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2話目 突然の任務

えーと、途中から見るアニメのように分かりづらい話かと思います…。すいません。

ほぼ全てに設定、ストーリーをつけているのでわからないところはそのうち出て来ます。二話目もわからない機関の名前が出て来ますが、こいつらの上層部なんだろうなぁ程度で考えておいて下さい。

「こんなところですかね。まーさすが残鬼だわ。一匹残らずだなぁ」



 病院内の診療イスに俺は腰をかけ、周りに死霊の気配が全くないのを確認する。



「結局、最初に出てきたのがほとんどだったのかよ……。別に残鬼の力借りなくても俺の銃で十分だったとか……。」



「杏子飴ごくろーさん。毎度長野の名産地までよく行くよ。」



「うるせー!ユウキ、お前敵の気配読めるんだったら教えてくれたっていいだろっ!」



 いい年したおっさんが半ベソかくなよ…

 まぁ東京~長野間を杏子飴の為だけにトンボ帰りじゃ泣きたくもなるか…



「これ、ユウキ!セイジを泣かすでない!人を泣かすなど人徳に反する行為をしているようならもう力など貸してやらんぞ!」


 残鬼がまた柄から出てきて俺の頭の上であぐらをかきながらプカプカしている。



「あー。残鬼さんが杏子飴あきらめれば泣き止むと思いますよ。」



 残鬼さんは相変わらずプカプカしていたけれど、その一瞬プカプカの上下運動も止まる程の硬直化が起こった。



「……。セイジ!ベソベソするでない!男であろうが!」



「え、ひどっ。」



 セイジは顔を上げた。その顔は唖然としていた。数々の思考が交錯した中、人徳よりも杏子飴が勝ったようだ。



「じゃーな!おっさん。俺は帰るぜ。」



「ま、待て!ユウキ!スキーとかしたくないか?」



「もう5月だよ。長野いてらー。」



 俺は半ベソかいているおっさんを後にホクホク顔の残鬼と病院を後にする。



「えーと。今日のが15体だから45万。」



「妹さん、良くなるといいのう。」



 そう呟いた残鬼を俺は睨み付ける。

 どの口がいいやがる…。



「う、あ、あぁ…。すまない。今のは配慮に欠けた。許してくれ。」



 残鬼は俺の殺気立った眼光に気付くと残鬼は申し訳なさそうな、虫のいどころの悪そうな顔をして謝る。


 残鬼を責めたところでどうしようもないのはわかっていたが、つい睨んでしまう。



「はぁ…。」



 自己嫌悪からなのか、自然と溜め息が出てしまった。



「……。ま、まぁあれだな!溜め息は良くないぞユウキ。一回する毎に幸せが逃げていってしまうからな。」



「そうだなぁ…。」



 俺はスクーターのストッパーを上げ、俺の機嫌を取ろうとあたふたするちっこい精霊と一緒に帰った。



―翌日―



 午後4時。俺は学校が終わり、スクーターで新宿の北、新大久保の一歩手前あたりにある俺達の事務所へと向かった。この事務所…雑居ビルの四階にあるのだが、いいところと言うと立地くらいなものでかなりボロい。冷暖房は無いわコンロは無いわトイレは無いわで依頼人をもてなす様なことは一切出来ない。まぁする気も無いけど…。

 おっさんが言うには元は霊がついてて家賃が安かったから借りたらしい。もちろん霊はすでに退治済み。家賃は変わらず。



 俺は事務所のドアを開ける。



 誰もいないか。



 俺はテーブルにコンビニで買ってきたおにぎりなどが入ったビニール袋を置き、ソファーにドカッと寝そべり、そのまま寝た。




「ユ………キ……」



 あぁ、うるさいのが来たな。

 そう思って体を起こす。



「あ、起きた?」



「んだよ。うるせーなぁ。」



 予想通りサキだった。俺の買って来たおにぎりを勝手に食べている。

 この食いしん坊JKめ…。まぁいいや。そんなに腹減って無かったし。それよりも眠い。寝よう…。



「ちょ、ちょっと!寝直さないでよ!セイジは?」



「おっさんなら長野だよ。」



「長野!?」



「そ、長野。おやすみ」



「あぁまた残鬼のせいなのね…。ってちょっと今日の依頼どうするの?」



「さぁね。夜には帰ってくるんじゃないの?」



 本当に帰って来ればいいけど…

 サキは不安そうにあたふたしている。俺はサキがうるさいながらも睡魔には勝てず、何も言わずに再び眠りにつこうとするが……。



 バンッと勢いよく事務所の扉が開かれセイジが入って来た。それと同時に刀から残鬼が出てくる。


「セイジ飴!飴!」



「すまない。残鬼。また今度で頼む。」



 いつになく神経質なセイジの声に俺はのっそりと身体を起こす。



「約束を破るとはどういうことじゃ!私はもの凄く楽しみにしていたのじゃぞ!」



「残鬼。飴なら俺が買ってやるからこっちこい。」



 俺はセイジの前でプリプリと怒っている残鬼をセイジから離してやる。

 残鬼は

 お前の飴は辛いからいやじゃ!

 とかなんとかうるさかったので口を塞いでおく。


「んで、なんかあったの?」



 セイジは声には出さないがすまないという顔を一瞬してみせる



「今日の依頼は後日に持ち越すことにした。で、変わりの特殊任務だ。」



「依頼。じゃなくて任務なのね。」


 サキは壁に立てかけておいたスノーボードほどの長さの白い棒状の袋を手に取る。



「IWか…」



 面倒だな…。



「ご明察の通り。午後8時に新宿南口らしい。」



「あと1時間しかないじゃない!」



「これはまた…。都市機能がマヒするな…」



「しかも…急なことで人払いが出来ないらしい。出来るだけ内密にとのことだ」



「無茶苦茶だ。新宿南口で内密にだって?頭おかしいんじゃねーの!?」



「て…敵は?どんなやつなの?」



「不明だ。IWの方も今大混乱している」


 三人の間に沈黙が流れる。



「何か問題でもあるのか?」



 気付くと俺は残鬼から手を離してしまっていた。

 残鬼はよくわかっていないようなので、俺が残鬼にわかるように残鬼が今ハマっているものに例えて説明する。



「そうだなぁ。仮面ライダーが大勢の人の前で変身しようとしてるくらい危険なことだなぁ」



「大事ではないか!!」



 そのやり取りにセイジとサキは肩の力が抜けたようだった。



「まぁやってみないとわかんないしね。あんまり期待は出来ないけど、後処理はIWに任せちゃえばいーや。」



「そうだな。よし!じゃあお上の機嫌を取るためにも、R&R事務所メンバー出撃しますか。」



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