prologue*降ってくる
「・・・・・。」
いつものように過ごすはずの日常。
それはとある事情で打ち砕かれた。
「み・・・・道に迷ったー!」
「理由はあるか?」
「・・・・通い慣れた道で迷いました。」
そんなこんなで僕―柑咲スダチ(※女)―は友人にボコられていた。
「うぅ・・・殴るなよ!沙芽!」
一番殴ったのは結谷沙芽(※男)である。
そんな非日常が繰り広げられている、紅烏学園は実は男子校。
僕は女だと言うことを秘密にして通っている。
「でも〜めずらしいよね〜会長が遅れるなんてっ!」
そう言うのは唯一自分を会長と呼ぶ空坂透である。
会長・・・・・そう自分は生徒会長。
ただ一人の女子=この学校の頂点=秘密が隠しにくい人
である。
「ねぇ!会長!何で迷うの?」
「そうだよねぇ?何で?」
「えー・・・ちょっと分からないんだけどー!」
適当にごまかす。
本当は家が森の中にあるからいつも迷ってるんだけど・・・
いつもは早く家を出るから大丈夫。
今日は・・・男装にてまどった。
言えない。
「でもさー沙芽!透!」
彼は弱小美術部員(ただ一人)で、超オタクで暗いでもイケメンな見境信長。
「人には言えない趣味があるんだよきっとスダッチには!」
嫌なフォローだな!
「あーやっぱ?」
「そーか!」
納得すんな!
ココにいるのはみんな紅烏学園の生徒会、紅学会の一員。
このエリートな紅烏学園の中でも特にエリート集団なのだ。
そのなかでも僕が一番上ってワケ!
ネクタイに付いている紅烏のシンボルマークが自慢!
(ちなみに信長作!)
そんな集団である。
「あーなんかふってこんかな!」
小さすぎて紹介するの忘れてた!
彼女は血戦景である。
名前の通り小さい。
と、彼女が呟いて三秒後くらいのことだった。
「うぉぉぉぉ!」
何か降ってきた。
それも、人。