわよ…って泣いてる!?そ、そんなにショックだったの!?え、えと本気で思ってたわけじゃないわよ…?あなたにはこういうステータスの方があっているだろうし…泣かないでよぉ…こ、こーゆー時ってどうしたらいいの?翔〜」

「うーん…よしよししてあげたらどうだろう?」


翔がニヤニヤしとる。ただ今は何もする気力が起きない。後で手刀の刑は確定だが。


「よ、よしよししたらいいのね!?よ、よしよ〜し。げ、元気だして〜」


小晴が頭を撫でてるくる。やさしいよぉ。小晴は許してあげよう。翔は許さん。


「ちょ、もっと泣き出しちゃったじゃない!翔、どうにかしてよぉ…」



そんなこともあって落ち込んでいた俺だったが、なんとか立て直して翔に手刀をかましながら、一縷の希望を見出した。それが【付与魔法】だ。


これは1回使い切りでしかも魔力を通常の10倍も使うという所謂無能というものなのだが、使えないよりマシだ。ということで早速【付与魔法】を使用してみる。


「えーと、確か…石でいいか。【コンフィグレーション】対象:石 付与魔法:【火球】」


ーーーザザッ設定者の魔力を確認ーーー


ーーーザザッ設定対象の存在を確認ーーー


ーーーザザッ設定対象の魔力伝導率を確認ーーー


ーーーザザッ魔法の付与を申請ーーー成功。


こんなアナウンスが頭の中に流れる。だが…


「がぁっ!頭…が…割れる…!」


物凄く頭が痛い!痛む頭をフルに活用し、ステータスオープンと唱える


ーーーーーーーーー八重島 剣人ーーーーーーーーーーーー

魔力:0 総魔力量:50 状態:魔力枯渇

物理耐久値:400→4000 魔法耐久値400→4000

適正魔法:付与魔法 身体能力増加 最大能力値増加

固有能力:言語理解 付与固定Ⅰ 付与魔法Ⅰ 空踏 剣戟強化 隙見 威圧 身体能力増加Ⅰ 魔力操作Ⅰ 物理耐性Ⅹ 魔法耐性Ⅹ 超再生Ⅰ 魔力変換Ⅰ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


くそっ!魔力枯渇とか言うのになってる!


「ッ!!超再生…は、つど、う…」


淡い光が俺を包み込むと共に、頭痛が収まってきた。


「ッハ!はぁ、はぁ、危な…かった…」


ステータスを確認すると


ーーーーーーーーー八重島 剣人ーーーーーーーーーーーー

魔力:50 総魔力量:50 状態:魔力枯渇→改善途中

物理耐久値:400→4000 魔法耐久値400→4000

適正魔法:付与魔法 身体能力増加 最大能力値増加

固有能力:言語理解 付与固定Ⅰ 付与魔法Ⅰ 空踏 剣戟強化 隙見 威圧 身体能力増加Ⅰ 魔力操作Ⅰ 物理耐性Ⅹ 魔法耐性Ⅹ 超再生Ⅰ 魔力変換Ⅰ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


となっていた。


「改善っつっても…すぐ治るわけじゃないのか…」

「ど、どうした!?剣人!大丈夫か?すごく顔色が悪いが…」

「だ、大丈夫!?剣人!ねぇ!剣人ってば!返事してよぉ!」

「あ゛あ゛…大丈夫だから静かにしてくれ…頭に響く…」


こくこくと小晴が頷く。なんか可愛いな…


「で、成功したのか?これは。」


俺は石を見る。なんか紫色のがモヤモヤしとる…成功してそうだ。


「俺が死にかけて作った【火球】はどんなもんかね…」


俺は【火球】を使用する。


おお、これだよこれ。こういう魔法っぽい魔法が使いたいんだよ。


…ん?魔力が使われた?確認がてらステータスを開く


ーーーーーーーーー八重島 剣人ーーーーーーーーーーーー

魔力:45 総魔力量:50 

物理耐久値:400→4000 魔法耐久値400→4000

適正魔法:付与魔法 身体能力増加 最大能力値増加

固有能力:言語理解 付与固定Ⅰ 付与魔法Ⅰ 空踏 剣戟強化 隙見 威圧 身体能力増加Ⅰ 魔力操作Ⅰ 物理耐性Ⅹ 魔法耐性Ⅹ 超再生Ⅰ 魔力変換Ⅰ 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

やっぱり消費されてる…それに…


「お、それが付与魔法ってやつ?あれ?でも付与魔法って使ったら壊れるんじゃ…?」


小晴の言う通り、この石は【火球】を使っても()()()()()()


「まさか…【付与固定】か?」

「あぁ…多分そんだな。付与固定ってのは多分、付与魔法を一回コッキリの魔法ではなく、何回か使える魔法にする固有能力だ…!」


翔の問いに答える。これがあれば俺も…魔法が…!


「え!?魔力消費なしで魔法が使えるの!?凄いじゃない!」

「いや、さすがに魔力は消費するみたいだ。」

「え…それじゃあ上級魔法1回が限度じゃないの?てか魔力の限界値的に初級魔法しか付与できないんじゃ…?」

「ちょ、小晴!だからそういうのは自分で気づいて絶望する方がそっとしてあげられるだろ!」


翔は懲りてねぇみてぇだな。手刀の刑じゃ。


「ッ!?いってぇ!」


痛がる翔を後目に、小晴に話しかける。


「いや、それは大丈夫だ。俺には【最大能力値増加】がある。」

「なんなの?それ。」

「魔書によると、使用すると24時間効果があり、消費魔力は総魔力量の2分の1。で、一日の間にした行動を数値化しその使用した量の2分の1を数値的に増加する。つまり使用中に初級魔法を使えば、消費する魔力が5で、増加する総魔力量が切り捨てで2だ。」


「へ?それってチートじゃない?え、身体能力…つまり筋肉とか、腕力とかは?」

「増えるらしい。」

「チートじゃない…」

「アニメとかに疎い僕にも分かるぞ…チートだよ。」


チート判定いただきやした!


「よし!俺決めた!寝ずにステータス伸ばすわ!」

「「お、おう…」」


そうして俺の地獄の1夜が幕を上げる---

次回は明日の正午に更新予定です

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ