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17話 ベビィルナール

16話の続きです。間が空いて申し訳ないですが良ければ呼んでみてください。もし、矛盾等ありましたら教えてもらえるとありごたいです。

朝が来た、この世界に来て今日で4日目だ。

昨日、夜に考えていたらいつの間にか、寝落ちしてしまったようだ。


ゔっ…


今日も窓から差し込んでくる光が眩しい。

寝転んだまま右手を目の前に持ってきて光から目を隠す。

あまりにも眩しいので、すぐさまベッドから起き上がろうとした。

敷き布団の上に手を置いて体重かけたその時…


痛っ!


何か硬いものがちょうど置いた左手の下にあったみたいで(てのひら)がジンジンと痛みを感じる。

手を避けてみると、魔力箱が箱の形になって転がっていた。

今まで起動してから龍の形のままで箱の形にはなっていなかったので壊れていないか心配になった。


どうしたんだろうか…

昨日の夜から様子がおかしい。

壊れたのか?


調子を見る為に昨日の夜に入れていたリンゴを取り出してみる。

普通にリンゴを取り出せることが出来た。

次は入れてみる。

これも普通に入るみたいだ。

壊れては無さそうだけど少し心配だ。

意思疎通が出来たらいいんだけどなかなかそうもいかない。

こう言う時は何か知ってそうなパンクさんに相談するのが一番だ。

後で聞きに行ってもいいかもしれない。

ついでに服もそろそろ買いたい。

今はまだ少し臭いぐらいだけど、それでも気になる。

そういえば、ベビィルナールはどこ行ったんだろうか…


机の上を見ると、二郎が寝ている横でベビィルナールが一緒に並んで寝ていた。

それを見ているだけで癒される。


ベビィルナールは昨日の夜、机の上で駆け回ってたけど俺が寝落ちしたせいでその後何があったのか分からないので心配だ。

たぶん、疲れ切って寝たんだと思いたい。

まぁ、これだけ気持ち良さそうに寝ているのでそっとしておく事にした。


少し匂う服とズボンを着て魔力箱をズボンのポケットに入れて一階の食堂に向かった。

食堂に入ると、昨日泊まっていた人達で賑やかだった。

厨房には、女将さんが朝食を作るのに忙しそうにしている。

すると、こっちに気付いた。

「オウガじゃないか、おはよう!」

「おはようございます。」

「少し座って待っててくれるかい?今忙しくてね、後で持って行くから。」

そう言うと、作っていた料理を待っていた客のテーブルに持って行った。


女将さん今日も忙しそうだ。

席に座って待つ事にする。


少し待っていると、女将さんがお皿の上に何やら鳥の丸焼きと野菜スープを乗せて持ってきた。

「待たせたね、今日はドングリドリのモーニングセットだよ。」

そう言って、女将さんは机の上に置いてくれた。


鳥の丸焼きは子供の顔ぐらいの大きさで中々のボリュームだった。

見た目からして朝食にこれは少しきついかもしれない。

しかし、丸く焼き上がった上に香草と香ばしい肉の匂いが鼻に入ってくると朝から食欲がそそられる。

一口、口に入れてみる。

すると、噛めば噛むほど口の中で肉汁が溢れ出した。


これは美味いっ!


次から次へと手が勝手に口ヘ運んでいく。

気付いたらいつの間にかドングリドリは骨だけになっていた。

残りの野菜スープも美味しく飲み干して、食堂を出る時に女将さんにお礼を言った。


「今日も美味しかったです。ご馳走様でした!」

「そうかい、それは良かったよ。気をつけて行ってきなっ!」


食堂を後にして部屋に戻る。


部屋の前まで来ると、何やら部屋から小さな物音が聞こえてきた。

何だ?と思って扉に耳を傾ける。


ドンッ!………、ドンッ!………、ドンッ!………


一定の間隔で小さな鈍い音がする。

自分の部屋で何が起きてるのか確認する為に恐る恐る扉を開けた。

部屋に入ると、ベビィルナールが部屋中を駆け回って壁にタックルしている。

小さい体で一生懸命体当たりする姿は可愛かった。

しかし、この小さい体で壁にぶつかった衝撃の音が明らかにおかしい。

どこにそんな鉛をぶつけている様な音が出せるんだろうか。

このまま続けられても迷惑になるのでやめてもらおうと近づこうとした。

その気配を感じ取ったのかベビィルナールはこっちを向く。

そして俺を見るなり、くぅ〜と鳴いて胸に突っ込んできた。

飛び込んできたベビィルナールをしっかり落ちないように抱えて背中を撫でた。

撫でられると気持ちよさそうな表情をしている。

主人が誰か分かってるみたいだ。

二郎の方を見ると、机の上でいつものようにいびきをかいて寝ていた。


相変わらずだ…


さて、今日の予定を確認しよう。

朝から冒険者組合に行ってシェリルと依頼を受ける約束をしている。

その後は、パンクさんに魔力箱の事を聞きに行ってついでに何処か服買う場所を教えてもらうって買うまでが今日の予定だ。


はぁ〜、今日も忙しい1日になりそうだ。


冒険者組合に向かう為に二郎を肩に乗せて、ベビィルナールを反対の肩に乗せる。

すると、ベビィルナールは肩から頭にジャンプしてくぅ〜と鳴いた。

頭に乗るのが良いみたいだ。

それにしても、ベビィルナールって呼ぶのは長いから愛称を付けることにした。

頭にいるベビィルナールを両手で掴んで目の前に持ってくる。


「なぁ、お前の名前を決めたいんだけどこれが良いと思ったら鳴いてくれるか?」


くぅ?


なんか分かって無さそうな鳴き方だな…

まぁ、いいか。

適当に名前を呼んで良い反応をした名前に決めるか。

とりあえず、候補の名前を言ってみる。


「ベビィ」


これは何も反応ないから駄目だな。


「ルナール」


これも駄目みたいだ。


「ルナ」

くぅ〜〜〜ん!


今までにない良い反応で鳴いた。


「これからお前はルナだ!よろしくな!」


くぅ〜


すると、ルナは頭にジャンプした。

やっぱり、頭が気に入ったようだ。

宿屋を出て、早速冒険者組合に向かう。


シェリルはもういるんだろうか。

居たら遅いとか言われないだろうか。

何の依頼を受けるんだろうか等、頭の中で()ぎる。

それに、未だに時計をこの世界で見た事がない。

もしかしたら、この世界に時間を見るという概念がないのかもしれない。

そうだとしたら、時計を見る習慣のある世界からやって来た俺は過ごしにくい事になる。

時間に関してはまた今日、シェリルに聞いてみる事にしよう。


そして、冒険者組合に着いた。

中に入ると、左の壁にある依頼書のボードに人が数人群がっていた。

その中にはシェリルの姿もあった。

すると、シェリルは依頼書取ってこっちに向かって来た。


「はい、これ!ってその子どうしたの?」

依頼書を出して見せてくると同時にルナに気付いた。

「昨日の夜、卵から孵ったから今日魔物登録しようと思って連れてきたんだよ。」

「そうなんだ。凄く可愛い。後で触らせてくれないかな?」

「ルナが良かったらいいよ。」

「その子、ルナちゃんって言うんだ。ルナちゃーん、お姉ちゃんに撫でさせてくれるかな?」

「くぅ〜」

「いいってさ。」

「ほんとに?後で触らせてもらおうっと。それで、その依頼はどう?」


渡された依頼書の内容を見ると、岩猿(ロックマンキー)10匹討伐、報酬金2000f、討伐証明10匹分の全身又は尾と書かれていた。


「岩猿?」

「そう、この岩猿の討伐依頼いいでしょ?私が前衛で抑えるから貴方が後衛で魔法を撃ってくれれば岩猿の習性なら2人でも討伐出来ると思って。」

「岩猿って初めてなんだけど、どんな習性を持ってるの?」

「そういえば、違う国から来たって言ってたっけ。岩猿はね、群れで行動はするけど敵と戦う時は相手の人数と合わせて戦うんだよ。」

「そうなんだ。それってこっちが2人だからシェリルが2匹を抑えるってこと?」

「そうなるね。」

「それって大丈夫なの?」

「それくらい少しの間なら大丈夫だと思うけど、オウガが魔法で早めに倒してくれるのを信じてるから。」


何で昨日会ったばかりのやつを信じれるんだろう…

俺なら絶対無理だけど、そこがこの子のいい所の一つなのかもしれない。


「ちなみに岩猿ってどこにいるの?」

「ここら辺だと、鬼山(カンキザン)が近いかな。」


鬼山って何処かで聞いた様な・・・

何処だったかな。

シェリルに聞いてみる。


「鬼山って有名なやつ何かあったっけ?」

「えっ?どうしたの?」

「いや、何処かで鬼山を聞いた事あった気がして。」

「まぁ、一番有名なのはオーガがいる事ぐらいだけど。」

「そうだ、オーガか!宿屋に行く途中に聞いた事あったよ。」

「確かにオーガの宿だもんね。それで、この依頼で大丈夫?」

「俺は大丈夫だよ。」


シェリルと一緒に受付に向かった。




読んで頂きありがとうございます。

次回の投稿も仕事の都合上、合間で書き続けるので何日後になるか分かりませんがよければブックマークを登録してお待ち頂けると嬉しいです。

そして、また読んでもらえるとありがたいです。

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