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勇者はいる、主人公はいない  作者: 虹鳥
プロローグ・王都セカンドルト

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32/58

安らぎはある、魔法について聞く

今回は戦いの後の幕間のような回です

戦闘を終えた勇者には休息も必要である

王都に戻った後に王城に入るとすぐに食事になった

味は濃いけど、疲れた体には染み渡るような美味しさがした

以前休暇の時に品子さんと蜜巳さんのクッキーを食べた時にも思ったけど、現実世界でしないような戦闘などの半端ない運動を行った後の濃い味の飯は非常においしく感じる、体がそれほどまでに栄養を欲しがっていたのが身に染みるように理解できた

実質、昼飯と晩飯を一緒に食べたと言う感じではあったけど

本当に美味しかった


カイザムさんを筆頭に感謝の言葉を告げられて、ガリウスからもナリアン先生からも改めて感謝の言葉を告げられた

食べている時は一種の祝賀会のような雰囲気もあったが………それでも王様は現れることは無かった

カイザムさんに王様のことについて聞いたけど、微妙な顔をしながら………


「申し訳ございません!現在も会わせられません!」

「そうですか……でしたら、1つお願いがあります」

「…できる事でしたら」

「実は今でも王様の名前を知りません、ですが誰かを経由してではなく

王様本人から名前を直接聞きたいです、なので出来る限り本名は控えていただけますか?」

「分かりました、いつも通り私以外も大体の人達は『王様』と呼んでおりますので聞くことは無いと思います」


○○王って読んだりするのが小説でよく見た感じだけど、この世界では『王様』って呼んでいる

……らしいけど、実はこれも王様による命令で勇者に名前を呼ばれたくない…とかそういうのか?

名前を呼ぶだけで怖がるってどういったトラウマなんだろうか?


「私から、1つお願いがあるのですが」

「ハイなんでしょう?」

「勇者ソラアミセント、そんなにかしこまらなくていいですよ?

この世界に来てから何日も経っていますし、堅苦しくしなくてもいいですよ

喋り方とか、柔らかくしていいですよ?」

「………わかった、じゃあこれからもよろしくなカイザムさん」

「ええ!よろしくお願いします!」

「よおおおおっとおおおお!!」

「っ!?な……ナリアン先生!?」


食べている最中に、ナリアン先生が急に入って来た

ってなんか雰囲気がおかしいような!?


「ちょ……ナリアン神父様!?あれほど飲むなって言てったお酒を飲んだのですか!?」

「いいいじゃなーい?!国を守ったんだしさー!」


お酒を飲むと人が変わるって話を聞いた事はあるけど、こんなにも変わるなんて…ギャップで恐怖感を感じるような?

いつも聖職者というよりかは小学校の先生のような温かい雰囲気はどこへ行った!!

この世界の宗教ってお酒は飲んじゃダメとかは……いや!別に酒について言及はしてなかったじゃねえか!


「それよりもーー私だってさーいい加減にしてほしいよー」

「な、なにをですか?」

「そのことばーーーわたしも他の2人や勇者たちのように仲良く話したいーーー!!」

「あ、ああ!分かりました!じゃなくて、わかったナリアンさん!」

「ありがとーおやすみー」


おやすみ?ていった瞬間にそのまま座り込んで寝てしまった

これは寝上戸っていう物なんだろうか?

いろんな人たちが集まっているこの場で堂々と寝るのか?


「えっと、お騒がせしました」

「はぁ……」


まあ、そんなアクシデントもありながら食事は終わって

いつもの客室に戻ってきて、3人で風呂の相談をした結果

まずは俺が先に入ることになった、中世で風呂は貴重だけどファンタジー特有の魔法があれば手軽に扱える、そんな異世界で本当に良かった

長い1日が終わったような気分だ

キチンと体中を洗い流した後に綺麗な布で拭いて女性陣と交代した

そうして部屋で1人残ったけど、置いてある呼び鈴を鳴らす

少し待てば廊下側からノックの音が


「はい、お呼びでしょうか?」

「カイザムさんか?」

「はい、そうです」

「何かその……髪を染めるものってあるか?」

「はい、ありますが…何色をご所望ですか?」

「白でよろしく」

「はい、分かりました」


そう言って数分ほど待つと、カイザムさんは持ってきた

白い染料?と落とすための水桶を


「ありがとうございます」

「はい、何か困りましたらいつでもお呼びください」

「分かりました」


そう言ってカイザムさんは「失礼しました」と一礼して去って行った

いつでもと言ってはいたけど

今日は色々とあったし時間は夜だからカイザムさんもお疲れだからこれ以上呼ぶのはやめておこう

髪染めと水桶を持ってそのままドレッサーへ

一応脱衣所の所にも鏡があるけど今は女性陣が入っているから行けるわけない

鏡の前に座った俺は…うんいつも通り、だけども染めていたメッシュは薄くなっている


「このメッシュは気に入っているからちゃんと染めないとな」


別に深い理由はない、単純に「カッコいいから」という理由で染めている

薄くなった白い所に染めていく、ちょっと濃いならさっきの水桶で薄めればいい

そう考えながら黙々と髪を染めていった

女性の入浴は長いと聞くし、2人が出るまでには終わるだろう


……

……


うーむ、思った以上に時間がかかる

本来は他の髪が染まらないようにメッシュキャップとかを被るけど、それはここにはない

もしくは、異世界グラーフィアにはメッシュの文化が無いのかもしれない

どうにも余計な所まで染まってしまう

正面は終わったけど、後ろは手鏡を応用して合わせ鏡にして何とかしようとするけど片手になるからやりにくい……うむむ


「はぁー暖かかったー」

「はい………お風呂があって良かったです…………ん?」

「千斗?何やっているの」

「あー、今ちょっとメッシュを塗ろうとしているんだ、現世にあった道具が無いからなかなかうまくいかなくてな」

「手伝ってあげるよ!何かできることある?」

「あーじゃあ、この手鏡を持っててくれるか?」

「分かったよ!」


2人が風呂から出るまで時間がかかってしまうとは、でも人手が欲しかったのは事実

品子さんが手鏡を持つことにより両手を使えるようになって、ようやく染め終わった


「うん…うん、よし!満足いったありがとう」

「どういたしましてっ!」


メッシュ染めが終わって、いつものように座っての雑談が始まる


「それにしても…………………今日はいろんなことがあって疲れました…………」

「大丈夫みーちゃん?今日はもう寝る?」

「いえ………ちょっと……起きていたいので………」

「分かったよ!」


……そういえば、聞きたいことあるんだったな


「蜜巳さん?」

「はい?どうしましたか…………千斗さん?」

「兵隊長から色々と召喚魔法について学んだんだよな?」

「うん………さっきみたいに実戦でも…………戦えるように学びました」

「なら、好奇心でなんだけど…色々と召喚魔法とテイムについて色々と聞いてもいいか?」

「いいですよ」


ずっと気になっていたこと、それは召喚魔法のこと

俺が主に扱う攻撃魔法と品子さんが使う補助魔法と回復魔法はいろんな作品で扱われることも多いしイメージもしやすく、戦闘訓練の時に色々と説明を聞いた

けど召喚魔法とテイムについては兵隊長から聞いてない

作品によって扱いが大きく変わるし、俺たちの扱う魔法と違ってイメージしにくいから詳しく聞いてみたい


「まず……テイムと召喚って…………違い分かりますか?」

「ラノベ知識だけど、召喚もといサモンは何もない空間とかから生き物を喚んで戦ったり協力したしすること

…ゴニョゴニョ…もといテイムは普通にいる魔物を操ったりして戦ったり協力したりすること

合ってるか?」

「正解です……が、テイムの前に…………なんて言ったんですか?」

「……女性相手に言いたくない言葉だ」

「えっ!?そんな感じの意味の…………言葉なの!?」

「……本来はそういう意味ではないけど、時代が変わってしまったんだ

今まで通り『テイム』と言って欲しい、決して日本語では言わないから」

「き…………気を付けてるね」

「え?どーゆー意味なの?

ポケ〇ンとかの意味じゃないの?」

「……しーちゃんは…………一旦置いとこうね!」


ちなみに実際の意味は「調教」とかそういった意味である

サーカスとかでライオンとかに芸を仕込むとかそういった意味だ

本来は決していやらしい意味なんてない


「ウォッホン!!

んで、とりあえず召喚魔法から聞いてみたいけど

何か、クリスタルみたいな媒体が必要だったり、もしくは事前に狼とかチーターとかと契約したりするのか?」

「えっと………………そういった物は必要ありません」

「そうなのか?」

「はい…………この世界の魔法はイメージでできるものですよね?」

「ああ、そうだったな」

「実を言うなら………………召喚獣は……実際の生き物ではなく………マナで作った生き物のような感じになっています」


そう来たか、召喚魔法はさっき俺の言った例のような『魔物とは違った生き物と契約を行って、戦闘時に召喚して一緒に戦う』『召喚獣によってクリスタルや宝石など違う媒体となる物を投げる』とかそんな感じに色々とある

このグラーフィアはイメージから色々と出来るからこその召喚魔法となれば、1からマナで作るって感じなんだな


「だから、蜜巳さんの召喚獣は現世にいるような外見なんだな

そういえば遠目でしか見れなかったけど、防衛線の時に兵士や傭兵の使っていた召喚獣はシルエット自体は犬っぽかったけど……よく見えなかったな」

「うん………兵隊長が使っていた召喚獣は……………口元は犬っぽいけど、目の辺りはネコ科の生き物みたいな外見してたよ……………」

「うーん、見てみたいな」

「多分……他の人に聞けば見れるかもしれないよ…………私はあまり見てないからイメージしきれなくて………………」

「ああ、わかった、傭兵とか兵士とかに誰かに聞いてみるよ」

「ねえ、みーちゃん

聞きづらいこと聞いてもいいかな?」

「どうしたの…………?」

「召喚獣って怪我とかするの?」

「もちろんするよ…………」


ステータス表記のあるタイプの異世界作品で、召喚獣を含めたパーティを組んだ場合

召喚獣のステータス表記も出てくる、大体の場合HPがゼロになったら死ぬか戻るかだ

この異世界では死んだ人は生き返ることは出来るけど、召喚獣の場合はどうだろうか?


「…死んじゃっり、とかは?」

「召喚獣は……………マナで出来ているから、怪我が限界になると…………自動的に消えちゃうの

でも………………私のマナがあれば、すぐに喚べる」

「そ、そんなんだね」

「でも………大切な仲間を………あんまり死なせたくない

この世界で他の人は……………結構軽く扱っているらしいけど……………私は大切にしていきたい

千斗さんが………死ぬことも大事にしているから」

「なんか、その言い方語弊がある気が…?

俺は死ぬことを軽く扱ってほしくない、って言いたかっただけだ」

「そうです…………ね」

「でも、召喚獣の事を『大切な仲間』って言っていて、蜜巳さんもその気持ちがあれば主人公にも勇者にでもなれるよ」

「ありがとうございます…………」

「あともう1つしつもーん」

「どうしたの…………?」

「魔物を倒したあとって、どうする?

兵隊長が言っていたけど、ちゃんと片付けないといけないんだよね?

何か、召喚獣が片付けるみたいなことも言っていたし」

「…………仲間たちにご飯もあげたいし

私が片づけるよ……」

「俺も一応、土の魔法を使うことできるから埋めることもできるよ」

「分かった!お片付けは2人に任せたよ!!」


品子さんは戦闘面での役割が多く見える

タンクにヒーラーにバッファー、それどころか豪快に大剣で俊敏にも戦えるし

それだったらサポート方面は俺と蜜巳さんで頑張ることにしよう

………ヒーラーとバッファーはサポートではないのか?まあいっか


「次はテイムについても聞きたいだけどいいか?」

「いいですよ………防衛戦では使っていませんが……何回か実践訓練でやったことあります」

「ポケ〇ンみたいな感じだよね!!」

「はい…………魔物にその………テイムの魔法を使うと………操ることができます」

「どんな魔物でもか?」

「理論上は…………そうみたいです」

「でもポ〇モンのように、相手が強いと操るの難しかったりするの?!」

「はい……………兵隊長が言うは…………何回も練習していくと……………慣れていって、強いのも……………操れるらしいです」


ゲームで言う所の熟練度みたいな感じか、同じ技を使って行くと威力がどんどん上がっていくタイプのアレ

この世界のマナはイメージが大事だから使い続ければ慣れていって、扱いが上達するだろう……俺の扱う水魔法もどんどん威力高くなるのだろうか?


「そして………一度テイムしてしまえば………召喚魔法と同じように………………その場に出したり戻したりできます…」

「扱えるようになる方法以外にテイムと召喚でほかの違いってあるのか?」

「はい……いつでも召喚をできる召喚と違って…………何体か持って行ける?のに限界があります…………兵隊長が言うには………慣れれば増えたりするらしいです」


テイムモンスターをストックできる数も熟練度が関係しているのか


「それと………テイムした魔物は……………死んだら終わりです………

正直に言いますと………防衛戦で使わなかったのは…………ちょっとそれが怖かったからです

…………それにあの魔物の姿が………まだ怖いので……うまく扱えません

それに…………この世界では…………テイムは一時的に利用するのが………一般的です」

「…そういえば、召喚魔法で蜜巳さんが扱ったのはこっちの世界の動物達

一方でこっちの世界の魔物は結構恐怖心を感じる姿をしているな

それでも戦った蜜巳さんは本当に偉いよ」

「うんうん!みーちゃんは本当に偉い!」

「うん…………ありがとう」


そういえば思い出したけど、テイムって陰湿な作品になると「人を操る」なんてこ事もできてしまうんだよな…でもそれは洗脳のような感じがして好きではない、ナリアン先生が言っていたような「自由を奪う」って感じがする

感情だけでなく体の自由を含めて操って、自分の手を汚さずに悪行をさせるようなキャラを見たことある、暗い過去があったとしても感情移入する余地は皆無なほどに嫌いだ

この世界の魔法の作りを考えると出来るとは思うがそんなところは見たくない、蜜巳さんは優しいから絶対に無いけど、蜜巳さん以外でテイム魔法を使う人の中にはそんなことをしている人がいるのかもしれない、ナリアンさん曰く人間以外に獣人とスズノネ族とムロム族の人々がいるけど誰であっても使うことは出来るかもしれないけど、絶対に使わないのがいいんだろうな


「それにみーちゃんも優しいね!魔物のことも考えていて」

「うん…………だから………実戦訓練で試しただけで今は誰もテイムしていません

…………誰か魔物をテイムしたら…………強くしていきたいです………」

「うん!私も補助魔法とかして応援するよ!!」

「ありがとう……しーちゃん」

「………」

「ねえ千斗!急に静かにしてどうしたの!!」

「わっ!

いやまあ、明日以降のことについて考えていてな」


2人が楽しく話している所に入りたくなかったというのが本音だけど


「明日?」

「明日………ですか?」

「ああ、ガリウスが言っていたけど

俺たちは『最後の仕上げ』とやらが終わってこれから勇者として王都セカンドルトを出ることになるんだろ?

その準備があると思うんだけど…具体的には何をするんだろうか?って」

「具体的……………持ち物の準備とかでしょうか?」

「千斗のライトノベル知識では何かもいつかない?」

「うーん…実を言うなら、異世界召喚作品で2人に話した陰湿な物を除いたら……」

「除いたら?」

「わりい、そもそも

真面目に冒険する異世界召喚を見たことなかったわ」


そう言うと2人はちょっとズッコケた、息ピッタリに


「ええ!逆にそうゆう普通の無いの!?」

「多分、探せばあるかもしれないけど

記憶の中では『勇者召喚されて、まじめに魔王と戦う』って言うのは本当に見たことない気がする」


陰湿なものでは追放される、それ以外では召喚主のヒロインとイチャイチャしたり

普通に「力を貸して!」で協力したりというのは見たことあるが

王に召喚されてちゃんと戦うのは見たことがない、王による召喚の時点で王側に非があることが多かったりするし


「…………そう、ですか…………」

「予想ではあるけど、どこに向かうか?とか必要なものは何か?とか

それにアミルクリスタルは力を上げるから持たされるかもしれない」

「戦ったりするし武器って持って行くのかな?いちおう借りものだし」

「借りもの…あ」


そうか…返さなきゃいけないんだな、マクスラスを

いや、普通のハルバードとして


「千斗さん………そういえば………………武器に名前を付けるほど愛着を…………つけていましたし」

「千斗、なんかすごく寂しい顔している」

「そんなに分かりやすかったか?俺の顔」

「うん………」

「とっても」

「そうか…そりゃマクスラスはこの王城の物

出かける前に返すことになるんだろうな」

「でもさ!兵隊長は優しいし、それに私たち全員武器を扱うんでしょ!

流石に素手で行くわけないじゃん!」

「そうですね…………私たち、素手での戦い方は……………………分からないですし」

「そうだな、そうだな!」


マクスラスも魔王討伐までの相棒として一緒に持って来れたらいいな

そう、明日の事について相談しているうちに睡魔が襲ってきた

今日は本当に戦った1日だった、ベットに入った後は眠りに入るのに秒もかからなかった

明日、いや明日以降はいったい何が起こるんだろう?

準備とか、武器はどうするんだろう?とかどの国へ行くんだろう…とか

そう思っている内に夢も見ずに寝に落ちて行った

ある作品をきっかけに積極的に名前を付けるようになりましたが、王様の名前に関しては書いている最初っから後出しにすることは決めていました


また、千斗達のいた現実世界では髪の色に関することは自由とさせていただきます

小説で文字だげと言われましても、髪色を含めてちゃんと外見の特徴を入れていきたいので


そして改めて言いますが、千斗は彼女の玲香がいるので

風呂上がりの蜜巳と品子に対して特に追及することはしません

ポカポカな2人の様子は読者の想像にお任せします

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