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勇者はいる、主人公はいない  作者: 虹鳥
プロローグ・王都セカンドルト

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20/58

勢いある、手加減は無い

「あっおかえりー千斗ー!」

「お帰りなさい…………千斗さん」

「お帰りなさい勇者ソラアミセント、兵隊長?変なこと言ってないですよね?」

「おいおい、俺へのお帰りは無いのかー?」

「ただいま、別に変なことは言われてないから大丈夫だ………ですよ」

「それなら良かったです、兵隊長?次は勇者アキハラシナコとの訓練ですか?」

「あーそうだね」

「よし!頑張るよ!」


品子さんは盾と剣を…あれ!?大きいな!?それって大型剣!?昨日よりも大きくない!?それって片手て扱えるものじゃないんだけど!?

………改めて女性に思っちゃいけないけど、強靭でパワーな装備すぎない?


「私の相手って……あっ、そうだ教えられないんだった」

「そうだー、まあ、何が出てもいいように箱を開くときには構えといてなー」

「はーい」


品子さんと入れ違いになるように俺はナリアン先生と蜜巳さんの側で立って様子を見ることに

武器をガッチャンガッチャン鳴らしながら俺がさっきまで戦っていたところまでたどり着いた

何気にさっき俺が殺した魔物は兵隊長がちょっと雑にカドの方に投げた、千切れた腕も含めて一緒にそこに置いた

品子さんは…命を奪うという行為に気づいていないのか、もしくは気にしていないのか武器を構えているその横顔はとても楽しそうに見える

俺が先ほど殺した魔物の血も対して気にしていないようだ

……そういった感覚の方が勇者に向いているのかもしれないな、まるで主人公みたいだ


「勇者アキハラシナコ、準備はいいですか?」

「いいよーいつでもやっちゃってー!」


気にしていないならそれでいいけど

1つ問題があるとするなら、気づいていない場合は……後で気づいた時のショック計り知れないことになる、俺からは決して言わないし聞かないほうがいいだろう

蜜巳さんにも間接的に「余裕の勝利ではなかった」ことが伝わってしまうから俺だけの秘密にしよう、一応兵隊長もそれらしいことは言ってはいたけど秘密にしてくれそうだ


「落ち着いてなー!絶対に勝てると思うけど

しっかりといつも通り戦えよー!」


そう兵隊長が呼びかけると俺が戦った時のように箱がカッコよく光の線が入って

周囲4面が倒れて天面が……掴まれると飛んできた!?


「わっ!?」


元々大きな盾を構えていたから簡単に弾くことができたけど、本当に箱が空いた瞬間に急に来る奴らばっかりだな!?

相手のその姿は、俺が戦ったゴブリンのような姿とは違っていびつな姿をしており

眼はつぶらではあるが蜘蛛のように数は半端なく多く、牙も犬歯と言うのか?そこだけが異様に発達しているが

顔に筋肉モリモリな腕が付いている化け物がいた、この世界の魔物はこんなにも不気味なのか!?

動きこそは鈍いけど腕を足にしているかのように品子さんに向かってきている

見た感じ、パワーはありそうだ?鳴き声らしき声はなさそうだけど


「なっ!?すごい凄い姿なんだけど!?」

「大丈夫かー?」

「大丈夫!勝つよ!」

「意気込みはいいの偉いぞー」


タイマンだから口出しはしないほうがいいと思って口を慎むことにしているけど

ゲームとかだとああいった動きが遅いけどパワーがありそうな敵、通称タンク型と呼んでいる敵は遠距離で攻めるのが定積と思っている

だけど俺と品子さんは遠距離を使う武器ではない、一応俺は槍を使うから槍を投げれば……なんて思ったけど俺の持っているマクスラスはハルバードであって斧と槍が一緒になっているから投げるのには向いていない、それに武器投げは捨てるのと同じようなものと思っているからあまり好きではないからよっぽどの事じゃないと投げられない


「こっちから行くよ!」

「しーちゃん……がんばって!」

「頑張れ!」

「もっちろんよ!2人共!」


品子さんは盾を構えたまま突撃、いわばシールドバッシュで距離を詰めていく

その動きを見た化け物は動くのやめて両手をクロスさせて防御の構えに入った

そのまま品子さんは思いっきり化け物に突撃した


「わぁ!?」


品子さんは、兵隊長と戦っている時とは違って思った以上の衝撃にちょっと後ずさりしながら驚いていた……いやそれよりも


「ええっ?!魔物が!?」


つい声を上げてしまったが、それは仕方ない

品子さんはちょっと後ずさりしたぐらいだったけど、魔物の方が大きく後ろの方に跳ね飛ばされていた

ざっとで見ても10メートルは飛んだぞ!?


「勇者アキハラシナコ、魔法の訓練の時も思いましたが、本当に活力にあふれていますね」

「しーちゃんは昔から…………外で遊ぶのが大好きで……………それだから結構たくましいんですよね…………こんなに飛んだのは……驚きましたが」

「すっげー距離を取るの偉いねー」


跳ね飛ばされた魔物は、体勢を崩しながら後ろの方に「バターン!」と大きな音を鳴らしながら倒れた

顔面を思いっきり売ったのか、犬歯のような牙が2本ほど折れてしまった、見ているだけで痛々しく蜜巳さんはちょっと目を逸らした

……多分、俺がさっきの魔物の腕をちぎったときに同じような反応をしたのかもしれない、本当に申し訳ない


「あっぶなかった、転ぶところだった」


牙を折ったことはあまり気にしていないのか、それとも気づいていないか

魔物は品子さんの様子を見ると折れた牙を持って持って投げてきた、大きな物だけでなく器用にも小さな牙を鋭く投げることも出来るようだ


「危ないから投げちゃダメでしょ!」


が、それも盾て防いだ

あの魔物は近くにあるものをなりふり構わず投げる生態らしい

再び品子さんは近寄ってもう1回シールドバッシュを食らわせた

今度は壁にまで叩きつけられる、今度は相当ダメージを食らったのか

1回地面に伏せた


「今のうちかな!」


盾を持って思いっきり近寄って行き……って思った瞬間、魔物は再び起き上がった!?

死んだふりみたいなことをしたのか!?


「うわっ!?取られちゃた!?」


振り下ろした大型剣を真剣白刃取りをしたと思うと、そのまま横になぎって奪い取られた?!

まずい、何でも投げる生態からあんなにも大きな剣を投げられたら

いくら盾でも防ぎきれないぞ!?


「品子さん!」

「しーちゃん!」


ちらりと大人2人の様子を確認してみると、ナリアン先生は何か魔法の準備をしていたが、兵隊長は何も構えていなかった

ナリアン先生は心配をしているけど兵隊長は…信用しているのか?

手を出せないのが本当にまどろっこしい


「大丈夫だって!勝つよ!」


品子さんは俺たちにそう言っていたけど魔物は待ってくれない、意気揚々としている品子さんをよそに魔物は手に取った大剣を思いっきり刃を向けて品子さんに投げつけた!?

このままでは串刺しになってしまう!

品子さんは……盾を地面に置いた!?何をするつもりなんだ!?

驚いているうちに魔物は剣を猛スピードで投げつけて………


「……っ!?」


蜜巳さんは目をつぶって逸らして

俺はその見てしまった………







品子さんが、投げつけられた剣を両手で受け止めている様子を…………


「剣を!?受け止めてる!?ドッチボールみたいな構えで!?」

「どっちぼーる?ボール遊びの1つかな?」

「あっ後で説明します、ナリアン先生」

「しーちゃん………いつの間にあんなにも強くなったんだ……」

「すごいよなーあんな芸当は俺も出来ないな…あんなに力があるわけじゃないからなー」

「ふぅー結構すごくつよいね!ちょっと腕の力を上げてよかったよ!」


兵隊長は多分これは適当言って嘘ついてる、俺を持ち上げる力があるなら剣を受け止めることも多分できると思う

それに何か品子さんに既視感を感じると思ったけど、これは多分あれだ

無邪気で戦いを楽しむめっちゃ強いタイプ

そう思うと男の俺が思ってはいけないけど本当に頼りになるって思ってしまった

いつの間にか腕に何かしらの補助魔法をかけていたみたいだし


「改めてもう1回行くよー」


魔物は思いっきり重い物を投げたからか少し体制を崩していた

そのチャンスを逃さないように品子さん盾を拾っては思いっきり近寄って行き……


「千斗のまねだよ!

終わりだー!」

「俺のマネ辞めてええええええ!!恥いから!」


それに俺は冷酷な感じに「終わりだ」って言ったけど、品子さんのは元気いっぱいすぎるじゃん!

なんてツッコんでいるうちに品子さんは思いっきり魔物の頭から思いっきり一刀両断して……殺した


「ヤッターやっつけたよー!!」


品子さんは「殺した」と言う感覚を気にしていなのか、とにかく重く受け取っていないみたいで良かった


「兵隊長!どうでした!?」

「勇者アキハラシナコ、結構すごかったなー見ていてわかるぐらい勢いが良かった

そのような勢いで行けば魔王もぶっ飛ばせると思うぞー

武器を奪われたとしてもいい感じに魔法を使ってピンチを脱出できたのが本当に偉いぞー」

「あれ?私は2人で話さないの?」

「ああそうだなーアレはプライベートなことが近いからな

男同士でしか話せないことはいっぱいあるからな、女の子同士の秘密だってあるだろー?」

「それならわかったよ!」


しかし……兵隊長は本当にいつもは適当なノリなのに戦闘指南においては本当に上手い

戦っている様子をきちんと確認している、それに教え方も…こういった戦闘をする人は厳しい印象が強かったりするけど、兵隊長はちゃんと褒める所を見てそこを指摘している

こういったのはモチベーションに繋がるから本当にありがたい、俺は厳しい人は苦手だから


「あ!そうだ!」


何かを思いついた品子さんは蜜巳さんの方へ向かって行った…これは少し離れて見たほうがいいかもな


「ねえみーちゃん?」

「な……どうしたの?」

「千斗と同じことを聞いちゃうけど、私の戦いどうだった?」

「……しーちゃんは………とてもたくましい戦をしていたと思うよ……

千斗さんは戦闘中に………………頭を使っていたけど………

しーちゃんのように強いのも……いいと思います!

2人のおかげで…………恐怖が結構…………落ち着いた気がします」

「それは本当に良かった!千斗も本当にありがとう!

みーちゃんが結構元気になったよ!」

「………えっ、ああ、どういたしまして」


2人の友情を堪能していたけど、急に振られてびっくりした

けれども、品子さんが俺のマネ?をしたのかその機転のおかげで蜜巳さんが元気になったようで俺も本当にうれしい

いい人たちだから笑顔であるのが1番だからな


「よーし、じゃあ1回休憩を挟んだら今度は、2対2で戦おうか、

じゃ神父様、2人とも無傷に見えるけど念のために回復魔法をよろしくー」

「分かりました、2人とも、こちらへ」

「へ?私は回復魔法を扱えるけど?」

「マナを少し消耗したでしょう?ちょっとでも万全な状態にするために私が回復します。

大賢者アミル様…かの物の疲労を晴らしたまえ…」


ナリアン先生は両手を前に出して俺たち2人を同時に回復した

同時回復って結構な技術が必要そうなイメージがあるけど、この世界では発想力で魔法を使う以上…普通に出来るのかもしれない

感謝を伝えるないと


「おお…なんとなく疲れが無くなっていく感じがする、ありがとうございます」

「ありがとう!」

「どういたしまして、後はゆっくり休んでください」

「じゃあ俺はその間少し寝て…」

「あなたは寝てしまったらずっと寝てますよね?

おきてください!」

「えー…」


まあ、確かに兵隊長には1回寝たらしばらくは起きない可能性が高い

そういえば1つ質問が思い浮かんだ


「兵隊長?ちょっと質問いいか?」

「お?どうした?」


兵隊長は…さっき一刀両断した魔物を片付けているらしい

それを見て俺は疑問に思ったことを聞く


「魔物って……処理って必要ですか?」

「あーそれか」


品子さんと蜜巳さんはナリアン先生と話していて、こっちの話しは聞こえていないようだ


「まあ、それはちゃんとやらないといけないな」

「ちゃんとした?やり方ってどういうのだ?」


ゲームとかで魔物を倒したら消えたりするけど、リアルとなると命を奪ったとしてもこうやって死体は残る

俺自身が命を奪ったという気持ちは意外にもすでに軽くなっている、可愛かったりカッコいい外見じゃないのからかもしれないし…人に対して決してこんな気持ちを考えてはいけないけど


「まあ、使えそうな素材…鋭い爪とか牙とか?そういったよく売れそうなものは剥ぎ取ったり解体して回収をして、後は埋めるべきだな

そしたら後は土で分解とかして消えてなくなると思うぞー」

「放置はやっぱり、環境汚染とかになってしまったりですか?」

「そうそう、腐ったら臭いし変なのが沸いたりする可能性があるからな」


ある異世界作品で討伐した魔物を放置したら、腐って疫病が発生して近くの村が大変なことになったって展開を見たことがある

腐臭などを嗅ぎつけてやばい魔物が沸くこともあるんだろうな…


「後はなーそういったことがめんどくさい時は解体を代わりにやってくれる解体屋の人に同行をお願いすればいいな、金が結構かかるけどなー」

「俺は土魔法を一応使えるからそれで穴をあけて埋めればいいのか?」

「それでもいいぞーどんな素材を使うのか分からないなら全部埋めればいいぞー」


正直…それで助かった、魔物を殺して解体の必要性があったら正直きつかった

あの至近距離の腐敗臭もそうだけど多分臓物とかの匂いもやばいと思われる

現代社会で生きてきた俺たちからして見たらあまりにも残酷な作業になってしまうからまだ楽に済みそうで良かった


「他にも方法としては、召喚獣を召喚して食わせてもらったりとかな」


召喚獣?まじか!?学んでないけどもしあったら見てみたいな!


「よし、これでいったん片付けは済んだし一休みは終わってもいいか?」

「俺は大丈夫だけど、品子さんは大丈夫か?」

「ん?呼んだ??」

「ああ、もう休憩大丈夫なら千斗と一緒に戦ってもらっても…」

「いいよ!もう元気いっぱいだから!」

「よし、じゃあ2人共、武器を持って準備してくれー」


今度は2人で戦う訓練…そういえばだれかと一緒に戦うのは模擬戦でもやったことない

信頼関係を考えてちゃんと戦わないと

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