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The Law of the World  作者: k2taka
第2部
70/93

シンボルフラッグ

惑星エアルス。神々が作り上げた光天歴は1000年を迎えて終わり、新たな時代は悪魔たちによる魔天歴へと変った。

そしてワオリたちの活躍によってシュラハティニア大陸が解放され、世界は悪魔や亜人たちを倒そうと動き始める。

そして1007年。


かつて暮らした故郷『ライディン』を奪還したワオリたち「ナチュラルフロンティア」。

『ドルイド』という職業であるウミミンのおかげで悪魔の大軍を退け、町も大きな結界を貼ることができた。

大きな犠牲を払いつつ、ナチュラルフロンティアは念願を達成したのだった。


しかし、敵にもこちらの戦力を知られてしまった。

それにより新たな戦いが始まろうとしていた。

「そうかい…。逝っちまったのかい、ダンガ…。」

 夜の海に向かってジョッキを傾ける一人の熟女。既に50歳を超えているが、全く老いを感じさせない若々しさを持っており、身体や顔に傷はあってもその美貌は損なわれない。

 女海賊レイラ。今日ライディンに到着し、これまでの経緯を聞いた。

マドカが生きていたが、救出作戦でワオリを庇って死んでしまった事。その撤退においてダンガが一人殿として残って死んでしまった事。ワオリがみんなの前から姿を消していた事。それからウミミンの加入と、ライディン奪還までの経緯。

 事細かに部下やユズナから説明を受けたが、呑み仲間がいなくなったという事にショックを受けてしまった自分を慰めるため、今は一人船のデッキで海を見ながら酒を飲んでいる。

 最近では見えなくなった夜空の星も、この港からはよく見える。神樹によって空気は澄み、空を覆う瘴気や暗雲が無いためだ。

 聞いたところ、この神樹にはマドカが宿っていると信じる者が多い。経緯などを聞いてレイラもまた納得する。

「マドカ、この町でまた一緒に杯を交わしたかったさね。」

 このライディンがリュナエクラムの住民たちを迎え入れてからは、よくここに寄港したものだ。リオンと共にこの町を変革させるきっかけになったことから、町の人々からむず痒い程に慕われていた。

 そんな中でマドカやダンガとはともに酒を飲み交わした仲である。二人とも酒に強く、それでいて気さくに話せる相手だった。

「やはり寂しさを感じるって事は、あたいも歳って事さねぇ…。」

 そう呟いて酒を煽る。酒精度が高いせいで喉が熱くなるが、夜の潮風を受けると心地良さを感じる。

 そしてそのまま暫く夜空を見上げ続けた。静かな海で押し寄せては返す波の音が心地よい。

 そして神樹へ視線を移す。ほのかに輝く神樹は町を守る結界によって光っている。夜空にほんのり輝くその姿は美しい。その袂の町は既に寝静まっている。幾つか灯りが見えるが、警備の者が持つ松明だろう。

 そんなレイラの耳に聞こえてくる馴染みの音。見れば看板の離れた場所ではクルーたちが雑魚寝してイビキをかいている。そんな様子に「仕方がない奴らだね」と自然と笑みが浮かぶ。

 失った友がいれば、これからも共に生きる仲間たちは今も前へと進んでいる。ならば年長者がそれを示し支えてやらねばと思い至ると、再び夜空を見上げて語った。

「マドカ、ダンガ、どうか見守ってやっておくれ。あたいじゃなくて次を担うワオリ達を。あたいはあんたたちの分までやれる限りやってみるさ…。」

 そう言うと、まだ半分以上残っていたボトルの中身を海へと注ぐ。そして自分の杯を空にかざすと、残りを一気に煽った。


 ライディン奪還から30日が過ぎ、レイラのクイーンエストリア号ともう一隻がエスケリトからヒトを運んできた。

 一先ず残っていたもう一隻の船はウミミンが合流した時点でエスケリトへと向かわせた。ちょうどクイーンエストリア号が出港しようとした時に戻れたことで、クルーたちからユズナの伝言を聞いた。

 ライディンの町に強力な結界を張り、そこを拠点としてナハトイデアール大陸を侵攻するつもりだと言う。その町造りの為にも人手が必要と聞いて、急遽エスケリトでみんなが集まってライディンに向かう者とこちらに残る者とに分かれた。バーナリーなどシュラハティニア大陸で過ごしていたほとんどの者100名が残り、他の者は船に乗ることにした。

 町を一から作り直すという事でドワーフ3名はライディンへ渡る。建物の建設がある以上、デコールが行くことは必須だった。

 いくつかデコールが設計した建物が途中だったが、ヒト達の中でデコールの手伝いをしながらその技術を学んだものが数名おり、彼らが残って後を引き継ぐことでドワーフ達の渡航が決定した。

 次に巨人族たちだが、何より彼らの場合は渡航手段に問題があった。さすがに20日も泳ぎ続ける訳にはいかない。

 そこでまずケシューは残るため、女性巨人2名と男性巨人4名が町の防衛も兼ねて残ることになった。残る6名の巨人たちがガナンをリーダーとして渡航することになった。その手段として、既に作りかけていた巨人用の家の素材を使って筏を作製し、それを2隻の船で繋いで向かうのだった。

 明らかに馬力不足だと思われたこの方法だが、巨人たちがそれぞれ櫂を持って漕ぐことによって、より強力な推進力をもって速度が上がったのだった。

 他にもヒトや獣人たち200名が乗り込み、ライディンは一気に活気づく。


 皆が来るまで、自分たちでテントを作って生活をしていたワオリ達。 

 一先ず皆を出迎えて、情報交換を行って一夜を明かした。

 翌日は朝からみんなで集まり、自分たちは【ナチュラルフロンティア】という集団であることをワオリが説明し、それから役割を振っていった。

 戦闘に関してはガナンが巨人を束ねる者として副隊長の一人に任ぜられた。また、戦える者はそれぞれの特性を見ながら、攻撃・防御それぞれの班に振り分けられた。

 それと共に、人手が増えたために食料調達や巡視を当番を決めて行う事になった。これは生活班や整備班と共に行う内容で、町の外でなければ狩りや採取をする事が出来ないためその警備を目的とした当番である。また巡視においては、ともに町中を回って整備不慮や改善などを早い段階で確認し、行動することを目的としている。

 一気に増える人口に、エスケリトから数日分の食料を持ち込んでいるが、一先ず食糧確保は重要な問題であり、生活班はその対応を最優先として農地開墾などを進めた。

 幸いにして土地が浄化されており、地脈や神樹の影響で肥沃な土地であることが栽培に大きな恵みを与えていた。

 また海に面していることで、魚を獲る事が出来たのも大きな収穫だった。もともと住んでいた町だから、釣りに適した場所は知っており、海の中は比較的瘴気などの影響も少なかった。

 こうした事で一先ずの食糧に関する問題は回避できる見通しだ。

 一方で整備班が最も忙しくなる。

 班長はドワーフ達の相談で引き続きベントに任せる事とし、副班長としてドンクが付いた。若輩ではあるが、これから先を考えればしっかり経験を積ませたい事と、彼自身の才能が多岐にわたることからデコールの推薦で決まった。

 そのデコールは建造物の建設や街づくりで、老体にムチ打って頑張っている。何ともやりがいがあると瞳を少年のようにキラキラさせて、土地開発から皆の寝床などを準備し始めた。同時にエスケリトを弟子たちに任せた巨人たちの住まいも、こちらで改めて一からスタートさせた。

 その際、建築用の木材が必要と聞いたガナンが神樹を切り倒そうとしたため、ワオリの痛烈なビンタを食らって気絶した。目が覚めてナッチョンからキッツイお説教を受けるが、身長130cm程のナッチョンの前で8mもの巨体が正座してしょんぼりしているという一幕もあった。

 町周辺の森から木を伐採してそれを資材に当てる一方、開けた地を開墾して農地にしていく。食材確保も様々な手段を取っておくべきだとの意見から実施する事となった。

 そして今回、レイラが改めて海賊を休業し、ナチュラルフロンティアに加わる事となった。レイラを含め100名ほどのクルー及び2隻の船が参入し、【海洋班】と名付けられた。

 主に海上における活動がメインで釣りなどの他、ヒトや物資の運搬を行っていく。


「いいんですか?」

 会議の中でワオリが問うと、レイラがニヤリと口元を緩ませて言う。

「もちろんさね。今の世界じゃ海賊なんて商売あがったりさ。何よりあたいらヒトの存亡が係ってるんだ。いつまでも自分の事ばかり言ってられないよ。」

 その会話を聞いて、他のメンバーたちも改めてこれからの活動が自分たちだけではなく、種族として努力しなければならないんだと認識することが出来た。

「それでだけどね、あたいたちは海賊旗を下ろすことになるわけだが、新たな旗を掲げたいわけなのさ。という訳で、勝手ながらこんなの作ってみたんだけどどうさね?」

 レイラの合図にクルーたち二人がクルクルに捲いた大きな布をもってレイラの横に立つ。そしてその布を二人で広げた。

「おぉ~。」

 その布には絵が描かれていた。中央に大きな樹を画き、左右に実った小麦を翼のように添えている。樹の前には交差させた二本の刀が描かれ、一番前面に帯を付けて、そこに「ナチュラルフロンティア」という文字が書かれている。

「この町のシンボルと言える神樹を中央に、左右の小麦は実りあることを願って。そして刀はワオリの黒と白の二本をイメージしたものを置いてみたのさ。どうだい?」

 みんなが食い入るように旗を見る。その一番前でじっと見つめているワオリにレイラが問いかけた。すると、ワオリはとびっきりの笑顔で

喜びを見せる。

「素敵ですよ!これをみんなの旗にしたいですよ。」

 リーダーの言葉に皆からも賛同の声があがる。

「これは良いね。」

「気に入った。」

「素敵ねぇ~。」

 皆の賛同を得てシンボルとなる旗が出来た。それを機会に皆が一丸となってこの世界から亜人や悪魔を倒し、以前の光満ちる自然豊かな世界にしようと結束したのだった。



 会議をしてから30日。皆の協力でようやく町も形になっていった。主要な建物が建つ一方で、個人の家も少しずつ出来上がっていく。

 畑では作物の芽が姿を現し、少しずつ生活の基盤が出来て来た。

「良い出来だね。これなら美味しい物が作れそうだな~。」

 畑で実りつつある作物を見ながら、雑草を抜いていくナッチョン。告げた先ではワオリが「うんしょ、うんしょ」と言いながら草抜きに励んでいる。

 良く晴れた1007年サーリムの27日目。初夏の暑さを感じさせる中で生活班の皆が、町の西側に作った畑で作業を行っていた。葉物野菜や穀物を中心に西側4k㎡を農地として活用し、水は地下水を湧き出させて使っている。

「ワオちゃん今日は何が食べたい?」

「ちょーおいちぃーものが良いですよ!」

「ちょーおいしいものかぁー…、昨日は魚だったからなぁ~。」

 ワオリに何が食べたいかと聞くと、必ず帰ってくるのがこの答えである。当初はツッコみを入れていたナッチョンだが、結局何でも美味しく食べてしまうワオリだから何を作っても問題はない。

 言ってみればこの会話は毎日の献立を考えるナッチョンの儀式的な言葉である。

「バオちゃん、食材って何が残っていたっけ?」

 向こうで他の生活班のメンバーたちと新しい作物の苗を植えているバオ。水田にしているため、手足を泥だらけにしながら笑顔が向けられる。

「えっと、確か先日狩ったボアの肉があったはずだよ。」

 浄化によって周辺の森も活性化し、野生で生きていたビッグボアも良い餌を食べて大きくおいしくなっている。それをナーベたちと一緒に狩りに出かけ、5匹のビッグボアを仕留めて来たのだった。

「それじゃそれを焼いて…、あぁそう言えばグア鳥の卵があったよね。それと麦の粉で塗して脂で揚げちゃおっか。ワオちゃん好きだよね。」

 【グア鳥】とは体長1m50cmほどの鳥で、飛ぶと言うより跳ねる二足歩行の鳥である。「グアグアッグアー」と鳴く事からグア鳥と名付けられ、繁殖力が高く一度に多くの卵を産み落とす。その肉にしても美味で、周辺で生息しているために重宝している。

「ボアフライですか!ちょーおいちぃーものですよ。」

 大きな瞳をキラキラさせてワオリが喜びの声をあげた。これで夜のメインは決定だ。

「それじゃ、付け合せとかは貯蔵庫を見てからにしよっかな。よしっそれじゃみんな今日の分をがんばって終わらせちゃおう。」

「「「おーー」」」

 元気な返事が青空の下で響き渡った。


 そんな平和なライディンの町だが、町の外では度々ゴブリンたちが襲い掛かって来ていたのだった。町は神樹の結界によって侵入を阻んでいるが、外で食材や木材を集める場所には結界が届いていない。いずれは結界の幅を広げる事も計画しているが、今はまだ調査や開発の為にそのままである。そこにゴブリンが襲撃に来るのだ。

「防御班前へ。攻撃班は左右から各個撃破せよ!」

 パラヤの指揮に大きな盾を構えた防御班のメンバーが前に出る。攻めて来るゴブリンの数は20体。防衛班は6名であるが、正面からの突撃に対して十分防ぐだけの技量を身に付けている。等間隔で大盾を構え、片方の腕で剣や槌などを握りしめている。

 やがてゴブリンが跳び掛かってくる。しかし大盾によって防がれると、その隙に武器で撃ち倒されて絶命していく。防御班の後ろでは整備班のメンバーが武器を抜いて構えている。万が一抜けて来たゴブリンがいた場合の対応だ。そんな彼らの足下には束ねた木が並んでいる。切り倒してこれから運ぶ予定だ。そこには巨人族もいるのだが、下手に彼らが戦うと周囲の木が薙ぎ倒され、せっかくの素材なども台無しになってしまう恐れがあることから、ここでの戦闘は避けている。

「むぅぅ、戦いたいが仕方ない。」

 その巨人『エルジオ』は呟いた。本来戦いとなれば真っ先に向かうのが巨人族だ。戦いで己を鍛え、勝利で自らの存在意義を示す。そんな巨人族が大人しく傍観するのは、既に先ほど挙げた事をした巨人がいるからだ。巨人族の勇者と自ら誇り、見境なくゴブリンを殲滅したのは良かったが、周囲の木や土地を荒らした事でナッチョンから厳しいお叱りを受けた彼のせいである。

「もしも抜けて来た時はお願いしますね。」

 そんな巨人にパラヤが頼んだ。その言葉にエルジオはにんまりと笑みを浮かべて首肯する。

 その間に攻撃班の6名がゴブリンたちの左右から挟撃する。既に正面で足止めされており、止まったゴブリンの隙を突くのは容易い作業だった。

 僅かな時間でゴブリンたちを殲滅し、再び作業班は木材採取を再開した。

「出番はなかった…。」

 残念がるエルジオだが、すぐに木材の運搬を頼まれて丸太1本を担ぎ上げる。

「また近いうちに戦う時がある。それまで待ってくれ。」

 背中越しに語りかけるパラヤ。そう、今こうして町をつくる一方で自分たちの陣形練度を高める理由は、来たる戦いへの準備なのだ。

 このライディンを奪還した時、最後に現れた武者の姿をした悪魔。ブラングチュールという青い武者姿の悪魔と赤い装束の悪魔。

 たった2体であるが、あの時殺到していた悪魔たちを圧倒するほどの魔力を備えていた。特に赤い装束の悪魔は姿が見えない。気配を気取らせないまま接近されたら対処などできるはずがない。

 ならばその戦いのときまでに、自分たちは鍛えておくことだ。それが無きダンガから戦闘隊長を継いだパラヤの責任である。

 そう思いながら周囲の警戒を指示し、その日の作業は滞りなく終了したのだった。


 それぞれが役目を熟す中、ゼフィルートは東へと向かっていた。共をするのは黒き翼を持つヤーグ。二人はライディンから東へ向かい、海を越えて偵察に向かっていた。

 ガーゴイルによって翼を傷つけられたヤーグであったが、神樹の下でウミミンの癒しの術を受ける事によりその傷は綺麗に消えた。

「そんな…、体力の回復や止血は出来ても、損傷した傷が治るなんて!」

  誰しもが知ってるこの世界の摂理として、失われた身体の箇所などは魔法で修復できないとされている。そうするために医者という職業があり、悪魔王復活の際に多くの医者が亡くなり、ライディンにいた医者もまた戦闘に巻き込まれていなくなっていた。

 故にユズナの薬は重宝され、完全回復とはいかないが、瀕死の状態でも生きようとする気持ちがあれば死ぬことはなかった。自然治癒力を高める効果があるため、切り傷やかすり傷などであれば治ってしまうものの、大きく損傷した箇所は元に戻ることは出来ない。

 だから翼を焼かれ、穴まで開いたことからヤーグは二度と偵察出来ない物だと諦めていた。

 それなのにドルイドであるウミミンは術式を施すことでその翼を直してしまったのだ。

「ウミミだけじゃ無理だけど、この神樹がすごい力を持ってるから、それを分けて貰って治ったんだよ。」

 治療を終えたヤーグや、それを見ていた皆を前にしてウミミンは説明した。

「只これはある程度の時間内じゃないと復活出来ないからね。これもあくまで自然治癒力を増幅させてるから、古い傷などは体がその状態で馴染んでしまっていたら無理だと覚えていてね。」

 古傷で悩む者は多い。悪魔王復活の際に深手を負った者もいる。しかしもうそれから月日は経ち、それを乗り越えて鍛えて来た者たちだ。残念という気持ちは拭えずとも、しっかりと鍛えて来た自分の身体に誇りを持てたようだった。

「それじゃヤーグと共に東の状況を見て来る。」

 早速ゼフィルートが提案した。その提案は確かこの向こうの地域にはダークエルフの集落があったはずだ。それ以外にも、生き残っているヒトたちがいるかもしれない。だからそう言ったヒト達の確認と、少しでも仲間を増やす為の勧誘を行いたいという事だった。

 それを聞いて我も私もと着いて行こうとする者たちが手を挙げたが、ゼフィルートはその一切を却下した。

「ぞろぞろと向かって、町の防衛を疎かにする訳にはいかない。特にワオリ、町がこれからというのにリーダーがいないでどうするんだ。」

 真っ先に手を挙げたワオリだったため、指摘を受けて「そうでした」と今更ながら自分の立場を改めていた。

「ユズナとウミミンはここでワオリのサポートを頼む。あとの者たちは町の発展に力を注いでほしい。」

 行きたそうにするのは山々だが、どちらかといえば町が大事である。だからそれぞれが頷きで返事した。

「それじゃ、ヤーグ君は大丈夫なの?」

 ユズナの問いかけにゼフィルートは首肯する。

「俺とヤーグで移動するのが早いと思った。もしも緊急があればヤーグを向かわせられる。戦闘になっても問題は無いだろう。」

 ナチュラルフロンティアでゼフィルートに勝てる者はいない。そして移動速度などで言えばヤーグより早く遠距離を移動できる者もいなかった。

「…分かったわ。でもくれぐれも気を付けて。」

 ユズナが心配そうに告げる。それを微笑みで返したゼフィルートは、心配ないとばかりにその肩に手を「ポンポン」と二度置いた。


お読み頂きありがとうございます。


いよいよライディンも復興させるようになるのですが、その前にこのライディンが多種族共同体になった立役者であるレイラにスポットを当ててみました。


今回、彼女は海賊という立場を捨てて、ナチュラルフロンティアに仲間入りしました。

以前このあとがきで少し触れましたが、海賊は彼女にとって人生そのものであり大事なものです。

だけど代わり行く時代や世界の中で何を大事にすべきか?

その疑問に対し、彼女にとって仲間が一番大事なのです。

そうした辺りを感じてもらえればと思います。


同時に仲間たちを一つにするためという事で、象徴となる旗を用意しました。

なにぶん絵柄の構想はあるのですが、私自身絵心が無いので何かの機会にチャレンジしてみようと思います。


あと、次回からゼフィルートとヤーグが仲間探しに出ます。

はたしてダークエルフの集落は残っているのか?そして生き残ったヒトもいるのか?

そこはまた次回以降にお楽しみ頂ければと思います。


少し時間がかかるかもですが、出来る限り早く次回を書きあげようと思います。

それまで少しお時間を下さいませ。


いよいよ拠点を入手したワオリたちのこれからも、どうぞよろしくお願いします。

それではまた次回まで。

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