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掌編小説集3 (101話~150話)

博物館で

作者: 蹴沢缶九郎

生物の剥製や化石、標本が展示されている博物館にやってきた男は、係員の説明を聞きながら展示物を一つ一つ見て回る。男はとある展示物の前で足を止めた。


「凄いな、こんな大きな生き物が本当にいたんですね。」


「はい、これは恐竜、ティラノサウルスという名で、他の生物を補食する非常にどう猛な生き物だったようです。」


「それは怖いな。僕はこいつがいた時代に産まれなくて良かったですよ。」


と冗談まじりに言った。


続けて隣のフロアに移動した男は、そこに展示されていた剥製を見て悲鳴を上げた。


「うわ!! なんだこの気持ち悪い生物は!? なんて醜い姿をしているんだ。この醜い生物も実在したんですか?」


「はい、実在しました。これは人間という生物で、相当高い知能を持っていたようです…。詳しい原因は分かっていませんが、今から数千万年前、自らの手によって絶滅したと考えられています。」


「高い知能を持ちながら絶滅してしまったのか…。不思議な話だ…。」


男は感慨深げに言うと、再び人間の剥製を六つある目で見つめたのだった。

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