第二話 第2ブロック
少し短いかもしれません。
★藤崎翔
「…凄まじいな。上村先生もだけど、あの男の人。あの能力…なんだったか分かる?」
《分かりかねます。私のデータには存在しません。》
『私も知らないわ。だけど、条件があることは確かよね…無条件なら、開始直後に全員落とすものね』
「そうだなぁ…ま、考えてもしょうがないか」
まずは本戦に出ないとね。
「あ、藤崎くんだー」
「ん?君は…」
「私、上原晶子。2年4組だよ~よろしくね~」
「ふーん…なんで僕の名前を知っているんだい?」
「…?君、有名人だよ?校舎の防衛をしたのって、藤崎くんだよねー?」
そうか、僕は残ったってことで有名になっているんだな。じゃあ…
「剣人は?八重島剣人のことは知っているかい?」
「うーん…聞いたことがあるようなないような…」
「僕と一緒に校舎に残った人だよ。」
「…あ!思い出した~。あの、『藤崎君のくっつき虫』って呼ばれてた人でしょ~!」
「…そう、か。そうなるんだな。」
「でもね~私、すごいと思うんだ~」
そう言って、上原さんははにかむ。
「例え、本当に噂通りでも、友達を信じて危険な場所について行くって言うことはできないと思う。だから、八重島さんがどんな人でも、どんな噂が流れてても私はこの目で見るまで決めつけないことにしてるの。」
…あぁ、いいな。こんな人がいっぱい入ればいいのに。
こんな人がたくさんいたら、もっと、全部の人が行きやすい世の中になるだろうに。
でも、そんなものは夢物語だ。
たとえそんな世界があったとしても、人はまた妬むだろう。蔑むだろう。
それが、人間なのだから。人という生き物の性なのだから。
「ありがとう、君と話せて良かったよ」
「…?どういたしまして~」
上原さんは少し困惑したような表情で、そう言ってきた
~
『では、第2ブロック予選を開始致します!』
その開始の合図の後、参加者が一斉に動く。
「レビアス、僕は出来るだけ予選では精霊融合は使いたくない。温存する予定だけど、いいよね?」
『よちろんですよ。さぁ、コテンパンにしちゃいましょう!』
そうだね!さぁ!試合は始まった!
「はあ゛!!」
「グッ!」
「オラァ!」
「ふん!」
周りはみんな乱闘をしているようだ。
「ふぅ…風精霊魔法【精霊の祝福】風精霊魔法【暴風】」
自身の強化をしつつ、周りを風で吹き飛ばす。
そうやっているうちに、相当な数を落とすことが出来た。
「やるな!若いの!」
「ありがとうございーーッ!ますッ!」
槍を突き出してきた老人の攻撃を、かろうじて避ける。
「ほぉ、あの不意打ちを避けるのか」
「魔法のッ!おかげッ!ですね!」
このおじいさん、容赦がないッ!
話している最中に連撃を繰り出してきたり、最初の不意打ちだって勝つことを第一に考えてる!
「魔法かぁ…わしは、補助系の魔法しか使えんからのぉ。こうして昔やっていた槍を使っているわけじゃーーよっ!」
一際速いその槍を、僕はギリギリ回避することが出来たが、その穂先は僕のお腹を掠っていた。
「ほほっ!これも避けよるわい!なら、これでどうじゃ!」
いつもより、少しだけ遅い攻撃を難無く躱す。
だが、だんだん余裕がなくなってきた。
それに、所々さっきの攻撃より速いものが混じっている!
《マスター、それは相手の策略です。相手は突きにわざと緩急を着け、速い攻撃をより速く見せています。お気をつけて。》
なるほど、そうやって僕を追い詰めていたのかッ!
「グッ!」
ついに、穂先が僕を捉え、鈍い音とともにじわりと痛みがお腹に広がる。
「闇魔法【混乱】!」
「ホッ!?」
【混乱】はその名の通り相手を軽度の混乱状態に陥らせる魔法で、こういう高速戦闘に向いている魔法だ。
「なんのこれしき!」
だが、おじいさんの攻撃は以前よりまして激しくなっていく。
「クッ!これならどうだ!風魔法【誘導旋風】!」
僕はこの魔法を使い、槍の穂先を微妙に逸らしていく。これなら、当たる確率はぐっと減るはず…!
「魔法使いが相手というのは随分と楽しいのぉ!」
「それはありがとうございます!」
「ちーと本気を出すかの。«我が敬愛なる神よ・我が愛すべき神よ・我に力を»祝福魔法【神のギフト・若戻り】!」
そう唱えた老人は、もはや老人と呼べる歳ではなく、少し曲がっていて小さく見えていた背丈も180センチぐらいになり、筋力も増して若返っていた。
「ッ!?急に速っ!」
「ほー!これも捌ききれるかの!」
ぐっ!つ、強い!このままじゃ負け…!
ーーピィィィィィ!
『試合終了です!勝ち残ったのは黒岩慄選手、上原晶子選手、藤崎翔選手です!素晴らしい試合をありがとうございましたー!』
周りを見渡すと、ものすごい歓声と共に既にフィールドに3人しかいないことに気がつくことが出来た。
恐らく、僕らが戦っているあいだに上原さんが頑張ったのであろう。
「残念じゃのう。次は、本戦での。」
「…次は負けません。」
「その心意気じゃ。」
僕は不敵に笑い、もう老人へと戻った黒岩さんに別れを告げた。
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