プロローグ
いつも通りの登校
いつも通りの学校
いつも通りの教室
いつも通りのHR
ピンポンパンポーン
『全学園生徒は速みやかに体育館に集まって下い。繰り返します。生徒は速やかに体育館に集まって下さい。』
担任は知らないらしいな。分かりやすい表情で驚いている。それを見たクラスメート達は先生の報告を忘れたと思い安堵の表情に戻り体育館に移動する。
俺は疑問に思いながらも体育館に向かいながら考える。
確か今日は特に何の行事も無い筈。俺が使う情報網では特に何の異常も無かった筈。生徒が問題事を起こした集会ではないと断定する。考えている間に体育館に到着してクラスの列の順番に並び集会が始まるのを待っている。
周りの生徒はガヤガヤしながら昨日のテレビの話しやゲームの話し何かをしている。そうやっている間に先生達が集まりだし。
『皆さん、静かにしなさい。』
その声で一瞬、生徒は話しを止めたが今度は周りからクスクスと笑いを堪えている声が聞てくる。今さっき話たのはこの学校ではほぼ誰もが知っている。この学校の教頭先生であり裏では頭の天辺が綺麗に円く禿げているからザビエルと呼ばれている。本人はそのニックネームを知らない。
『先ほど、ありました。放送は誰かの悪質なイタズラであります。誰かがこの学園生徒がやったって言うことは本当に残念「どーも、僕がさっき放送で呼びかけた犯人は僕だよー」』
ザビエルの後ろから現れた男。比喩とかの表現とかではなく本当にザビエルの背後から現れたまるで瞬間移動みたいに現れ。
「何なんだね!?君は内の学園の生徒じゃないようだな。どこから現れたんだ!!」
ザビエルが礼儀正しく現れた不審者に注意をした。そして、その不審者は。
「五月蝿いな、君達はいらないから帰って良いよ。」
指パッチンをしたら先生達が消えた。それに乗じて生徒等は大混乱。我、先にと出口に逃げる。俺は混乱に巻き込まれないように体育館の端に避難をする。
「おい、出口が開かないぞ!!」
肉体に自慢がありそうな奴らが頑張っても開きそうに無い。
「貴方は何なんですか?私達に何をさせる気ですか?」
今、あの男に話しかけている女子生徒はこの学園の生徒会長白鷺茉莉。世界に名を轟かせる白鷺財閥の社長の一人娘でありこの学園の成績はテストは常にトップを走り武道にも手をかけており語尾に『道』とついている物は段持ちの性格も良しの文武両道の超完璧お嬢様である。
「簡単なことだよ。君達には今から異世界に転生して貰いたいと思いまーす。あと、拒否権は無いからね」
「なっ!?ふざけないでください!!」
「あっ、僕の説明を忘れてた。僕は神様。有りとあらゆる神の中のトップの神だよ。」
「あなたがもしかしたら神だとしましょう。私達生徒に何をさせたいんですか?」
「さっきも言ったけど君達には異世界に行ってもらいまーす。その世界は俗に言う剣と魔法の世界でドラゴンなどの魔物も存在する。君達の世界にあるRPGゲームみたいな世界だよ。この中の数人は勇者として召喚されるから頑張ってねー」
最後に俺を見て笑っていた。そう、思った瞬間俺の視界が真っ黒に変わり気を失った。