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少女

オークションを移動して闇夜に紛れながら屋根の上を忍者(隣に本物)みたいに飛び走る。隣の奴はアクロバティックな動きを偶にして無駄な動きがあるようでとても繊細で技術的テクニカルな動きをしている。


「それにしても、豪。お前今異世界で超有名人だぞ。『国滅の覇者』って呼ばれているし」


「何だその中二ネームは背中が痒くなりそうな名前だな」


「『覇者』っていうのは敬意を表す称号の事だが豪の場合は恐怖の象徴として全ての国がそう呼ばれていて、あと『覇者』とは各国が会議で勝手に決めた最強の冒険者、騎士、傭兵、魔法使い、剣士、犯罪者などなどが国が代表して掲げられる者達だ」


「戦争とかに戸籍や経歴は関係ないってか、だが何で俺が入る?」


「さっきも言ったが『覇者』は国が代表して発表される。簡単に言えば「俺の国には『覇者』が居るんだぞ」と言っている訳だ。だが、豪お前はどこの国にも所属していないお前が例え『勇者』達がいる国でもだ。小国を一瞬で滅ぼした男を手懐ける為に『覇者』と名が付いた」


「この国の王は最初から手懐けようとは思わなかったらしいな。試しに言ってみるかって感じだったからな」


「さて、着いたな」


「壁の目の前じゃねぇか。まさか?」


「この上で話そうぜ。渡す物もある」


「了解やれやれ。この身体まだ加減がわからねぇのに」


「先に行ってる」


そう言って屋根から飛び降り、地面を颯爽に走り壁が目前に立った瞬間、壁に足を付け重力に逆らうように壁を走る。正にThe忍者の壁走り。


さて無駄にある魔力を使ってやるかね。魔力を外に出すイメージを足の裏と掌に集中してそれを思いっきり魔力を排出!


ブオッと音がなり身体が中に浮くがそう簡単に最初から出来るはずもなく魔力排出の調整が余り上手く行かなかったが数分してコツを掴み壁の上に向かう。上には既にあいつが居た。


「よう、遅かったな」


「壁走りをしても良かったんだがそれじゃ詰まらんからな」


「そのスキルというより荒技だな」


「当たり前だ。数分で簡単に完璧に習得するほど俺は天才じゃない」


「数分で出来るとか充分に凄いんだがな」


「お前も忍び最強の風魔小太郎の名を継ぐ者だろ?」


「その名で呼ばないでくれ。何時も通り名前で呼んでくれ」


「そうだな、仁。あと、お前異世界こっちに来てどれくらいたってる?」


「大体てきに言うと半年前だな。西園寺未月と大神大和は一年位前から、迷宮都市で冒険者稼業をしているぜ。2人共修行とかと言って短期間で回りの冒険者達のトップに光臨。東清史郎と秋山涼音は帝国の方で兵器開発中だ」


「取りあえず、元気みたいだな」


少し安心するように顔を上に向け溜め息を一息出す


「東から豪に渡せと言われた物だ」


前から小さな袋を差し出してくる仁に掌を出して受け取る


「なんだこれ?」


「魔法袋だ。そん中に色々と今後必要な物が入ってあるから後は頑張ってくれよ。じゃあな!!」


と言って壁から水平に落ちていった仁を上から見下ろして


「あの野郎、逃げやがったな」



呟いた豪の後ろにはボロボロの布切れだけを着た小さな女の子が1人立っていた。豪は後ろを振り向かず


「お嬢さん、何でこんなとこに居るのかな?」


「……ン」


「何だって?」


「ゴ…ハンチョ…ウダイ!」


小さな口の中の犬歯が尖っている歯が豪に牙を剥いた














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