車内にて
機関車に飛び乗ったカモメと塚本…
カモメが抱え込む太田を見て
真弓が悲鳴をあげた。
その悲鳴には動じず
塚本が叫ぶ。
『片桐さん!!
状況の説明は後だ!!
早くドアを閉めてくれ!!』
急かす塚本の叫びに反応して片桐が運転席に飛び込みドアのスイッチを入れた。
プシュー
とエアの音と供にガタンと音を立ててドアが閉まる。
『どうしたんですか?
その…太田さんの怪我は?』
『野犬に襲われました。』と塚本が答えた。
『高橋さん!迂闊に触らないで下さい。
野犬には寄生虫やウィルスを持っている可能性があります。
傷の割には出血が少ないみたいです。
暫くは様子を見ましょう?』
背負った太田を床に寝かせながら
『白石さん…流石ですね…ですから私と太田さんは
皆さんに近付く事が躊躇われます。
野犬達はしつこいですよ
中々諦めないでしょう…
何か対策をたてなければ
いけないでしょうが…』
塚本はその間にも
ろ過した水をコッフェルに注ぎ
キャンプ用の携帯コンロに火を着けて上に乗せる。
『翼くん…もうすぐ沸騰すれば水分を口に入れられるぞ』
しかし…翼は緊張と…
血だらけの太田にショックを受けたのか
微かに震えながら
小さく頷くだけだった。
夕日も沈み闇が押し寄せて来る。
閉めきった車内は蒸し暑く徐々にみんなの体力を
奪っていった。
『皆さん…この機関車も
周りを取り囲まれたみたいですね。
何があっても私達を狩りの対象から外さないみたいですよ』
『何か野犬を追い払う手立てがあるんですか?』
とカモメに中村が訪ねる。
『無いわけではありませんが…
我々は台紙な物を失うかも知れません。
次回をお楽しみに




