第一話 神の使徒
セリフが長いです。ご注意を
光が収まり始め、みんなの動揺した声が聞こえてくる。だが、その動揺した声の向けられているのはあの光だけではなく、壇上にも向けられていた。
「やぁ!僕は神の使徒の1人、ノーリマネスだよ。よろしくね!僕がここに居るのは、説明のためなんだ!これはみんなに必要な説明だから、よぉく聞いといてね?」
"神の使徒"と名乗る子供?の声は呑気だが確かに感じる緊張感や威圧感が言葉の信憑性を高めていく。
「まずこの次元には、たくさんの世界があるんだ。で、その世界に1人ずつ最高神って人達がいる。今回はその人達の戦争が原因なんだけど…今の状態の話をするね?今この世界は、異世界であるムーンパレードと繋がってしまった。この繋がりって言うのは、神々の了承によりその"世界と世界の繋がり"という概念で出来ているから、その繋がりを断ち切るには概念ごと破壊をしなければならないんだ。
そして、ムーンパレードには様々な種族と、魔物がいて、魔法と固有能力というものがある。魔法は知っている人もいるかもしれないけど、魔力を使って起動する、言わば魔力を燃料にして使用する道具みたいなイメージかな。固有能力はいろいろあって、人それぞれが持っているよ。それは魔力を使ったり、ほかのものを使ったりと色々あるから一概には言えないんだ。そして魔力とは、どんな生物でも持っている目に見えない不可視の器官"魔核"が生成し、貯めるんだ。こっちの世界、サンパレードの人達は活性化してなくてほとんど作られていなかったけど今は刺激されてだんだん魔力の生成が始まっているはずだよ。
この魔核にはレベルがあって、レベルが上がればそれに伴って身体能力も底上げされるよ。まぁそのレベルにも限度があって、人によるけれどね。
そしてムーンパレードの最大の特徴が、魔物がいることだよ。魔物って言うのは、生物が魔素って言う空気中に漂っている魔力の元となるやつで、それを多量摂取したのが魔物って呼ばれるよ。魔物はたくさんの固有能力を持っていて、1部の例外はあるけれど理性の無いものしか魔物化はしないよ!
まぁここら辺の基本知識はあっちの世界の教科書みたいのがあるからそれを読んでね。
長いけれど後ちょっと!
次はステータスを説明するよ!ステータスって言うのは、ムーンパレードに存在している概念で、名前、魔力、総魔力量、魔法耐久値、物理耐久値を数値化して、適正魔法と固有能力を表示してくれるんだ!ムーンパレードの生き物は全体的に強くって、それはステータスがあるからなんだ!サンパレードの人達はステータスがないんだけれど、今の光でステータスに目覚めたはずだから、初期ステータスは今までとは変わらないけど、数値が伸びやすくなっているはずだよ!固有能力とかにも目覚めているからね!この板を魔書、あ、教科書みたいなやつのことね!と一緒に置いているけど、これはステータスプレートって言って【コンフィグレーション】と唱えれば、自分のステータスが設定されて体に馴染むんだ!ステータスが見たい時はステータスオープンって唱えてね。
あと、これは本当に申し訳ないことなんだけど…
この学校は、神の"ギフト"を受け取ることが決定してしまいました!ごめんね?ギフト自体は悪いことじゃないし、むしろチート?って呼ばれるくらいの能力が貰えるんだけれど…ギフトを受け取った団体には初期で魔物やらなんやらを配置することが許されちゃった!多分、今この学校はかこまれてると思うよ!じゃあ、あとは魔書と今から先生に説明するから、教室で聞いてね!僕はこう見えて忙しいから質問とかは聞いてあげられないけど、頑張ってね!じゃあ解散!。」
…長ぇ。校長以上に長ぇ。いや、今そんなことを考えているのはおかしいとは分かっているが…長くね?要点をまとめて話せよ。いや、まとまってたか?うーむ…まぁ、いいか。あんまり考えてても無駄だろう。
大体の話は把握したけど、どうしようかな。てか魔物に囲まれてるってなんだ。そんなことを考えていると
グォォオオォォォオオオォォオ!!!!!!
大音量の雄叫びが上がる。みんな動揺しているのか、足が止まる。当たり前だよな。こんなでかい音出せるの現実にはいなかったからな。動揺もするよなぁ…呑気な考えで、俺は教室へと戻って行ったーー